人生の旅をゆく よしもとばなな著 読了
いろんな旅の出会いを無駄にしない
ばななさんの人生の切り取り。
自分までさもそこにいるような
感覚にさせてくれる。
外国にいても、
日本でも、
出会うものたちや
違和感を
みのがさない。
海の堤防で、姉のサンダルが片方落ちてしまった
『十年以上はいている、色あせたブルーのビーチサンダル』
「あーあ」と、言い合って、あきらめかけたが、
姉は、「やっぱり取ってくるわ」
の一言と共にドボンと海に飛び込み
泳いでサンダルを拾い
テトラポッドを登ってきた
ぷっ、と笑った。
常識にとらわれず
大切なものは大切なんだ
と、思い出させてくれる。
心に思って通り過ぎて
忘れていくことを
文章にしているので
すさんだ気持ちが
ハッとなる。
マニュアルだらけの
心ない対応に
やるせない気持ちになって
孤独を募らせても
本来の人間には温かい血がかよっていて
自分もひとも大切な命なんだよ
と、気づかせてくれる。
感謝の一冊。
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