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小説めし

小説めし

 漫画めしという言葉はあるのに小説めしという言葉があまりないのはなぜだろう。実際に検索してみたが、"小説"や"めし"でヒットしてしまう。 
 ジブリの漫画めし(代表的で数も多いのでジブリめしと呼ぶ方がいいかもしれない)やグルメ漫画の再現めしなどはたくさんある。いくつか例を挙げようと思ったが、あまりにどれも捨てがたい。小説や漫画を読んだ後、アニメを見た後にその日の夕食のメニューが決まってしまうこともしばしばある。そのため、半年先のメニューまでもが決まってしまう恐れがあるためここでは控えておく。(想像するだけで食欲が湧くのでそれも控える)だいたい、今回のタイトルは小説めしなのだ。時を、いや、話を戻そう。  
 ここまでお付き合いいただいた方にはお分かりのように、もちろんわたしは漫画めしも大好きだ。しかし、実のところ、漫画めしよりも小説めしの方が好きだ。漫画やアニメでも確かに美味しそうだがーあくまでわたし個人の意見だがーやはり実物の写真や動画などには敵わないと思う、、限界がある。その点、小説めしは自分の想像力次第でいくらでも美味しそうにできるし、アレンジも加えられて自由なもんである。
 
 作中で料理や食べ方の描写(刻む、頬張るなど)があれば尚よしだが、メニューの羅列だけでも涎が垂れる。だからーここだけの話ーネットで飲食店のメニューを見て楽しむこともある。ここに行ったらあれを食べたいこれを食べたいという未来の注文をし、金額を計算し会計までする。ここまでくれば末期だと思う。
 
 満腹にはもちろんならない、むしろ食欲をいたずらに掻き立てられて終わる。
 ではなぜ小説めしに惹かれるのか。それは小説を読んだ後はどっぷりとその世界に浸りたいからだと思う。ひたひたに身を浸してしまいたい。
 そしてもうひとつ。これはーメニューにも言えることだがーあれこれ想像した後にお目当てのものを食べて、「あー!これだこれだ!」と想像を現実にする瞬間が楽しいんだと思う。あの、しっくりくる感覚を味わいたいのだ。

 好きな表現について少し話すことにする。
「昼食を済ます」などの食事を「済ます」という表現が好きだ。しかしもっと好きなのは「夕食をとる」という表現。「夕食」も「とる」も大好きだ。「サラダをとった」とかいうのはもう最高だ。

 わたしはこれからも小説めしを食べたい。そして写真で記録することにした。

 わたしが今最も食べたいのは
アメリカンな肉厚ビーフパティのハンバーガーである。

面白かったぜ。decoy



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