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嫌いでないものは知っておけ

#挑戦している君へ

今「挑戦」していることは、やり遂げられたら幸せになれるのだろうか?「挑戦」と聞くと大抵、自分の好きなことをやり遂げることをイメージする。しかし、好きなことは本当に「好きなのか」考えたほうが良い。私は、人前に出るのが好きだからTVに出たいと思い、ジャニーズやホリプロに応募しまくったがどれもダメだった。この時は「俳優」「アイドル」についてイメージだけで応募しまくっていたのだ。このままではダメだと思い、地元の公民館の演劇ワークショップに通った。正直つまらなかった。人が書いた台本通りに台詞を言わないといけない。つまらないと思って面白くアドリブを入れるとコメディーになってしまう。なんか思っていたものと違った。だったら、自分で話すことを決められるネットラジオをやってみた。熱中とまではいかないが、何だかんだ1年続いている。

タイトルは、あらゆる選択に対するアドバイスだ。大学3年の冬に、所属する研究室やゼミを選ぶとき、このやり方で選択した。ゼミや研究室を選んだときの話をしよう。

私は、大学院受験と実験を両立できる研究室を探していた。
当初は、私が最も興味のある分野の研究室を志望していた。しかも、そこの教授Aとは授業などで接する機会も多く、良い先生だと思っていた。放課後、授業の質問に丁寧に答えてくれた。私は「大学院入試の日以外に休みはもらえるか」と口頭で尋ねたらOKが出た。しかし、具体的な期間をメールで聞くと態度は一変、「私の研究室に来ないで」と返信が来た。

私は、口約束は通用しないことを知っている。だから大事なことは記録に残したい。しかし、この先生は自身の発言を記録に残したくないタイプだろうから、直接面接を希望した。
ICレコーダーを持っていくつもりはなかった。でもとにかく研究室に来ないでと繰り返すだけだった。
しかし、私の友人は教授Aとの面談でき、口頭で「勉強のための休みはOK」と約束したようだ。友人曰く、「大々的に休みはOKとは言えない。○○さんならいいけど」と回答したそうだ。大事なことを記録に残さず、人によって返事を変える人とうまくやっていけるか不安だ。私はAの研究室を第一志望から外した。

そこで、違う研究室を見ることにした。私の関心にぴったりでなくても、研究への意欲が維持できそうな場所を探した。全教授にメールで同じ質問をした。外部進学者は来ないで欲しい、院試休みが欲しいなら実験をさせない等、様々な回答を頂いた。そのうえで、研究室の先輩方や、現場でお世話になる助教授に話を聞いて、実態を徹底的に確認した。研究室の中を実際に見せてもらったりもした。


結局、教授Bの研究室を選んだ。
Bは「試験日以外の休みは認めない。実験の合間の時間で勉強して。外部に行く人を拒んだりしない」との回答だった。さっぱりした回答が気に入った。
Bの研究室は、当時原則週5日以上の登校が義務づけられていた。しかし、登校すればそれ以外はとくに指示されないので、研究室内で勉強できる程度に実験すればいいと高をくくった。
ありかもと思って、Bを第一志望に選び、GPA3.2の私は配属された。友人は「あなたと違って私ならA先生とうまくやっていけそうw」といって、Aの研究室に配属された。
友人も私もお互いハッピーと思った矢先、コロナショックが社会を襲った。
私と友人は大学が閉鎖されているときに勉強し、院試に合格。
緊急事態宣言後の対応がAとBでくっきり分かれた。
教授Bは、5月くらいからオンライン指導をはじめ9月ごろには実験を再開した。
一方Aは…オンライン指導はほとんどせず、実験もいまだにほとんど再開していない。
学費を払う以上実験をやらせてほしい。A研究室に入っていたら気が狂っていた。
Bを選んで無難に良かったと思っている。
友人は気が狂っていないらしい。友人にとっては正しい選択だったと思う。

好きなものを嫌いになるのも、嫌いなものを好きになるのは一瞬だ。
しかし、嫌いじゃないものは嫌いじゃないままのことが多い。
私と長く続いている友達って、すごく仲良いというよりかは一緒にいて嫌じゃない人だ。

嫌いじゃないものに目を向けてこそ、可能性は開けるはずだ。これからも、食わず嫌いしないで、いろいろなものをちゃんと知っておこうと思う。

波音


サポートして頂けたら、そうですね。週に1度メンチカツが食べられるようになります(笑)。キャベツは家にあるんですけど。僕の夕飯を少し贅沢にできたらと思ってます。