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言葉にできなかった気持ちに「居場所」を作っていく―ドラマ「Shrink」を観て

 今回は、NHK総合テレビで放送されたドラマ「Shrink ~精神科医ヨワイ~」の第三回(パーソナリティ症)を観てからの話(感想は以下の記事にて)。

 ドラマの中で、弱井先生はパーソナリティ症の患者に、例えば激しい怒りを他人にぶつけてしまったとか、自傷行為をしてしまったとか、そのときの行動と感情の記録をつけることを勧めていた。
 そのために先生が差し出したのは、文頭に「『またやってしまった』という行動や言動の整理」と書かれたチェックシートだった。
 中身が気になり、録画で観ていたので一時停止して、メモした。

  • [きっかけ]いつ、どこでどんな出来事がありましたか?

  • どう思った? どんな気持ちになった?

  • どんな行動をとった?

  • その後、何が起きた?

  • 冷静に考えてみると……

 弱井先生は「ひとつひとつ書いているうちに、自分の考え方の癖や、本当は何が辛かったのか見つかることがあります」とおっしゃっていた。

 というわけで、自分もやってみることにした。
 メモ帳を引っ張り出し、付箋紙に上記の箇条書きを書き写した。
 たった二日しかやってないけど、とりあえず自分が「やたら焦って短絡的な行動をしがち」とか、「いちいち人の顔色を窺って不安になりがち」なんてことに気づいた。

 実はドラマに出てきた「パーソナリティ症」の症状、自分にも当てはまるんじゃないかって思う。
 詳しいことは言いたくないが、自分もこの回の主人公である風花と似たような言動や思考をするときがある。生育環境も似ている。
 ただ、自由奔放で思ったことは臆面なくストレートに言える風花を「うらやましい」と思った。そこは自分とは真逆だ。

 風花は言動こそ過激だけど、素直だし根は真面目だ。だから弱井先生から出される「宿題」に取り組み続け、それゆえ回復も早かったのかもしれないとも考える。
 ただドラマでは、主人公が回復するまでの期間があまりに短縮されているから「非現実的」という意見もネットで拝見した。でもドラマでは1時間という尺の中で、ひとりの患者の回復までの流れを大まかに描かなきゃいけないだろうから、多少は「非現実的」な設定になっても仕方ないのかなぁとも思う。

 私は風花のように日ごろから自分の思ったことをすぐ口に出したりできないぶん、たぶん言葉にならない感情も頭の中にたくさん溜まっていんだろうと思う。
 言語化してアウトプットしていくだけで、何か変わっていくかもね。
 いや、すぐ何か変わらなくても別にいい。
 きちんとその感情の居場所を、メモ用紙の中に作っていくだけで、心の中で暴れていた感情が穏やかになって、落ち着いていく気がするから。

 

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