見出し画像

出戻り初心者ヘッズが、ニンジャスレイヤーを第4部から読みはじめる/シーズン1_12「ダメージド・グッズ」(後)

こんばんは、望月もなかです。
今日は晴れていました。日本海側なのに……青空は嬉しいのですが、どうにも違和感がありますね。雪がまったく降らないのも困りものです。

前回の感想はこちらです。

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・ニンジャスレイヤーは第一部の書籍3巻で止まっています。中断してから6年、内容はだいぶ忘れてしまいました。
・2019年8月に『スズメバチの黄色』読了。
・忍殺用語にはいまだにビクッとします。

【前提2】感想の方針

・〈NJrecalls〉さんのまとめを、上から順に読んでいきます。
・読んだ日だけ感想を書きます(翌日に分割することもあります)。
・Wikiはまとめを読むために参照していますが、それ以外の前知識はあえて入れないようにしています。よって、単語がわからずよく混乱していますがそっと見守っていただければ幸いです。

◇◇◇

今回はこちらのエピソード、後編です。

シーズン1「ダメージド・グッズ」(後)

自我を持ったオイランドロイド……ウキヨ。彼女たちが隠れ住む里「ウキヨポリス」の存在を知ったコトブキは、仲間に会ってみたいと旅に出る。ウキヨに憎悪を抱くニンジャ・サザンクラウド、主人を殺してウキヨポリスへ身を投じたリンゴアメ、私立探偵シキベとニンジャスレイヤー。各々の運命が、美しき女王の住まうウキヨポリスにて交錯する。

 ♯5

言葉はぶっきらぼうだけど要約すると『俺のことよりお前の方が心配だ』発言をするマスラダさんマジ……そういうところ……いい……とてもいい。ちゃんと自衛しなさいと説教してくるあたり兄みを感じる。

「せいぜい自身の心配をしろ。あのカラスは何だ?あれがお前を守れるとは到底思えない。サザンクラウドとかいうニンジャにおれは興味はないが、奴はまたお前を……お前……」「?」
何かに思い至ったニンジャスレイヤーのアトモスフィア変化をシキベは察知した。「どうしたンスか」「ウキヨを狙うニンジャだと?」

はい優しい。バファリンマスラダ。

旅に出たコトブキちゃんが心配になったね?
わかる。わかるよ。そういうときは星を見上げるんですよ。


「カエルとウサギが餅をつく電子演算動画」←
《Now Loading…》に鳥獣戯画が表示されている図を想像した。

サザンクラウドのモノローグを読む限り、彼はこれまで「都市伝説テレビ番組や宝探しじみた噂話の類」に踊らされて無駄足を踏んできたようです。ようやく殺せたウキヨの関係者から、初めて正しい情報を掴むことができたらしい。……ということは、現在に至るまで、ニンジャの力をもってしても、ウキヨポリスの正しい位置を把握できなかったってことですよね。フム。

しかし読者は、同じような都市伝説テレビ番組を見たはずなのに、あっという間に正しい場所を見つけてもう現地入りが住んでいるコトブキちゃんを知っているのです。

サザンクラウドさんニンジャとして恥ずかしくないんでしょうか。

「わたしはウキヨですから、ウキヨに会ってみたかったんです。生きる意味が見つかるかもしれないと思って」「生きる意味……」「自分探しです!」

「自分探しです!」⇒これタキ&マスラダの前で発言したら(どこでそんな言葉覚えてきたんだ?)と二人で頭抱えそう。カワイイね(幻覚)。

マイペースで自由なコトブキちゃんですが、空気を読んで口に出さない言葉を選べるところがすごいなって思いました。自我がある。(あります)

◇◇

 ♯6

サザンクラウドはついにウキヨポリスの場所を突きとめた。ウキヨ狩りニンジャの存在を知ったニンジャスレイヤーは、コトブキの行く先に思い至り行動を起こす。放っておけないのがマスラダさんのいいところ。

「オイランドロイド戦争」の詳細が明らかに。

女王センダイユメコは戦争の生き残りだったんですね。へええ。ってバギヌキ氏はニンジャだったんですか!? 

オイランドロイドでも40体ちょっとでかかり、半数近く犠牲を出せば、ニンジャを爆発四散させることができる。驚きの事実です。ニンジャはニンジャにしか殺せないものだとばかり思っていたので目から鱗……。

コトブキちゃんは自由でかわいい。
誰もいない部屋で長い時間、一人きりで好きな映画を思う存分観てきた彼女。自分のことを自分が好きなように決める、それ以外の環境を知らないまま自我を得てしまったから、彼女はこんなにも自由なのでしょう。

自由と魂が同じ色をしているオイランドロイド、コトブキちゃん。
のびやかで明るくて、元気をもらえます。魅力的ですね。

◇◇

 ♯7

「わたしには、ここは向いていないと結論しました。だから、帰ろうとしたんです。」……社会科見学を終えたコトブキは、ウキヨポリスを出ようとしたところ、脱走者とみなされ投獄されてしまった!

シキベさんは伝説の探偵の孫弟子、いいね!

「ニンジャスレイヤーは約十年前……要は、月が割れて磁気嵐も国もなくなる前ッスね……ネオサイタマに居たンスよ。アンタじゃないですよね」

うっ、やはり10年前の時点では、月は2つじゃなかったのか。
いったいなにが起こったんだ……

そいえばシキベタカコさんが「昔のニンジャスレイヤー……私は直接は知らないスけど。依頼者は知っていた。ニンジャスレイヤーってものを」と発言している件。
<依頼者>=フジキドですよね。電話口でのシキベはフジキドと知り合いのような口ぶりでした。なのに、昔のニンジャスレイヤーを「直接知らない」というのは不思議な気がします。シキベは「旧ニンジャスレイヤー=フジキドだという事実」を知らない、という理解で合っているでしょうか。

あと「都市ひとつ滅ぼした」っていうの、フジキドのことじゃないですよね……? さすがにもっと古代のニンジャスレイヤーですよね?(でもフジキドさんならやりそう……)

カラスが所長!!!!!!!!

えっサイコーじゃん。わ、私の好きな奴ですわよそれ、犬がお父さんみたいなやつ大好き。

理解を放棄してやさぐれてる投げやりマスラダさんkawaii。コトブキちゃんで耐性ついたな?

「……」コロシアムから一定距離の地点でサイバー馬集団に陣形を組ませ、腕組みしてロケット攻撃の守備を見守るのは、ウキヨ狩りのニンジャ……サザンクラウドである。彼のまぶたが、イクサと狩りの高揚に、ひくひくと動いた。

あっコトブキちゃんより情報収集能力の低いサザンなんとかさんだ。
チワッス!!

◇◇

 ♯8

リンゴアメの助けで牢から出たコトブキが目にしたものは、飛来するロケット弾、破壊されるコロシアム。鐘が鳴り響き、鬨の声が聞こえた。ウキヨポリスが、サザンクラウドにより襲撃されていた!

情報量が多い。

ちょっと待って……ちょっと待って。傭兵部隊ってなに。

ネオサイタマの北に? 中国地方が??
中国地方が? 北に?? ??

中国地方の秘境?????
あとなぜこの世界観でニンジャが傭兵を????

川やジャングルがネオサイタマの北にあって?? 南西には荒野があって?

???

おお、江戸戦争もかくのごときか?

江戸戦争ってなんだよ!!!!!!!!!

キョート共和国軍に籍を、、もう、あの、

もうだめだ、一休みしよう休憩休憩休憩!!!

(一晩時間をおいて頭を冷やしました。)

一晩休んでから改めて読んでも「傭兵部隊」「騎馬部隊」って世界観がブチ壊されまくりで意味がわからないな??? 異世界から召喚でもされてきたのかな???

キョート共和国軍もよくわからない……キョートとは一体……城もあるらしいのに共和国なのもわからないし……。

「多脚戦車でもなければ川やジャングルを越えて到達することは不可能」なウキヨポリスに自分探しのノリでさらっと辿り着いちゃうコトブキちゃんはすごい。

しかしサザンなんとかさん、明治維新で時代に追いつくだけの才覚も人望もなかったために落ちぶれた系士族みたいでなんかアレ。どうやら「ニンジャであれば無条件に活躍できた」時代はすでに過去のものとなっている様子。うろ覚えですが、1部では「ニンジャ」になっただけで成功が約束されているかのような描写だったような。実際ヤモトさんやアフロくん(ごめん名前を……忘れた……)にもソウカイヤのスカウトが来ていましたよね?

けれど、4部の世界観においてはもう、ニンジャだからといって引く手あまたではなさそうです。『サンズ・オブ・ケオス』のメイレインも「落ち目のニンジャ」として書かれていましたし……。

サザンなんとかさんも、そんな現実から目を背け、ウキヨに的はずれな憎しみをぶつけているだけのように思えます。コトブキちゃんにすら情報収集能力で勝てないんだからかなり無能っぽいですもんね。ちょっと前まで文字通り箱入り娘だった彼女にすら負けるって相当なのでは……困ったものです。

ユニットの起動が成るまでウキヨポリスの斥候に気づかれる事がなければ、イクサはもっと容易に運んだ事だろう。イクサとは不定形のもの……

本当に?

フジキドさんの前でもそれ言える?
目を見てはっきり言える?

単にサザなんとかさんが詰めを誤っているだけではないのか疑惑。

「何者だ……貴様?」「そこのウキヨを殺すな」ニンジャスレイヤーはコトブキを一瞥した。

あがががががががががが(悶絶)

なお「壊すな」じゃなく「殺すな」なところが非常にGOOD。

コトブキちゃんのこと「知り合いだ」と言い、「警告しに来た」とかあああぁ優しい~~~~~バファリン~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!


泣いちゃうコトブキちゃんこの世の宝じゃない?

大江戸国際博物館(?)に動画資料として末永く保存しておくべき史実じゃん…。


フジキドさんからの伝言もアツい。

ただフッと冷静になって読み返すと言伝の「手綱を握るのは己自身」という部分、(フジキドの手綱は誰が握るんだね?)という気持ちにいえなんでもないです。
ベテランのフジキドはちゃんと自分自身のことをわかって行動してるんですもんね。ただ常人の私があの行動力についていけないだけで……(遠い目)。

女王はツラナイテタオスのルーンカタカナに触れ、無言で頭を垂れた。

このシーン、一文だけでセリフも心情描写もなにひとつないのに、彼女の無力感・悲しみ・諦め・疲れきった心・寂しさ・心細さなどなどたくさんのものが伝わってくる。すごい…………。

ところでウキヨたちは「より険しい自然の奥深くへ」消えていくそうなのですが、そのうち岡山県に辿りついてしまったりするんでしょうか……。はっ、その方向で考えてみると♯1でリンゴアメさんが岡山県に言及したのも伏線ということに!?
(いやでも岡山県てどこにあるんだ?)
(考えてもしかたないことを 考えてもしかたないんだなあ もなを)

今日はここまで。
次のエピソードは長そうですね……。
それでは、また次回の感想でお会いいたしましょう。

-----------------------------
次の感想はこちら。


この記事が参加している募集

読書感想文

楽しいことに使ったり楽しいお話を読んだり書いたり、作業のおともの飲食代にしたり、おすすめ作品を鑑賞するのに使わせていただきます。