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冷たい雨の敗戦だけど、エモい采配とか新しいスタイルとか同業の仲間たちとかに祝開幕!

2月16日、いよいよルヴァンカップから今季が開幕しました。カップ戦から開幕するって難しいなーと思ってたけど、リーグ戦開幕まで1週間空くし、ルーティンとしては意外とそうでもなかった感。練習場ではサポーターの方からチョコレートの差し入れをいただきました。ハッピーバレンタイン。

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2日前までを裏切る突然の冷たい雨、そして敗戦

ルヴァンカップグループステージ第1節、大分トリニータはアウェイで湘南ベルマーレ戦でした。前日まで、いや当日未明までピンポイント天気予報をチェックして、雨だけど最高気温16度って書いてあるのを心から信じて(だって今週ずっと異常気象かくらい暖かかったんだもの)、スプリングコートで出かけたのが大間違い。羽田に着いたらすでに「なんじゃーこりゃー!」レベルの寒さ。電車でもダウン姿の人が多く、ときおり窓に映る自分の姿がルックス的にも寒そう。たまらず横浜駅で乗り換える前に一旦降りて、横浜に来るたびに寄ってしまう相鉄ジョイナスのDIESELに駆け込み、コート買っちゃいました。ええ、予定外の出費です…あいたたた。

平塚駅でお世話になっている内外出版社の編集Tさんと落ち合ってランチ。さすがに今日は試合前なのでノンアルコールです。仕事の進捗具合とか近況とか積もる話がてら。実は編集Tは知る人ぞ知るトリサポなのです。レプユニ着てタオマフ巻いてゴール裏にいます。たまにJリーグ公式サイトとかゲキサカさんとかの写真に見切れて写り込んでるので笑ってしまう。

で、この次のツイートがこれなのが泣けます。

はい、負けました(笑)。いや笑っちゃいけないんだけど、まあシーズン中には勝ったり負けたりするわけで、開幕戦とはいえ一試合負けたくらいでショック受けてたらシーズン身がもちませんよと。特にトリニータはね。

マッチレポはクラブ公式サイトの「トリテン」に書いたのでそちらで。レポとコメントは無料で読めます。あとは月額税込330円。格安!(宣伝です)

ワンプレーだけのための、カタさんのエモい采配

トリテンのレポにも書いたけど、ほぼ膠着しながらスコアレスで進んでた最後の最後、90+3分にPK献上して失点したあと。アディショナルタイムは3分だったので、ワンプレーぶんくらいしか時間は残っていない。そんな状況で炸裂した、指揮官の采配が超エモかった。われらが片野坂知宏監督、ほとんど時間ないのに選手交代してシステム変えて、怒涛のカウンターでの一発勝負に賭けたのであります。その狙いどおり多勢の選手が長い距離を駆け上がり、あきらめずに攻めて、結果的に得点は挙げられなかったんだけども。でも交代カード1枚残した状態で何もせずに終わるのではなく、相手がPK蹴る短い間に決断して手を尽くしに出た、そういう采配にはシビれますよね。ワンプレーだけのためのシステム変更。いや別にシステムとか関係なくてもただワーワー攻めればよかったのかもしれないけれど、アディショナルタイムというのはクセモノで、ないと思っていたら意外に残っていたりもするからカウンターの際にもリスクマネジメントしておいたのかなと思った次第。

それは試合後に直接「システム変更しましたよね?」と確認したときに「よく気づきましたね」と苦笑いしたので、カタさんの頭の中にシステムの概念があったことは間違いない。そういうところがカタさんだなあとも。

相手チームのサッカーも知り尽くしたい

わたしの場合はクラブオフィシャルでもサッカー専門新聞「エルゴラッソ」でも「トリニータの番記者」という立場なので、対戦相手のことはトリニータの対相手戦術という範疇で理解していればいいのですが、特に開幕の頃はそのシーズンで初めてヴェールを脱ぐ各チームのサッカーがどんなものなのかとワクワクしてしまいます。

昨季途中から指揮を執った浮嶋敏監督が始動からマネジメントする今季の湘南は、曹貴裁前監督の築いた湘南スタイルから少々ニュアンスを変えています。長く湘南スタイルを支えてきた主力が入れ替わり、それとはタイプの異なる中盤の選手を多く獲得しました。システムは3-5-2でしたが、今季の湘南にはターゲットとなるような“ザ・ストライカー”が不在です。この日の前線に並んだのはノルウェー代表FWのタリク173cmと岩崎悠人。2トップながら0トップ的な動きで中盤と絡みつつ相手守備網を崩そうとする動きが見えました。この2人と交代で入ったのは、これも石原直樹と梅崎司、どちらも1.5列目や2列目で“らしさ”を発揮してきたタイプです。

特に大分育ちの梅崎選手はずっと見てきたこともあり、彼が最前線にいるのは違和感でしかない(笑)。でもきっとこの新しい湘南スタイルの中で、新しい自分を見出そうとしているのだろうなと思って試合後に話を聞いた、その部分もトリテンに書きました。トリテンにはOBも含めトリニータに縁のある選手やスタッフについて書く「ゆかりの部屋」というコーナーがあるのです。これは有料記事だけども。月額税込330円、損はさせません!(笑)

現場でみんなに会えること

個人的に関東のアウェイ戦取材は大好きです。なぜならいろんな人に会えるから。日頃から首都圏で活動している同業者たちは普通に試合会場で顔を合わせていると思うけど、われわれ地方担当記者の場合、地方で会える人は限られてますからね。

今回は今季からエルゴラの湘南担当になった林口翼記者と、大分出身で元はトリサポのゲキサカ・竹内達也記者と3人で試合を見ました。やっぱりそれぞれに視点や得意分野が違うので、一緒に見るのはすごく面白いです。ほかにも馴染みのライターさんたち多数で、今季もよろしくお願いします的に。

リーグ戦はDAZNさんが中継していますが、ルヴァンカップの中継はいまもスカパー!さん。DAZNの番組作りはプレミアリーグ中継的でカッコいいけど、わたしはスカパー!の人間味あふれる制作スタンスも大好きです。

この試合の解説は水沼貴史さん、実況は野村明弘さん。おふたりとも昨季、大分にいらしてくださったとき以来です。ピッチリポーターは長年ベルマーレを担当している安田美香さん。ものすごくサバサバしたデキる人。所属はホリプロだったりする。エルゴラッソが情報提供している中継前の打ち合わせで、いろいろと教えていただけるのも勉強になるのです。

もうひとり、ベルマーレには欠かせない存在が、遠藤さちえさんです。取材にお邪魔するたびに本当にお世話になってます。細やかに行き届いて心のこもった仕事の出来る人。今回もお会いできてうれしかったです。

取材という戦いを終えて次なる戦へ

試合後の流れは監督会見→監督囲み取材→選手囲み取材。選手たちに話を聞くのはシャワーを浴びて着替えたあと、バスに乗り込む前のタイミングです。敗戦後の疲れてるときにつかまえるのは申し訳ないなとも思いますが、そこは仕事なので強い気持ちで。でも相手もプロ、こちらがきちんとサッカーを見ていれば、きちんと応えてくれます。そういうとこ、たぶん一流の選手ほどシビア。笑顔や冗談混じりでも、ひとつひとつの質問の重みは相当なものだと思いながらやってます。

そんな取材の合間に声をかけてくれたのが、石川大徳くん。現役時代はサンフレッチェ広島とかベガルタ仙台とかで活躍し、2015年にトリニータに約半年だけ在籍しました。その翌年かぎりで引退して、現在はエージェント会社で仲介人を務めています。現役時代の練習風景の写真ありました。この頃よりシュッとして洗練された感じ。「筋肉が落ちたから」と言ってましたが。

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取材後は記者室で速報原稿だけ書いて、残りは宿で。ベルマーレ戦の場合は大抵、都内のホテルに泊まります。寒すぎる雨の中、カメラマンのワタナベエリさんに駅まで車で送っていただき、列車を乗り継いで駅ビル1Fの沖縄料理の店で軽く夕食。ウコン茶ハイとラフテー。沖縄おでんも。

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勝手知ったる定宿なのでチェックインもスムーズ。締切の早いものから仕上げながら寝落ち。寒さと開幕戦のテンションの疲れか、落ちるの早かったなあ。早かったわ…。

早朝起きて空港へ移動して、時間があればラウンジで書いて、機内でも書いて、事務所に帰って書いて…悪かったな、仕事遅いんだよ!(笑)

今季に向けての所信表明とか

そうやって今季最初の公式戦もルーティンを終えました。来週はリーグ戦の開幕、続けざまのアウェイで今度はセレッソ大阪戦です。またロティーナさんとの対戦か…毎回難しい試合になるんだよなー。まずはそれに向けての練習取材を頑張ります。

あ。エルゴラッソの2月19日発売号で、J1・J2担当記者による順位予想大会やってます。基本的に毎年これで各クラブの担当記者が正式発表されるかたち。プレシーズンからすでに記名記事が載っているのでバレバレですけど。記者紹介代わりのアンケートもあるので(趣味とか特技とかマイブームとか好きな選手とか)、そちらも是非御覧ください。

…とまとめつつ、いつもよくしてくださるサポーターの方からいただいた差し入れでコーヒーブレイク中。

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個人的に、今季はつねに「ちょっと無理め」「ちょっと背伸び」という感じのところを目指しつつ、仕事の精度やクオリティーを高めていきたいと考えています。トリニータの取材をはじめて14年目。いつまで経ってもフツツカモノですが、今季もよろしくお願いいたします。

いつでもこの曲がテーマソング。クソッタレを原動力に。

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