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りすのよまい言、大きな木のうろの中から

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「だから、なんなの?」と言われてしまいそうな他愛もないことを綴っていきます。悪しからず。
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#オレアチ漫遊記

俳句で"オレアチ漫遊記"(弐拾弐)

俳句で"オレアチ漫遊記"(弐拾弐)

信楽焼は、滋賀県甲賀市信楽を中心に作られている陶器。この焼き物の名前を聞いてすぐに思い浮かぶのは、たぬきの置き物だ。実際、甲賀市を訪れると、至るところにこの置き物を目にする。今回、"note仲間"やまきちさんが俳句の題材に選んだ素材は、甲賀市内の道の駅に飾られていた信楽焼のたぬきの置き物の写真。甲賀忍者の衣装をまとい、実に愛くるしい。

連載「俳句で"オレアチ漫遊記"(※)」は、りすが書いた旅行記

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俳句で"オレアチ漫遊記"(弐拾壱)

俳句で"オレアチ漫遊記"(弐拾壱)

連載「俳句で"オレアチ漫遊記"(※)」は、りすが書いた旅行記「オレとアチキの西方漫遊記(※)」のワンシーンを取り出し、それを題材に"note仲間"のやまきちさんが俳句を詠む企画。連載にあたって提供した写真素材のうち、今回、やまきちさんが選んだ素材は、面河渓(おもごけい、愛媛県久万高原町)から高知県高知市に向かう道中、道すがらに生えていた風になびくススキの画像だ。9月半ばとはいえ、夏を思わせる暑さの

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俳句で"オレアチ漫遊記"(弐拾)

俳句で"オレアチ漫遊記"(弐拾)

今回、連載「俳句で"オレアチ漫遊記"(※)」で、"note仲間"やまきちさんが俳句の題材に選んだ写真は、嵯峨野トロッコ電車(下り)の終点、トロッコ亀岡駅(京都府亀岡市)の周辺の風景だ。この付近には、戦国武将・明智光秀ゆかりの亀山城があった。織田信長を討った"本能寺の変"で光秀は、この城を出立し、京都に向かったという。当時、光秀の眼差しの先に見えたものは何かー。時代は違えど、同じ風景を眺めれば何か分

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俳句で"オレアチ漫遊記"(拾玖)

俳句で"オレアチ漫遊記"(拾玖)

"note仲間"やまきちさんが、ようやく連載「俳句で"オレアチ漫遊記"(※)」向けの俳句を送ってくれた。5月末以来およそ5カ月ぶり。実に久しい。りすが事前に送った画像のうち、今回、やまきちさんが選んだ素材は、高知県高知市の民宿で食べた鰹のタタキ(5人前)。秋も深まる中、写真を眺めていて"戻り鰹"を思い浮かべ、食べたくなって詠んだそうだ。

この連載は、りすが書いた旅行記「オレとアチキの西方漫遊記(

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旅行の通信簿

旅行の通信簿

ーオレとアチキの西方漫遊記(50)
東京を起終点に高知、京都、静岡をクルマでめぐった全行程2500km超の旅行。それ以来、早くも1年が過ぎようとしている。当時を振り返ると、準備が不十分だったなど、反省すべきところがあるものの、仁淀川(高知・愛媛県)で川遊びしたり、民宿で郷土料理を堪能したりなど、とても充実した時間を過ごし、その記憶は依然霞んでいない。一方、旅行のパートナーである奥さんはどう感じただ

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旅行後の切ない現実

旅行後の切ない現実

ーオレとアチキの西方漫遊記(49)自宅のガレージにクルマを停め、エンジンを切る。東京を出発し、高知(四万十川、仁淀川)、京都(嵐山)、静岡(伊豆)などを巡った旅行は、これでフィナーレだ。総移動距離2500km超。我ながらよく走ったものだ。心地よい疲労感がある。ただ、余韻に浸るゆとりはない。翌日から始まる"日常"に備え、旅行の後片付けを急いで済ませる必要がある。これが旅行後に多くの人が味わう切ない現

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バランスする楽と苦

バランスする楽と苦

ーオレとアチキの西方漫遊記(48)奥さんの快気祝いを兼ねた旅行は、クリティカルなトラブルもなく進み、残すところ、東京の自宅に戻るばかりだ。これまで充実した時間を楽しんできたが、最後のゴールテープを切る直前に、"黄色い悪魔(※)"スズメバチに刺されるという"痛恨の一撃"をもらう。ここまで順調に来て、そのまま乗り切れないとは、どうにも詰めが甘い。その一方で、あらためて思い知ることもある:「楽と苦は常に

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続・黄色い悪魔

続・黄色い悪魔

ーオレとアチキの西方漫遊記(47)
“黄色い悪魔”スズメバチに占拠された義父の別宅の風呂。このまま捨て置くわけにはいかない。アニメ『進撃の巨人』の主人公、エレン・イェーガーの台詞「駆逐してやる!この世から、一匹残らず!」を真似ておどけてみたものの、相手は殺傷能力も持つ黄色い悪魔。かなりの本気モードで戦いに臨む。そして、ほとんど動かない敵に圧勝。ところが、そこに再び落とし穴。先々まで不安が残る手痛い

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黄色い悪魔

黄色い悪魔

ーオレとアチキの西方漫遊記(46)安心しきっているときほど、"落とし穴"にはまる確率が高い。そして、受け身を取れず、想定以上の大きなダメージを受ける。真夜中に静岡県伊東市にある義父の別宅に到着したわが夫婦。クルマを止められないほどに生い茂った雑草に、二人揃って呆然とするも、夜を徹して雑草を抜きまくり、ようやく床に就く。どうにか厄介事は解消した。心を煩わせるものは何もないー。そう思い、安心して眠った

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真夜中の草むしり

真夜中の草むしり

ーオレとアチキの西方漫遊記(45)
静岡県伊東市にある義父の別宅は、滋賀県甲賀市からクルマでおよそ6時間の距離。遅い夕飯を取るために深夜営業の飲食店に寄り道するなど、数回の小休止を挟み、目的地に到着する頃には、深夜2時を過ぎていた。疲れも幾らかあったが、この日の寝床は何と言っても勝手知ったる義父の別宅だ。心置きなくリラックスできると信じて疑わなかった。そして、安心しきっているときに"落とし穴"には

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丸ごとカボチャの記憶

丸ごとカボチャの記憶

ーオレとアチキの西方漫遊記(44)
滋賀県甲賀市の思い出ー。信楽焼のたぬき、NHKとの因縁(※)に加え、もう一つは、奥さんが道の駅で購入した30cmを優に超える大きなカボチャだ。しかも、丸ごと一個。両腕で抱えてもズシリと思い。わざわざ甲賀市まで来て、カボチャを丸ごと一個、迷いなく買う奥さんのチョイスが、どうにも腑に落ちなかった。そのせいで、この件は深く記憶に刻まれている。カボチャは個人的に最も苦手

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薄い記憶と濃い記憶

薄い記憶と濃い記憶

ーオレとアチキの西方漫遊記(43)
滋賀県甲賀市内にある温泉を調べようと立ち寄った道の駅。"グーグルマップ先生"に尋ねると、あっという間に候補地を探してくれた。奥さんと相談し、候補の中から、山あいにある緑に囲まれた日帰り温泉を選ぶ。ただ、慌ただしく入浴したせいか、この温泉については夫婦揃って記憶が薄い。

前回のお話:「同じ道ではつまらない」/これまでのお話:「INDEX」

秘湯という妄想セレブ

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同じ道ではつまらない

同じ道ではつまらない

ーオレとアチキの西方漫遊記(42)今回の旅行も、残りの行程はあとわずか。京都・嵐山を発った後、亡くなった義父の別宅がある静岡県伊東市に寄り、東京都内の自宅に戻るだけだ。次の目的地である伊東市まで、すぐに高速道路を使わず、途中まで一般道を使うことにする。旅行を楽しみ尽くすのに、行きと帰りが同じ道では、どこか物足りないー。そう感じていた。

前回のお話:「足りない位がちょうど良い」/これまでのお話:「

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俳句で"オレアチ漫遊記"(拾捌)

俳句で"オレアチ漫遊記"(拾捌)

連載「俳句で"オレアチ漫遊記"(※)」は、りすが書いた「オレとアチキの西方漫遊記(※)」のワンシーンを取り出し、それを題材に"note仲間"やまきちさんが俳句を詠む企画。今回、やまきちさんが"お題"に選んだ写真は、トロッコ嵯峨駅(京都市右京区)の近くにあるレトロモダンな喫茶店での一枚。奥さんが注文した季節限定のいちじくのケーキ、それにホットコーヒーだ。ケーキを一つしか頼まなかったせいか、年老いたマ

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