妊娠中に避けたい食べ物とは～食中毒を引き起こす食べ物と妊娠中のリスク～
みなさん、こんにちは。ミッドワイフのさゆりです。
妊娠中は栄養に気を付け、体重コントロールのためにお食事を頑張っている方もいらっしゃることと思います。
中には妊娠中に控えたほうがよい必要がある食べ物があるのですが、ご存知でしょうか？
妊娠中に注意しなければならない食べ物は、食中毒の原因になる食べ物です。
食中毒による激しい嘔吐や下痢は、子宮収縮を引き起こすことがあり、早産や流産の原因となる可能性があります。
また、脱水症状が進行すると、血栓症のリスクが高まります。
妊娠前は免疫力がある体でも、妊娠中はだれでも免疫力が下がります。
そのため、食中毒になりそうなものは食べるのを控えて予防することがとても大切ですよ。
食中毒の原因と関連する食べ物
①リステリア菌 ※特に注意！
加熱殺菌は有効ですが、0～45℃でも死滅しないため、冷蔵庫でも増殖します。
お腹の赤ちゃんに感染すると、流産や早産、死産を引き起こします。
また、髄膜炎や敗血症などの病気を持って生まれてくることもあります。
加熱殺菌していないチーズや肉・魚のパテ、生ハム、スモークサーモンが原因となる食べ物です。
その中でも、海外から輸入された食品は特に注意が必要です。
②ヒスタミン
ヒスタミンはマグロ、カツオ、ブリ、サバなどの赤身の魚で増えやすいです。
とても強力な菌で、どんな処理をしても、死滅させることはできません。
しかし、増殖を防ぐことはできます。
魚を常温に置いたり、冷凍した魚を常温解凍したりしないようにしましょう。
解凍するときは冷蔵庫で。
また、一度解凍したものを冷凍しないようにしたり、保存するときはエラや内臓を取り除いてから、という心がけも大切です。
③トキソプラズマ ※特に注意！
トキソプラズマは寄生虫で、加熱が不十分な肉、動物のフン、フンが混じった土に存在しています。
お腹の赤ちゃんに感染すると、目や脳に影響がでることがあります。
肉は十分加熱することも大切ですし、ペットや動物を触った後や土を触った後はしっかり手洗いをしましょう。
土遊びした上のお子さんの手や体を触った後も、手洗いを忘れずに。
④サルモネラ菌
サルモネラ菌は生卵や卵に関連した食品で食中毒を引き起こします。
卵から調理器具にサルモネラ菌が移って、他の食品まで汚染してしまうこともあります。
卵の冷蔵庫保存、早めの消費だけでなく、半熟卵や作り置きも避けた方がいいでしょう。
⑤ウェルシュ菌
感染した牛肉、鶏肉、魚を使った「煮込み料理」が感染源となります。
ウェルシュ菌が特に好きな環境は、粘り気のある液体が入った、大きめの鍋の中です。
カレーやスープ、シチューなどが原因となりやすいです。
前日に作った料理を常温で放置するのは絶対に避けましょう。
ウェルシュ菌は熱に強いため、加熱しても死滅しません。
できるだけ早く食べきるように心掛けてくださいね。
⑥ノロウイルス
ノロウイルスはご存じの方も多いのではないでしょうか？
牡蠣で有名ですが、それ以外にも、感染した人が調理した食品や、十分に加熱できていない二枚貝（牡蠣、ホタテ、ムール貝など）から感染します。
食中毒を予防するには
①手を洗いましょう
食前、生肉・魚介類・卵を触った後、トイレやゴミ袋に触った後、ペットに触った後、食事の前は、必ず手を洗いましょう。
②食べ物は十分加熱しましょう
・生ものを避ける
・「加熱調理用」と書いてある食品は十分加熱する
・夏場は生の魚介類、冬は牡蠣などの二枚貝に注意する
・焼肉やすき焼きの時は、生肉をつかむ箸と食べる箸は別にする
③生野菜はしっかり洗いましょう
・野菜や果物を生で食べる時は水道水でしっかり洗う（貯めた水、井戸水、湧き水は使用しない）
④冷蔵庫を信用しすぎないようにしましょう
・冷蔵庫に長く置いたおかずは食べない
・消費期限、賞味期限内に食べる
いかがだったでしょうか。
妊娠中の食べ物について不安な時は病院の助産師や私たちミッドワイフに気軽に相談してくださいね。
食中毒の原因になりやすい食べ物以外にも、妊娠中に注意したい食べ物として、魚があります。
体に良いと言われる魚ですが、妊娠中に食べる時は「水銀」に注意したいですね。
次回のコラムにて詳しくお話ししますので、お楽しみに！
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