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少量の水でコーヒーミルの静電気は解消できます『RDT-Ross Droplet Technique』の紹介

ブッシュ

はじめてコーヒーミルで豆を挽いた時、多くの人がミルにまとわりつくコーヒー粉にドン引きしたと思います。
また、現在も飛び散る粉にストレスを抱える人も多いことかと思います。
ご存じかと思いますが、その原因は静電気です。

ストレスを最小限にしつつコーヒーを最大限楽しむために、静電気対策を行うのは非常に有効だと私は感じています。

本稿では、豆を挽くときに静電気が発生する理由をかる~く解説し、その対策の一つ「Ross Droplet Technique」、略して『RDT』と呼ばれるテクニックを提案します。
ツイッターでコーヒー屋さんが広めていたり、井崎さんが書籍で紹介していたりと、結構有名なテクニックではありますが、その呼び名も含めて覚えてもらえるともっと使いやすくなると思います。

粉と刃の摩擦などによって電子が移動し、それぞれが帯電する

コーヒーミルの中で静電気が発生するのは、臼と豆、粉の接触が繰り返されることが大きな原因です。

スライド1

図で簡単に説明しましょう。
左下の薄茶色の部分がコーヒー豆及び粉を、右上の灰色の部分が臼含むミル側を表しています。

挽く前の段階では、豆もミルもプラスの電気とマイナスの電気を同じくらい持っており、プラスもマイナスもない「電気的に平衡」な状態です。

スライド2

豆を入れてミルを動かし、臼と豆の接触が繰り返されると、コーヒー側のマイナスの電気がなぜかミルの方に移動します。

スライド3

そうするとプラスとマイナスの平衡状態がくずれ、コーヒーはプラスの電気、ミル側はマイナスの電気をもつようになります。

これがミル内で静電気が発生する仕組みです。
(私はそこまで詳しくないので、化学に明るい方いらっしゃいましたら、補足などいただけると有難いです)

ミル内で静電気が発生すると、排出時に粉とミルが引き合って飛び散るだけでなく、グラインダー内部にも引っ付いて粉が残る原因にもなると思われます。

お手軽高威力の静電気対策、それがRDT

豆を挽くという行動には必ずついて回る静電気、国内、海外問わず先人たちはこれを防ごうと様々な手段を講じてきました。

静電気はメーカーをも動かし、カリタのネクストGではマイナスイオンを放射することで粉を電気的に平衡な状態に戻す、静電気除去機能が搭載されています。(排出する粉に放射しているので、ミル内部への付着には対応できていない気もする)

ですが、実は2012年に、非常にお手軽で絶大な効果を発揮するテクニックが話題になっています。

それが「Ross Droplet Technique」略してRDTと呼ばれる静電気対策です。
Rossはこのテクニックに初めて言及したDavid Rossという人の名前、Dropletは「一滴のしずく」を表しています。(スレッドによるとこのテクニックを発明した人はAndy Schecter、広めた人がDavid Rossとのことです。真偽は知りません)
つまり、David Ross式の、少量の水分を用いたテクニックということです。

RDTの中身は簡単、挽く前の豆に少量の水を含ませるだけです。
これだけで電動、手動問わず静電気問題を大幅に改善できます。

水は比較的電気を通しやすいので、不均衡になった電気の移動を促し、ミルと粉を電気的に平衡な状態に戻してくれます。

実際に試してみる

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10gの豆を使ってRDTなし、ありの2回テストしてみます。

RDTをしなかった場合

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臼の部分や臼と接触している金属の部分にチャフや粉が付着しているのが分かります。
粉受けを外した時にこれが床に落ちたりして鬱陶しいんですよね。

RDTを行った場合

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私はこのスプレーボトルを用いてRDTを行います。
指を湿らせて豆をかきまぜたり、スプーンに水をつけてかき混ぜたりと方法は様々です。水を拭き取ったり、洗ったりする手間がないので私はスプレーを使っています。

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挽く前に豆にスプレーをプッシュし、水分を与えます。

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そうすると挽いた後はこんなに綺麗です。

ちなみに電動グラインダーだとこんな風になります。

注意点

とても効果のあるテクニックだということは見ればわかると思うのですが、ネガティブな面が全くないとは言い切れません。
刃に悪い影響がないとも言い切れませんし、閉じられた空間であるミルの中に水分を与えてしまうことも何か悪い影響があるかもしれません。コーヒーの粉にも何か影響があるかもしれません。

なので、RDTを行う際は自己責任でお願いします。
今やグラインダーにRDT用のスプレーボトルを同梱するメーカーもあるくらいなので、そこまで大きな問題はないように思いますが……

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