ズタボロ雑巾

2013年4月、私は無職になった。
2019年7月、私は外資系企業の社員になった。

この間に何があって何を考えてきたのか。その轍のお話です。
大した内容ではありませんのであしからず。

略歴

2013年3月 大学卒業
2013年7月-2014年3月 地方の役所で臨時職員として勤務
2014年4月-2015年3月 無職(転職活動スタートは6月、内定は12月)
2015年4月-2019年6月 SES企業入退社(上京)
2019年7月 外資系企業入社

よくある質問への回答

なぜ無職?
ろくでもない大学のろくでもない学生のくせに非現実的な就職活動をし、撃沈したから。

なぜ役所勤め?
親に応募させられて、面接に全力拒否の態度で挑んだものの、他に応募者がおらず採用されたから。
ちなみに臨時といえども週5日フルタイムで月給12万以下。

なぜ上京?
大学生の頃に良さを知ってしまったから。
やはり職業が職業なだけあって中央集権的な側面があるし、友人も東京にいるし、北海道に居続ける理由がなかったから。
つまり私にとっては自然なことだった。

なぜエンジニア?
新卒就活の失敗と、役所で振られる仕事の面白みの無さとやりがいの無さを感じる傍らで
専門職(保健師や栄養士)の方々が楽しそうに働く姿を目の当たりにして、スキルを身に付ける必要性を思い知ったから。
また未経験からの応募が可能だったことと、PCを触るのは好きだし出来そうだと思ったから。
プログラミング経験はゼロ(怒られるやつ)。

文系?理系?
ついでに、よく話に挙がる文系理系のところでいうと法学部なので文系。高校は文理クラスで無勉で数学の偏差値60くらいなので、文系理系どちらでもないと思っている。
興味のある分野が何か?で進路を選んだタイプゆえ、得意不得意で進路を選んだ人の多いことに驚いている。

北海道じゃなかったらFラン以外の選択肢があったのかな‥なんてろくでもない学生だったくせに時折考える。
それには身体的な事情で長年の志をあきらめざるを得なかったことは少なからず影響したろうね。

本題に戻る。

いくつかのエピソード

臆せず、口に出してみよ
SES企業に入った時点ではExcelはIFとSUMくらいしか知らない状態だったので必死にExcelを駆使してデータ分析することを覚えつつ、
手順が定まっているものについてプログラムで自動化するというタスクを担った。
初めてツールを作るとき、幸い先輩が現場におりマンツーマン体制での丁寧な指導を受ける中であろうことか
「この処理書くのめんどくさいな」と思ったのが事の始まり。別の方法を提案して通っただけでなく、その後その方法は定番化した。

仕事は自分から取りに行け
これは先輩の言葉。
「明らかに上長が振れる仕事を持っていないことがわかっていたとしても聞くべき。
仕事がきたら経験が身に付くし、やはり仕事がなかったとしても、意欲的に見られる。どちらに転んでも得をする」
また、早め早めに取り掛かることで後に余裕ができ、プラスアルファや不測の事態に対応できるメリットも大きい。
どこに行ってもこれが出来る人間は重宝される。

・市場価値を意識し続ける
スキルに応じて選べる限り、すべての契約はエンジニア本人に依る。定められた還元率によって給与が支払われる。
今ではこのシステムを見かけるようになったが、業界内ではかなり早い段階で取り入れたはず。
よりよい給料を得て、より自由を手に入れるためには単価を上げるしかないシンプルな制度ゆえ、頻繁に単価と原価と還元率の計算をしていた。
それが趣味と言っても過言ではなかったかもしれない。
単価を上げるために何をすべきか?最短で上げたいならいつ現場を変えるべきか?営業と日々会話しておくことで動きやすくもなる。

技術力以外の強みも売る
ノースキルスタート、かつ言語チェンジもしたので低単価が続いたが、耐えるだけでは状況は好転しない。上にもあがれない。
なので忙しすぎて手が回っていないPMの補佐を申し出たり、チーム間のありがちな壁を前もってピックアップして取り除いておいたり、仲良くなったPMに圧をかけたり。
基本的に、仕事は目指すべきゴールに向けて必要なタスクを積み上げることで達成させるものだと理解しているが、
完璧なチームが出来上がっていることは稀であり、どこかに穴があるはず。だからそこを埋めるニーズを満たしてやった。ただそれだけだ。

技術力は?
必要なことはほぼ仕事中に覚える派なので成長スピードは速くはないが、転職活動で各社から高評価をもらえていたので使えそうと判断してもらえる程度ではあるはず…。まぁでも、そんなでもないっす。
きっと意志をもって動く駒としては優秀(自画自賛)(過去の記憶は美化)(やはり技術よりそちらの側面が強い)。

はい。普通のことをやってのけていただけでしょう。
それが意外とできないというのが世の中のミソよね。

数年後の気付き

そうして力試しにいくつかの現場・プロジェクトを経験して、いくつかのことに気が付いた。

・技術者とマネジメントでいえば、マネジメントに興味がある
・現場を変えてもやりたいことはできない
・根本的な仕様への疑問→早い段階でなんとかできなかったのか?これは顧客のためなのか?現場企業の売りは?
・給料の上り坂の勾配に限界がある
・弊社ヤバい

職選択

そして転職活動を始めたところ、数か月前にマッチングアプリで知り合ったコンサルに「うちくる?」と本気か冗談かわからないノリで言われ続けたので
「なぜコンサルタントを薦めるのか?」
「なぜコンサルタントになったのか?」
「御社の良さは何か?」
と詰めに詰めまくった上で自身の経験と重ね合わせた結果、
"開発会社はどう作るかの話はできるが、作る必要があるかどうかの検討の予知がない"という根本的な違いが判ったため、エンジニアからコンサルタントに方向転換した。

学歴があるわけでもない、無職期間もある、なんなら役所勤めも無職カウントされる。英語力も皆無。
ゆえに書類審査で落ちることも多かったので、正直今の会社が実績を重視するところでなければ全滅していたかもね。

だから自分がスゴイとは思えないのだが…月並みな表現ながら、よく這い上がったとは思う。
差別化と、自分の意志と。それだけでやってきた。

運良く単価至上主義の会社にあたり(一応選んだけど)、営業と良い関係を築くことができ、上司の応援もあり、良い現場に回してもらい、挑戦させ続けてもらえた結果でしかないとは思う。

まとめ

エンジニアも、コンサルタントも、ある程度の努力でまかなえるとしても適正は確かに存在する職種であることは間違いないだろう。"まがりなり"にもなれるけど。
だから再現性に乏しく、これを書く意味合いが見出せずにいたのだが何名かのマニアックな方々にご希望いただいたのでサラッと書いてみました。
とりあえず、私のなかで書くか書くまいかというモヤモヤが消えたので良し。

まだまだコンサルタントを選んだ理由を叶えるようなアサインが得られるまでには程遠いのが実態ですが、やってみせますよ。


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