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多様体2

 今回の見出し画像はコーヒーを選びました。デスク作業のお供といえばコーヒーですよね。最近は胃の調子が悪いので飲んでいません。
 今週は多様体の例、微分可能な関数・写像、接ベクトル、リーマン計量、臨界点、写像の微分について勉強しました。最初は定義の確認ばかりでやや退屈でしたが、最近は楽しくなってきました。松島与三の多様体入門で勉強しています。多様体入門の第二節 可微分多様体は24〜110ページまであります。微分形式を含まずこのページ数はちょっと多くないですか。ただ、行間がほぼないので読みやすいです。全部終わったらお祝いします。現在作成したノート(PDF)は全部で12ページです。

 PDFの内容は以下のとおりです。アップロードしたPDFのプレビューが表示されるといいですよね。

  1. Definitions of manifolds

  2. Examples of manifolds

  3. Differential functions and local coordinate systems

  4. Differential mappings

  5. Tangent vectors and Riemannian metrics

  6. Differentiation of functions and critical points

  7. Differentiation of mappings

 モースの補題は証明を書くのが最高にめんどくさかったです。机に座ったはいいものの証明を読み始めるのに数時間はかかりました。この証明はPDF2ページ分になりました。証明のための補題を読むのが本当に面倒でした。非退化な対称行列をうまく対角化するような補題があるのですが、「線形代数の一般論でいいじゃん」と鷹をくくっていたら意外と面倒なことになっていました。たぶん5次以上の代数方程式に解の公式は存在しないというのが効いているのでしょう。終盤でいきなり『帰納法により容易に証明することができる。』と〆て証明が終わります。「今まで帰納法なんてつかってたっけ?」と困惑しました。読んでいて気持ち悪いですが私が理解できて、それが正しければ、あとはどうでもいいのです。
 こう思うと数学書を読むのって儀式的な何かを感じますね。「モースの補題なんて誰もが認める主張なのだから証明などしなくていい」とも思ってしまいますが、それでも正しいことを確認せねば気が済まないというのが数学者の心だと思います。ある日いきなり誰かに「モースの補題を証明しろ」と言われることなんてありえないのに、数学者は信心深いですね。
 主張自体は面白く、滑らかな関数を局所座標系と指数を使って綺麗に書けるのは気持ちがいいです。しかし振り返るとそこまで大したこともないような気もします。人の名前がつく補題は何かしらの用途があると思うのですが、モースの補題はどう使うのでしょう。

 今のところはリー群の勉強のための下地づくりと思ってやってます。松島の本は多様体の一般論が多めなのですが、もっと具体的な例を掘り下げて欲しいところです。多様体の具体例を探しているのですが、色々見ても「なんか違うなぁ」となっています。今勉強しているのが実多様体なので、複素多様体の例だとギャップを感じます。それと$${\frac{\partial}{\partial z}, \frac{\partial}{\partial \overline{z}}}$$に苦手意識があります。射影空間がよさそうだと思っていますが、彼ってどうなんでしょうか。読者の中に実多様体またはリーマン多様体の読者がいらっしゃいましたら、彼の評判についてコメントお願いします。実多様体のフリをした複素多様体は概複素構造をひっこ抜きます。最後まで読んでいただきありがとうございました。