ぱうれんつ様名刺

パラレルキャリアから起業!ペットライフのサポートアプリ「Pawone(ぱうわん)」創業者インタビュー

「名刺やカードには、人となりや想いが詰まっているはず」その考えのもと、whooのご注文の中から気になった方のお仕事や考え方について、インタビューしてみることにしました。小さな紙の中にも宿る想いや美学は誰かのクリエイティビティを刺激してくれるかもしれません。今回はペットの飼い主さんと、獣医師や有資格のペットシッター等のペットのプロフェッショナルをつなげるマッチングアプリ「Pawone(ぱうわん)」を運営している株式会社ぱうれんつ代表の前田さんです。

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前田 葵 |1989年生・熊本県出身。慶應義塾大学法学部卒・日英バイリンガル。
幼い頃から生き物が大好きで、様々な生物を飼育。社会人になってから犬を飼い始めたことで、日本のペットサービスのネット化の遅れを実感し、忙しい飼い主や子育てや介護をしている飼い主でも、もっとペットにストレス無く愛情を注げられる社会を実現するために起業。

「ペットを飼いたい」モチベーションが起業につながる

―どのような事業をされているのでしょうか?
ペットの飼い主さんと、ペットシッターさんや獣医師さんなどペットのプロフェッショナルをつなげるアプリ「ぱうわん」を運営しています。

ぱうわんアプリ_アイコン

現在はiOSアプリ限定。アプリアイコンはかわいい肉球ロゴ。

―事業を始めたきっかけは?
子どものときからペットを飼いたくて、でも飼えなかったんです。
昔小学校の頃、メダカをもらってきたことがありました。飼育環境を整えたらすごく産卵してくれて、子どものメダカが増えたり。昔から生き物のお世話をするのが好きでした。でも一方で、犬とか猫とか、感情の意思疎通ができるペットがほしいとずっと思っていたんです。社会人になっても、仕事をするモチベーションが「ペットを飼えるようになりたい」でした。今は犬を飼えているので、夢を叶えた満足感があります(笑)

一方で、私と同じようにフルタイムで働いていたり、子育てや介護をしながらペットを飼っている方はすごく大変だなと感じる事も多くありました。愛情があればあるほどペットにお世話をしたいのだけれど、時間の制限があったり。そのような方々の困りごとを解決できるサービスを提供したいと思って、会社員として働きながら起業しました。

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予約から決済、レビューまでアプリ上で完結。

あとは私もペットを飼ってみて初めてわかったんですけどペット業界で働いている方ってバランスが良い方が多いんですよ。人当たりが良いのはもちろん、トリマーさん、シッターさん、トレーナーさん、それぞれ専門スキルがあって。でもペットショップなどで求人広告をみると、お給料が安く、スキルとつり合ってないなと思っていました。ペット業界で頑張っている方がもっと自由に自己実現しやすい報酬を支払うことができたらいいなと思っています。
飼い主目線で良いサービスを作りたいのと、業界で働いている人たちがもっと働きやすくなるようなものを作りたいというのも起業した理由です。

自由度の高い会社員だからこそ起業できた

―起業した時期は会社員でもあったのですね。会社では副業やパラレルキャリアの方は多かったのでしょうか?
ごく一部ですね。私はとあるシステムのプロジェクトリーダーをしていたのですが、グローバル担当として海外とのやりとりが多いこともあり、普通の勤務時間というものがというものが無く、自由度は高めでした。

―起業にあたり社内で手続きはありましたか?
特にプレゼン等をする必要はないので、「会社を作ります」と言って承認を得ました。立ち上げは一人でしたが、社内のメンバーにはアプリのデザインや機能についてフィードバックをくれる社員もいて、相談できた人がいたのはとてもありがたかったです。

―いざ起業してお客様ができることで、心境の変化はありましたか?
自分が作ったサービスのお客様にはとても愛着があるんですよね。ぱうわんアプリはみなさんのペットの写真を登録してくれるのですが、愛されているペットの写真をを見ていると飼い主さんもペットも幸せに生きてほしいなと思っています。

犬を飼ってみてわかった大変さ

―もともとペット関連事業をやろうと思っていたのですか?
実は起業したいとは全然思っていなくて…ただペットと生活するにあたって自分が困ったことがいっぱいあって、例えば出張で家を空けることや、動物病院が予約したいときにできないとか、これは多くの人が困っているのではないかなと思いました。そのような方々のために何かできたら社会のためにもなるのではないかと。

―今年3月にサービスを開始されて、今はどのような状況でしょうか?
おかげさまで利用者様が増えてきて、色々なお話をいただけるようになりました。運営していく中で様々なニーズがあるとわかってきて、面白い事例も出てきています。

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ぱうわんの売上の一部は動物保護団体、NPO団体へ寄付しているそう。

例えば最近、結婚式でのシッターの依頼をいただきました。「リングドッグ」という、結婚式で指輪を運ぶ役を犬が行うというのがあるのですが、式当日、出番前後のワンちゃんをみていてほしいという内容です。そのような自分が想定していたニーズを超えた使われ方をしていただけると嬉しいですね。

名刺自体で話題になるものを作りたかった

ぱうれんつ様名刺_02

肉球ロゴの中にQRコードというシンプルなデザイン。

―名刺の肉球ロゴが印象的でした
ロゴは、創業時に住んでいた家の近所によく行くコーヒー屋さんがあって、その店内をデザインした方に依頼しました。若い方なのですが、すごくセンスある!と思って即決しました。

―whooを使っていただいたきっかけは?
私が実際に名刺を持ってご挨拶に行くのは、動物病院やペットサロンなど限られています。なので名刺が1000枚必要かといったらそうではなくて、少ない人たちに対して、人に渡したくなるような魅力的で、名刺自体で話題になるようなものが作りたかったのです。カスタマイズして自分で作れるという点も気に入って選びました。

―話題にはなりますか?
正方形の名刺なので、初めて見ましたとか、何故正方形なんですかとか、軽くコミュニケーションがとれますね。私が正方形にしたのも理由があるんです。どんな人の名刺入れにも入るようなサイズで、且つ「ぱうわん」の1:1サイズのロゴの形を活かせるものとして選びました。

エリアの拡大と往診サービスの普及を目指す

―「ぱうわん」の今後の展開は?
今はサービスエリアが東京の渋谷区・港区・目黒区・世田谷区の一部のみとなるので、年内には千代田区・新宿区を入れたいと考えています。他にも「大阪はまだですか?」といったお問い合わせが結構あるので、来年には大阪進出もしたいなと。

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あとは近々、獣医師の往診を依頼できるようにする予定です。最近ペットも健康寿命が伸びてきて、シニア犬やシニア猫がすごく多くなりました。そうすると週に何回も病院に行かないといけなかったり、それはワンちゃんやネコちゃんにもストレスになります。
今は往診診療自体の供給が少ないのですが、自宅でリラックスした状態で診察が受けられるのは良いことですし、飼育環境や食べているものなどもすぐにわかるので、獣医師さんも一番いい情報が手に入りますよね。往診はメリットが多いのでもっと普及させたいと思っています。

ペットがくれた縁によって交友関係が豊かに

―最後に、ペットを飼うことの良さは?
友達が増えますね。「ワンコ会」という集まりがあって、近所に住んでいるSNSでつながった人たちを中心に、和気あいあいと食事をしたりドッグカフェに行ったりしています。上は50代後半から下は20歳くらいまで、みんな職種もバラバラですが、気兼ねなく話せます。ペットが運んでくれた縁ですね。

もちろん旅行や住まいの制限が増えるし、昔のように夜遅くまで出掛けたりはできなくなりましたが、それが嫌じゃないんです。ペットに対する責任感を通じて生きがい生まれるし、本当に一緒に暮らし始めて良かったなと思っています!

ぱうわんサイト

「ぱうわん」のWebサイトのチャットのアイコンは、前田さんが飼っているワンちゃんの写真だそうです。犬が会話しているようなデザインですね。

まとめ

会社員として仕事を持ちながら自分のやりたい事業をやる、2つを同時に行うには相当のエネルギーが必要だと思います。しかし大好きなペットの事業をどんどん拡大できているのは、子どものときからのペットへの情熱なのかもしれません。どんな分野であれ「好き」のパワーはすごい!
個人的にはペットによって地域コミュニティが豊かになるのもとてもいいなと思いました。ペットとの暮らしにちょっと大変さを感じている方、ペットを飼うことに不安がある方でも「ぱうわん」のような支援サービスを利用することでストレスのないペットライフが送れるのではないでしょうか。


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