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目から水が、、花にもやれないしょうもない水です。

こんにちは。私はフーモアでwebtoonのディレクターをしています。
かれこれ1年間半くらいかけて作ってきたwebtoon「転生のプロ」が2023年4月1日にリリースされました。

転生のプロのキービジュアル

是非読んでください。(日本にはもうちょっと後にリリースされると思います)

リリース日が確定した瞬間、目から水が、、花にもやれないしょうもない水が出てました。

作家さんとのやり取り

なんでしょう、この感情は。

もちろん、もっと事前にどれくらいでリリースになるかは知っていました。各工程の作家さんのアサインや、週刊連載体制の構築、sketchupの導入、など新しいチャレンジも含めていろいろと準備をしてきました。

今まで苦労している作家さんに対しての感謝や、私自身ホッとしたかもしれないですし、同時にこれから世の中に出て読者の方々にご満足いただけるかという不安もありながら、いろんな感情が混ざったんだと思います。

社内に共有した時にも、上司が「いよいよですね!」という一言があり、その時その上司の顔は見れず、しょうもない水がまた目から出てきました。

もっとやれたんじゃないか?という後悔や反省もありますし、今自分が置かれている環境下で、できる最大限やったということもあります。経験不足だったなと思いますし、今だったらもっとこうしようとかもあります。

自分がwebtoonのディレクターとしても未経験で、フーモア内でもほとんどに人が未経験で経験を積んでいる中で、自分ができていないことを自覚して、上司や同僚を見よう見まねでより良くできるようにしてやろうという気持ちは人一倍あります。

会社でよく朝会で話される「3人のレンガ積み職人」の話

レンガ積み職人

フーモアでの毎週金曜日の朝会で良く話される内容の中に「レンガ積み職人」に例えて仕事に対する向き合い方の話があります。

有名な話ですが、簡単に共有したいと思います。

中世のとあるヨーロッパの町。
 旅人がある町を歩いていると、汗をたらたらと流しながら、重たいレンガを運んでは積み、運んでは積みを繰り返している3人のレンガ職人に出会いました。
そこで旅人は「何をしているのですか?」と尋ねました。
すると、その3人のレンガ職人は次のように答えました。
1人目は、
「そんなこと見ればわかるだろう。親方の命令で“レンガ”を積んでいるんだよ。暑くて大変だからもういい加減こりごりだよ」と答えました。
2人目は、
「レンガを積んで“壁”を作っているんだ。この仕事は大変だけど、金(カネ)が良いからやっているのさ」と。
3人目は、
「レンガを積んで、後世に残る“大聖堂”を造っているんだ。こんな仕事に就けてとても光栄だよ」と。
3人のレンガ職人は、それぞれ「レンガを積んでいる」という仕事は同じです
引用元:https://www.central-engineering.jp/recruit/blog/laseek_20190418

「3人のレンガ職人」のイソップ寓話から働くことの意味を考えてみた。

みなさんはどういう目的意識で仕事をしているでしょうか?

  • 絵を描いている

  • webtoonを作っている

  • 読者に喜んでもらう作品作りをしている

本当にずっと読者のことを考えて作れていたか、自分自身に問いたいです。時にはなんとかスケジュールに合わせようとか、意識がそっちに向いていたことも多くあります。結果うまく行くこともあると思いますが、目的意識がしっかりと合ってその行動をするなら問題はありません。が、どこかでその意識が違うところに行っていたかもしれません。

webtoonのリリース直前にたまたま観たアニメスタジオの番組で、その意識に関しても深く考えるようになりました。

「THE ANIME STUDIO」シリーズ3作品のサイトから

原作理解、キャラクターの魅せ方をどうするか、演出方法の考案、作品への情熱(とそれの伝播)、新しい技術への挑戦、教育・・・などなど、モノづくりに大切な向き合い方が、どのアニメスタジオからも感じました。


そのモノづくりに対する意識の違いを私自身より感じて、全然まだまだなと思う反面、すごく勉強になり、今後に活かしていくぞ!という気持ちにもなりました。

webtoonリリースをたくさん経験している、共に「転生のプロ」を作ってきたアートディレクターの同僚からのメッセージ

「今まであの時”でき”がよかったと思ったことは一度もない」


転生のプロのリリース後の同僚とのやり取り※固有名詞は伏せています

以下メッセージの書き起こしです。

私:リリースできたこと、すごく嬉しいですし、自分なりに頑張ったつもりですけど後悔もたくさんあって、(中略)いろいろとできたこともあるなと。 限られた時間や能力の中での今があって、やっぱり世に作品を出すということはその制約の中でどうやるかなので。 多くの人に読んでいただきたいなと。みんなこういう気持ちになってモノづくりをしているんだなと思うと、、
何が言いたいかは上手く文章にまとまりませんが、砂糖と塩が混ざってる感じでしょうか。ディレクターとしての自分と(中略)、中性にもなってない複雑な気持ちです。でもとにかく世に出て、多くの人の協力でここまでこれたことを深く感謝しています。

作品リリース直後に私が同僚に送ったメッセージ

同僚:間違いなければ宮崎駿先生かな、先生はこう言いました
今まであの時できがよかったと思ったこと一度もない
(中略)今日朝会で話した内容を聞いてすぐこれを思い出しました
色々解釈ができるだと思いますが、わたしから見ると創作に対しても仕事に対して、この言葉は正解じゃないかなと思います
悔しさと後悔を混ざった感情をしっかり受け止めて、そして次に進むことが大事ですね。
転プロは制作が色々があったけど、今日は少し休んでも多分許されると思います!

それを受けて転生のプロを一緒に担当した同僚のアートディレクターからの返信

今までフーモアは多くのwebtoonをリリースしてきていますが、作家さんやフーモアのディレクター、アートディレクターはリリースされる度にこういう感情になっていたんだなと初めて経験をしました。

フーモアでwebtoonディレクターとして作品立ち上げからリリースまでは初体験ばかりでした。今後も初体験が多くなることでしょう。もちろんリリースされたからと言って、やることや目指すところは変わりません。読者の方に感動を与えられるように、良い作品を日々作り、週刊連載ペースで品質の高い作品を作れるか、ここをしっかりと限られた時間や予算の中でやっていこうと思います。

フーモアでは仲間を募集しています。是非ご応募ください。
お待ちしています!

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 株式会社フーモア 担当:井本洋平
 TEL/03-6228-4310 MAIL/info@whomor.com

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