%とpt(ポイント)の使い分けは? ~ワンランク上の表現を身に着けましょう~
%とpt(ポイント)とは
洋服のセールの広告の「50%オフ」、ニュースの「政党の支持率が10pt(ポイント)上昇」など…
普段の生活で何気なく「%(パーセント)」や「pt(ポイント)」といった単位を目にすることがあります。
「%」と「pt」はどちらも割合の増加や減少を表せる単位ですが、実はこの2つは使い方が違います。
皆さんは、その違いをご存じでしょうか。
分析業務でもこの2つの表現を使うことは多く、私自身、過去に間違ったところで「%」を使い、お客様からご指摘を受けた経験があります。
今回は間違えやすい「%」と「pt」の使い分けを解説していきます。
「%」の例
まず、何が「%」で何が「pt」で示されるのか基本から説明します。
「%」は、ある数値を基準にし、他の数値がどれくらいの量に当たるかを示します。
例えば定価10000円の夏物のTシャツが、冬に「30%オフ」で売られていたとします。
この場合、値引額は、定価10000円を基準にした30%の金額、そして価格は定価から値引金額を引いた金額です。
値引額:10,000(定価)×0.3(値引率30%)=3,000円
価格:10,000(定価)‐3,000(値引額)円=7,000円
ここまでは分かりやすいと思いますが、このTシャツがタイムセールで「値引後更に20%オフ」になった場合はどうでしょうか?
この場合、30%(元の値引き)+20%(タイムセールの値引き)で50%オフ…と答えそうになりますが、実際は下のような計算で定価から44%オフです。
元の値引額:10,000×0.3(30%)=3,000円
元の値引後価格:10,000(定価)‐3000(値引額)円=7,000円
タイムセールの値引額::7,000円×0.2(20%)=1,400円
合計値引額:3,000+1,400=4,400円
合計値引率:4,400円÷10,000円(定価)=44%
なぜこのようになるかというと、元の値引額とタイムセールの値引額では、それぞれの「%」で基準にしている数値が違うためです。
元の値引額は定価の10,000円、タイムセールの値引額は元の値引後価格の7,000円とそれぞれ別の数値を基準にしているため、実は同じ「%」で表されていても元の値引額の「30%」とタイムセールの「20%」は足し算ができません。
ここで大事なことは「%」はそれぞれの%で基準の値が違う場合は、単純に足したり、引いたりができないということです。
「pt」の例
一方で「pt」は、ある数値から別の数値への具体的な数値の変化を示すために使われます。
例えば、100点満点のテストで1回目に60点、2回目のテストで80点を取った場合、得点は20pt上がったと言えます。この「pt」は数値の差を表しています。
ここまで「%」「pt」についてそれぞれ解説しましたが、例えば各年の売上と利益率(利益/売上)を出した際、2022年の利益率が15%、2023年の利益率が20%だった場合、この利益率の変動を述べたいときは、「利益率が5pt増加した」と表現します。
まとめ
この「%」と「pt」の違いは細かい表現の違いに思われますが、割合はビジネスでも使われるシーンが多く、利益率など会社の重要指標になる数値でも使用されます。
データ分析の結果や、分析によりどのくらいお客様の利益に繋がったかにも割合をよく使いますので、より適切な結果をお伝えできるよう、この2つの表現をしっかりと使い分けましょう。
今回は、「%」と「pt」の違いについて解説しました。
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