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【1分で読了。即興小説】儚い独裁者

汚くて下品で、下らない話…


【お題】


儚い独裁者


【本文】



「先生!」
「さっきオシッコしたでしょ!?」


私のクラスの女生徒に指摘され動揺した。


「何でそう思うのかね?」

「だってズボンに水滴が着いているもの」


めっちゃ恥ずかしかった。
私は襟を正して、冷静を装おうとしたが、

「先生、顔赤いよ」

と、指摘されてしまった。



「大人をからかうんじゃない!」

私は大声を出して、彼女を追っ払った。



私はこの学園では、赴任して以来、恐怖の独裁教師として知られているが、どうもこの女生徒にだけは、この肩書きは通用しないらしい。

生徒になめられないようにこの一年、このキャラクターを演じてきたが、
まさかこんな出来事がきっかけで、恐怖の独裁教師像が崩壊することになるとは。



私がズボンにオシッコをひっかけていたことは、瞬く間に学園中に広まっていった。

生徒達の目線が、すれ違う度に私の股の方にいくのが分かった。

「オシッコ引っかけ教師」というあだ名もつけられているようだ。



くそ。
なめられている。

再び恐怖の独裁教師の威厳を取り戻すためにはどうしたらいいものか…


…よし。



私は教壇に立ち、大声で唸りを上げた。

「おまえら!」
「最近たるんでるぞ!」

「コレを見ろー!」



私はズボンをおろして、教壇の上で大きな糞を出した。

それはそれは立派な、威厳のあるうんこでした。


そして、クビになりました。

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