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物理的に存在するハンコや郵便物の問題をウイングアーク1stの総務部はいかにして解決したのか?そしてリモートが定着していく中で総務の仕事はどう変わるのか?

普段何気なく使っているオフィス--清潔、そして安全に保たれ、IDをかざせばドリンクがでてくる自動販売機には売切れがなく、備品はいつも補充されている、郵便物はタイムリーに仕分けられ、コラボレーションスペースは、不自由なく利用できるよう開錠や施錠のタイミングが管理され、リラックスできるようにと生き生きと植物が管理されている--など、業務に支障が出ないように我々を影で支えてくれているのは、縁の下の力持ちである総務部である。

幅広い守備範囲であるが故に、企業規模や業界を問わず、リモート化しづらい業務を抱えているのではないでしょうか。リモートワークがベースとなる環境下で、ウイングアーク1stの総務部は今回のリモートワーク期間とどのように向き合っているのでしょうか?総務部の丹羽さんと大山さんに話を聞きました。

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▲総務部 丹羽さん。取材日はちょうど出勤日で、後ろが暗いオフィスから

どうしてもオンライン化できないハンコと郵便物という二つの問題

ウイングアーク1stでは2月末に原則在宅勤務の指示が出ていたため、在宅で業務ができるチームはその頃からすぐに始めていましたが、総務部のリモートワークに完全に移行したのは他の部署よりも遅く、3月末でした。それまで総務部はラッシュを避けた時間帯に通勤する時差通勤を実践し、7時から16時の前半と11時から20時の後半のシフトに分けて勤務を行なっていました。緊急事態宣言以降は、全社員がリモートになったとは言え、本社であるオフィスを完全に封鎖するわけにはいかないので、管理者とチームメンバー1名が毎日出社し、オフィスに異常がないかなどの点検作業を行いつつ、どうしてもオンライン化できない二つの作業を遂行しています。このオンライン化できない二つの作業とは、最近ニュースでもよく話題に上がる「ハンコ」と「郵便物」です。

ハンコ問題の解決
ウイングアーク1stでは、リモートワーク移行にあわせ、契約書も電子契約へと完全に切り替わりました。そのため、以前と比較すると、押印対応は減ったと言えます。とはいえ、紙での契約を希望する取引先もまだいることと、公的文書等に代表印の押印が求められることもあって、押印作業が完全になくなるまでにはまだ時間がかかりそうです。そのため、このような書類への押印は、これまでと変わらず管理本部長が対応を行っています。

郵便物問題の解決
郵便物に関して言うと、受け取った郵便物の中からDMなど不急のものをのぞき、PDF化して担当者にメールで送信する、という対応をしています。請求書の対応が主になります。世の中的にも請求書の電子化は進んでいるので、そこまで数は多くないですが、やはり相手企業のシステムやセキュリティなどの事情で電子化されていない場合もまだあります。請求書の宛先に担当者名が明記されていない場合もあるのですが、これまでは該当するチームの島に持って行って聞けば解決していたような場合でも、部署の誰かに確認して担当者が誰なのかを突き止める、というこれまでになかった作業も発生しています。
この他では、定期的な社内設備のメンテナンス業者の対応であったり、観葉植物に話しかけてあげる(笑)業務はありますが、今まであったイベントの立会いなどの業務がなくなったりと全体の業務量としては減っています。

電子化できるもの・できないもの

ハンコも一部は電子化されてきているので、発注書など会社角印が必要な書類のうち、紙の原本が不要でPDFの取り交わしだけでよいものは、4月から『会社角印の電子スタンプ申請』ワークフローを新設し、承認後に、総務部で電子的に会社角印の印影を付けたPDFを申請者に送るということも始めました。これもリモートワークが始まったあとに実現したことです。
郵便物についても、次の段階として、先日ウイングアーク1stの新製品としてリリースされた、人とシステムをつなぐコミュニケーションツールであるDEJIRENとの連携を模索しています。今後、電子化はより進んでいくと思います。

一方で、電子化できないもの、と言えばオフィスそのものではないでしょうか。リモートワークが前提の社会になった場合に今の大きさのオフィスははたして必要なのか?これは今後に向けて考えておくべき議題だと感じています。リモートよりもオンサイトで集まってやった方が効率の良い場合も確実にあるので、オフィスそのものが姿を消すとは考えにくいですが、働き方に合わせてオフィスも変わっていくものです。

総務の役割もそれに合わせて変わっていくだろうな、とは思っています。総務もリモート化していくのかもしれないですが、今後オフィスの電子化・バーチャル化・オンライン化が進んでいくことで総務の仕事がそもそもいらなくなるんじゃないかという不安はあります。存在価値を違うところで出すことが求められてくるとは思います。

これまでも、会社の規模の拡大や組織の変化にあわせ、ファシリティーのあり方も変わってきています。過去5年だけを考えても、本社の渋谷から六本木一丁目への移転も含め、激しい変化を乗り越えてきた自負はあります。今後も変化を先取りして対応していかないと、という意気込みももちろんありますし、これからの変化が個人的には楽しみです。

リモート総務にできること

ウイングアーク1stは、全国的に緊急事態宣言が解除された場合においても、原則リモートワークでの業務を基本とすることを決定しました(2020.05.15発表リリース)。今後、現在の状況が完全に収束する頃には、リモートワークが当たり前のものとなり、「会社に行く」モチベーションは、これまでとは全く別のものになっているはずです。週に何度かしかオフィスに行かない、あるいは行く必要がない人も、なんらかの理由をつけて行きたくなるような場所、というのが今後のオフィスには求められてくるのかもしれません。作業机が並んでいるのがオフィス、という概念自体が変わってくるのでは、と思っています。

また、家とオフィスの環境で一番違うのは椅子のクオリティかもしれません。私たちのオフィスでは、部門によって異なる部分もあるのですが、技術部門や管理本部などで使用している椅子は、クオリティにこだわりを持って選ばれたものです。社員の家の環境でも業務内容に適した什器を提案する、というのも今後は我々の業務の一つになってくるかもしれません。またオンラインイベントを開催することが増えてきているので、配信用のスタジオを作るなど、設備も変わっていく必要があります。

とは言え、総務の仕事は社員のみなさんの困りごとを解決することなので、以前は耳を澄ましていれば雑談ベースでも聞こえてきていた要望も、リモートになってから全く聞こえてこなくなってしまった、というのが現在の悩みです。

1,000人の社員を抱えるドワンゴ社がコロナ後も原則在宅勤務にすることを発表したり、ツイッター社が社員の在宅勤務を無期限とすることを発表したりして「オフィス不要論」が囁かれる時代です。オフィス不要論はイコール総務不要論なのではないかと先回りして考えすぎて不安になることもあるので、仕事をするにあたっての困りごとはたとえ不急のものであっても、絶対に必要というわけではない、あったらいいなレベルのもの、ちょっとこれは総務の守備範囲外かもというものでも、ぜひみなさまの生の声を総務に届けてみてください。総務部一同、耳をダンボしてお待ちしておりますので。(笑)

(田川)


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