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どうすれば自社製品を新入社員に好きになってもらえるか?どうすればコミュニケーションがより円滑になるか?オンライン研修の工夫

TS(テクニカルセールス)部では営業とインサイドセールス 、SE(システムエンジニア)の新入社員15名を対象に全てオンライン上で製品研修を実施しました。例年、これはオフラインで行われてきた研修であり、他の部門と同様、研修を全てオンラインで行う、というのは初の試みでした。

この研修の内容は、自社製品やその操作性、帳票やBI(ビジネスインテリジェンス)に関する周辺知識についてとなっており、製品知識の座学にはじまり、製品を実際に触ってみるハンズオンなどで構成されています。IT知識がまだあまりない新入社員さんたちが将来的に現場対応できるようになるための基礎知識を得てもらう大事な役割を担っています。

研修をオンラインで行うにあたり、どのような課題があったのか、どのような工夫を凝らしてそれらの問題を乗り越えていったのか、TS部で研修を担当していた小林司さん、下村祥子さん、渡部千尋さん、そして現在はクラウド事業部門のカスタマーサクセス部に所属している石井亮介さんに話を伺いました。

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オンライン研修で講師側が備えた工夫。15人全員の顔を確認するためデュアルスクリーンで画面共有

オンラインではオフラインに比べて、授業を詰め込みにくいので、研修の時間は午前午後一コマずつくらいにとどめることにしました。座学やハンズオンの時間は4-5時間くらいでそれ以外は自習や復習に充てました。

ハンズオンをやっている時は講師の画面を見せながらレクチャーをします。操作中にわからなくなってしまった人がいた場合はすぐにその人の画面を共有してもらい、操作を教える、という作業ができます。他に同じ手順でわからなくなった人がいた場合もそれを見ながら対処できるので、画面共有機能は非常に便利だと感じました。またどこでつまずきがちなのかも画面を共有してもらうことでよくわかるようになりました。

研修中に15人全員の顔を確認するための画面と通常の画面の両方をデュアルスクリーンで見ながらやっていたのですが、やはり受講者側に説明が理解されているかどうかが読み取りにくい、という部分はありました。

オンラインで研修を円滑に進めていく上での工夫は?

今年は全員リモート入社になったので、先輩や後輩、あるいは同期とのコミュニケーションがとりにくい状態になっていると感じました。そんな中で意識したのは研修を通じてまずウイングアーク1stの製品を好きになってもらうことでした。周りとコミュニケーションを繰り返す中で理解を深めていくことは難しい状態だったため、インプットの時間を少なめに設定し、製品と向き合ってもらう時間を増やしました。

とにかく製品に興味を持ってもらいたいと思い、インプットの際も細かいところを伝えるのではなく、楽しいところを伝えることに焦点を置いて説明しました。たとえばMotionBoardでいうと、データをいろんなところから集めてきて仮想統合してみせることで「何が生まれるのか」、「そこにどんな気づきがあるのか」など、製品の機能を端から紹介するのではなく、お客さま視点でどのような機能が喜ばれるのか、どんな見せ方が現場で重要視されているのかが伝わりやすい内容を考えて紹介しました。

新人研修というよりも、お客さまに使い方をレクチャーしているような感じだったかもしれません。集めてきたデータが価値を生み出す瞬間をまずは感じ取って欲しい、と考えていました。成功体験から入った、と言ってもいいかもしれません。

「誰か質問がある人?」では手が挙がらない?問いかけ方のコミュニケーションを考える

最初は、「誰か質問がある人?」と聞いていたのですが、挙手方式だと発言しにくい、ということに気がつきました。そうなると全く誰も発言しない状態になりがちです。コミュニケーションを重視したいと考えていたので、「質問がありますか?」と問いかけるのではなく、一人ずつ名指しで話してもらう、という手法に切り替え、不明な点、よくわかった点、気づいた点を必ず一人ずつ発言してもらう、ということを実行しました。

実際やってみると、雑談でもいいのでみんなに平等に話してもらう、というのが大切だと感じ、振り返りや座学の時にも一人ずつ話してもらうように講師陣全員が意識するようになりました。営業とSEの新入社員が一緒に学んでいるとSEの方が技術の基礎知識があるので、必ずそこにはIT知識・理解に差があります。営業とSEの質問はまったく違うところに疑問を抱くのが自然です。そこで、営業の人でも気軽に質問ができるように、一人ずつ発言できる機会を作ることが大切だったのです。

また、これまでは「できてますか?」と聞いて反応を見ていましたが、それだと手が挙がらないので、今は「できてない人いますか?この画面にたどり着けてない人は教えてください。」と聞くことにしています。わずかな違いかもしれませんが、ちょっと聞き方を変えるだけでも反応がずいぶん変わるなぁ、と気づかされました。

オンラインならではの良さは?

TS部のメンバーは全国に点在していて、福岡にもいれば札幌にもいます。これまで教育というとオフラインが前提となっていたので、東京のメンバーを中心に行わざるを得なかったのですが、オンラインで研修を行う場合、地方にいても教えられる、というのは大きな利点でした。新人さんたちがいろんな先輩と接することができた、というのも良かったと思いますし、地方のメンバーが教育に参加できる、というのもよかったです。今回のことで、全国のみんなで新入社員を教育する、という意識が芽生えたように感じます。

今後、オフライン授業が再開したとしてもオンラインの良いところは積極的に取り入れたいですね。例えば、説明はオンラインでやりつつ、講師がオフラインで支援をする、など。

また、オフラインでやる場合は会議室問題が常につきまといます。セミナールームが取れない場合もあるので、去年はいくつかのミーティングルームに分かれてサテライトで研修をしたこともありましたが物理的な場所の問題を解決するためにもオンラインは使えると感じました。今後はうまく併用していきたいですね。

まとめ:そのチャレンジをチャンスに

従来ほぼ100%オフラインで行ってきた研修をオンラインへ移行する、というのは突如として降って湧いてきたチャレンジでした。しかし、その困難に直面した時にただオンラインに内容を移行させるだけでなく、そのチャレンジをチャンスへと転換できるよう研修設計の見直しを行い、オンラインの特性を生かした内容へと変換させていった柔軟な対応力はウイングアークの技術力だけでなく、人と人とが力を合わせて前進していくことをモットーとするウイングアークのカルチャーの部分をも象徴しているようにも思えました。

悪いところは改善し、良いところは残す。こう言ってしまうと至極当たり前のように聞こえますが、現場でその判断をその都度していくのはなかなか難しいものです。そんなテクニカルセールス部の先輩のみなさんの試行錯誤は今後の製品基礎研修を受けた新入社員のみなさんにもきっと受け継がれることでしょう!

新入社員のみなさんのその後についても、また折を見てお届けしたいと思います。

(田川)

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