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1歳児に1年間ゆる〜く英語を教えてみた件

この記事は「リアズ Advent Calendar 2020」の19日目の記事です。

こんにちは、ムラです!
リアズでデザイナーやってますが今回はデザインの話は一切しません!

さっそくですが皆さんは、

もっと小さい頃から英語を学んでおけば話せたかもしれない!

と、一度は思ったことないですか?
私は事あるごとに思っています。

🤔でも本当に?
🤔小さい頃って何歳から?
🤔日本の家庭でどうやって?

と気になることだらけなので、

ゆる〜く実験することにしました!我が娘で!

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でもあくまでゆる〜くです。ゆる〜く。無理禁物。
今回は約1年間ゆるく行った1歳児の英語学習実験の経過報告です!
(ほぼ育児日記まとめみたいになってしもうた…)

※専門家でない一般人が娘に行っている内容のため、あくまで一つの例程度に捉えていただければと思います。また幼児の発達は個人差が大きいため、ここでの1歳児とは主に娘のことを指しています。


実験内容

▼期間
0歳10ヶ月〜1歳10ヶ月の1年間(継続中)

▼内容
日本に住む英語をあまり話せない共働きの日本人一家が1歳の娘に日本語教えつつ英語もゆるく教えて娘の言語習得過程を観察してみる。

▼実験開始時の我が家の英語スキル

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▼目標
将来的に娘が英語や他言語習得に苦手意識を持たないようにする。
ガチのバイリンガルを目指すわけではない。

▼英語を取り入れる頻度
あくまで日本語習得が先決なので日常生活の1〜2割に英語を取り入れる。
娘も日中は保育園に通っているので油断したら週5はずっと日本語。
空いた時間や会話の中に少し英語を混ぜたり、週末英会話教室に通う程度。

▼主な教材
・子供向け英語の歌と動画
・対面型英会話教室
・英語の絵本など
詳細は後述します!


経過報告

結論、1歳児でも日本語と英語を話せて理解できています!
(ニュアンスは少し異なるので後述)

🇺🇸現時点の英語スキル
・英単語は十数個を自然に言えるが発音は拙い
(No/Hello/Apple/Strawberry/Moon/Bee/Book/Circle/Triangleなど)
・言えないが理解できている言葉もある
(Please close the door./Don't move./Take off your shoes.など)

🇯🇵現時点の日本語スキル
・二語文も出始めている


1歳児にとっての日本語と英語

1歳児に「日本語/英語を話している」という感覚は当然ありません。
大人目線では「日本語ではこれが言えて、英語ではこれが言える」と分けがちですが1歳児にとっては全部一緒の「言葉」です。

では、娘は何を基準に日本語と英語を使い分けているかというと
・言いやすいか
・よく聞く音か
・よく使うか

家ではよく使う短い単語や言葉は「日本語+英語(逆もあり)」で話しかけていますが、娘が日本語より先に発語した英単語のほとんどが日本語より言いやすい単語ばかりでした。

例えばリンゴを見るたびに「リンゴだね、Apple」と話しかけていると、先に発語したのは「Apple」でしたが日本語で「リンゴどれ?」と聞いても通じるようになり、1歳後半に入ると「リンゴ」も言い始めました。

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歯も生え揃っていない舌の動きも拙い1歳児からすれば「リンゴ」と「 Apple(アポー)」だと断然「アポー」の方が言いやすいわけです。
他にも「月(つき)」より「Moon(ムーン)」、「蜂(はち)」より「Bee(ビー)」の方が言いやすいのは明らかです。

これは日本語の幼児語(ブーブー、ワンワン)の関係と同じです。
親は「車、ブーブーだよ」と「通常の言い方+幼児語」で話しかけることが多いですが、大抵の場合、幼児は言いやすい「ブーブー」から言い始めますよね。

そして、語彙も増え発音できる単語が増えてくる時期に入ると、相手に合わせて言い換えることが少しずつ増えてきました。

例えば、嫌な時は誰にでも「No」と言っていたのが、1歳後半からは保育園では「いや」、親や英語の先生には「No」と言い換えるようになりました。

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これはまさに言語がコミュニケーションの手段ということを現していると思います。

育児書によると1歳半〜2歳以降は周りの同年代に少しずつ関心を持ち始め、意味ある言葉も出始める時期でもあるため、親以外の人と言葉でコミュニケーションを取ろうとし始めます。

保育園の同年代たちが嫌な時に「いや」と発音しているのを何度も見聞きすることで、自分も「いや」と言うことで「No」より伝わると察したのかもしれません。
逆に親や英語の先生には「No」で伝わるため「いや」と言う頻度はとても少ないです。

1歳児にとって相手に自分の意思を伝えるのは最優先事項で、伝われば嬉しく伝わらなければ不機嫌になって泣くほどです。そのため、伝わるまで何度も発音を変え、言葉を替え、時にジェスチャーも交えトライアンドエラーを繰り返しなんとか伝えてきます。
そこに日本語も英語も関係なく、相手に伝わる言葉か否かだけなのだと思いました。


英語の発音はどうか?

幼児って本当に耳が良いですよね。大人は気付かない小さな音にもよく気付きます。私のお腹の音にもすぐ気付きます。

でも、1歳児は口周りの成長が追いついていないので最初は舌足らずで母音とアクセント重視の発音になります。そこから何度も正しい発音を聞いて真似て徐々に正しい発音に自ずと寄せていきます。
なので1歳時点で発音の習得過程に日本語と英語の違いはあまりなさそうでした。体感ですが…
下図はおおまかな発音の年齢の目安です。

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全ての発音をキレイに言えるまでは最低でも6年ぐらいはかかるので、1歳時点で上手に発音できないからと言って責める必要は全くないです。

娘も比較的この表通りです。
単語で例えると「Hello」は最初「ァオゥ」と言い始めました。
母音とアクセントは比較的正確に真似しましたが「ハ」「ロ」は最初はまだ発音できません。
1歳10ヶ月の今は「ハオゥ」に変わっていますが「ロ」の発音は舌をうまく使う必要があるためまだ言えません。

少し長い文は最後尾の強いアクセントの部分から言い始めていました。
例えば「Here you are.(発音:ヒァュアー)」
アクセントはだいたい「Here」と「are」に入ります。
娘は最初「ゥアー」と「you are」の部分から言い始め、1歳10ヶ月の今は「ヒィーアー」に発音が変化していますが、やはりアクセントの強い部分から自ずと矯正していっているようです。

少し余談ですが、よく日本人にとって「r」の発音は難しいと言いますが、上の図表でも分かる通り英語ネイティブでも6歳前後まで正確に言えない子もいるぐらい難関でもあります(英語の先生談)
そして「r」を正確に発音できない子供の発音は「w」になるので「right」が「white」の発音になったりします。
もし「r」の発音がうまくいかない方はまずは「w」に寄せて発音するとコツをつかめるかもしれませんね!


日本語習得の妨げになるんじゃないか?

1歳児が英語から先に習得した単語は日本語で言えなくなるのでは?習得が遅れるのでは?と思うかもしれませんが現時点では問題なさそうです。

英語は必ず日本語もセットで教えているので、先ほどの「リンゴ」の件で例えるならば、
・「リンゴ」も「Apple」も同じものを指すと理解している
・言いやすい方/言いたい方から発語しているだけで後々どちらも言える

では、我が家の環境で日本語を教えず英語だけ教えた場合はどうなるか?

実は先ほど出た「No」の例が答えです。
「No」だけは日本語の「いや」という言い方を我が家では一切教えませんでした。理由はイヤイヤ期対策で「いや」とダイレクトな否定表現をされるのが個人的に嫌なので「No」で教えていました。
しかし娘は日本語の「いや」という言い方も日々の人との関わりの中で覚えることができていました。

結局は子供が日本に住んでる以上、日本語習得の心配をすることはないと思います。

ベストなのは、ほぼ毎日、日本語と英語が聞けて・言えて・伝わる状況下にいれば、習得に大きく偏りが出ることはなさそうです。なかなか難しいことではありますが…


親が英語を話せなくても大丈夫?

3歳以下の英語学習に限って言えば、親も子供と一緒に英語を学ぶ方が良いと思います。

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1歳児でも英語の歌や動画から真似て覚えることもできます。
現に娘が話せる単語のいくつかは、YouTubeの子供向け英語動画から自然と覚えたものです。

ただ、覚えるまではこれで良いですが重要なのは、幼児は覚えた単語を使ってコミュニケーションが取れて初めて単語が定着し応用でき発音も正しくなっていくので、覚えた英語でコミュニケーションが取れる相手が身近に必要になります。

よって英語が話せない親が3歳以下の幼児に英語学習を望む場合は、できる限り子供と一緒に学び、学んだことを互いにシェアできる状態が良いと思います。3歳以下が学ぶ英語はとても簡単な単語ばかり(ほぼ外来語として知ってる)なので全然難しくないですよ!


0歳から英語を学べば良いのか?

今回の実験を通してとても感じたのは、日本語も英語もコミュニケーションの手段なので親子で「話せてる!楽しいね!」とコミュニケーションできている!と喜び合いながら学ぶ方が効果的だと思ったので1歳以降、目安で言うと、

・日本語の単語も出始めた
・オウム返しをし始めた

上記が揃えば本腰入れて第二言語を学び始めるのに良い時期では?と思いました。

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特に「オウム返し」をし始める時期は、子供も相手の言ってることを集中して聞き何度も何度も繰り返し真似するので言語習得のスピードは断然速いです。

もちろん1歳まででも英語の歌などを聞いて言葉のシャワーを浴びると尚良いですが「英語を覚え始めてる!」と親が実感できるのは1歳以降ですね。

また3歳までは親が子供の英語学習を率先して行う必要がありますが、3歳以降になると思考力・行動力などもグンと上がり始めるので教材さえ用意して興味を引かせれば自ずと学び始める傾向にあるな、と英会話教室に通う生徒さんたちを見て感じました。


2歳の英語学習はどうする?

日本語も英語も幼児の言語習得ステップは似ています。
1歳までは基本的に一語文、2歳以降で二語文・三語文が出始めてくる流れは同じです。

とはいえ、我が家はゆる〜く英語学習を行なっているので2歳の間も当分は英単語メインの学習に加えて少し二語文出たらラッキー程度に考えています。

ちなみに英語気になってる方は「フォニックス」というものを聞いたことあると思いますが、これはネイティブでもだいたい4歳以降に学び始めます。
文字と発音の関係性を学ぶものなので、アルファベットを習得済である必要があります。なので、2歳から学ばせる必要性はないかなと思います。

今後一番気になるのは「日本語と英語は文法ほぼ逆だけどその辺どう覚えるの?」です。例えば、
🇯🇵 日本語の二語文「ジュース ちょうだい」
🇺🇸 英語の二語文「Want juice.」

二語文で既に逆ですね。この辺気になりまくりなので、しっかり観察して1年後また報告できることを楽しみにしています!


ここからは我が家の英語学習の方法と教材の説明です!
気になる方は是非最後までお付き合いくださいませ🙇‍♂️

📕我が家の英語学習

あくまで我が家では日本語の習得が先決なので日常生活の大半は日本語ですが、1〜2割だけ英語を取り入れるようにしています。
共働き家庭で平日子供とゆっくり接することができる時間は夜ぐらいなので、親も子供も無理しない程度にゆる〜く毎日英語を取り入れるのが継続のコツです。

・日常会話に少し英語を混ぜて話しかける
「月が出てるね、the moon.」
「おはよう、Good morning!」
「ドアを閉めて、Please close the door.」
「眠いの?Are you sleepy?」
「おいしい!Yummy!」
このように「日本語+英語(逆でも可)」でハキハキとややゆっくりめに話しかけています。
全部の発言に英語を入れるのは大変なので、よく使う短いセリフだけにしています。

・子供向け英語の歌や動画をTVで見せる
YouTubeなんかは定番ですね!
歌と動画は幼児も興味をそそられるので比較的よく見てくれます。下記で詳しく紹介します。

・英会話教室に通う
ガチやん!と思うかもしれませんが下記で詳しく紹介します。


📕教材1: 子供向け英語の歌や動画

よく見るYouTube定番チャンネルは、
Super Simple Songs
Cocomelon
子供が見てなくても1〜2時間TVで垂れ流してBGMにすることもあります。
娘が覚えた英単語のいくつかは動画から自然と覚えたものです。

⭕️ メリット
リズムが良く耳に残るメロディーも多いので子供も声に出しやすい。
動画もカラフルでキャラクターの動きもはっきりしているので子供が動きを真似しやすい。
定番の「Head, Shoulders, Knees and Toes」「One little finger」「If you're happy」などの動きは1歳児でも真似しやすいのでオススメ。
娘が好きなのは「Apples and Bananas」「Colors Song

デメリット
子供が1歳後半になってくると意思がはっきりし出し、見たい動画を選り好みするようになり、親が見せたいものを見てくれなくなってきます。

動画を見せるときのコツ同じ動画を繰り返し見せる。
言語習得は反復が肝!
前述したチャンネルでは数分の色々な動画を1時間や30分などにまとめてくれているので、それを繰り返し見せています。
また子供の好きなキャラクター(しま○ろう等)が出てる動画だと見てくれる確率少し高まります。
あと出来る限り親も一緒に見て歌ったり単語を口に出すと良いです。


📕教材2: 英会話教室(対面)

月3回、1回45分の対面型英会話教室の幼児クラス(0〜3歳児まで)に通っています。
これ聞くと「結構ガッツリ英語教育取り入れてるじゃん!」と思う方もいると思いますが、通い始めた一番の理由は、
親である自分が飽きずに英語学習(実験)を継続するために必要でした…
授業内容は毎月簡単な単語を約5〜10個学び、ゲーム・歌・ダンスを通じて英語の楽しさにふれるのがメインです。

⭕️ メリット
ネイティブの英語に直にふれることができる。
動画とは違い、目線を合わせて話してくれるのでちゃんとコミュニケーションをとることができる。
また幼児クラスは基本的に保護者同伴の授業です。
そのため授業中に先生が子供に話しかけたり注意する際のちょっとした日常英語も聞くことができ家でも真似て言うことができます。
むしろ幼児クラスは親が先生の英語を覚えて帰って実践するのが正しい姿です。
もちろん周りの子が英語を話すと我が子も釣られて話すという相乗効果もあります。
あと、子供の英語学習の相談をプロにできるのが良いですね。

デメリット
周りの子に釣られて遊ぶ。授業にならない瞬間もある。
幼児クラスあるあるです。なんせ3歳児以下の幼児にルール厳守などできません。一人が教室を走り回るとみんな釣られて走り回ります。
親はそれを制止させるのに必死で授業が終わる頃には息切れレベルです。
「同年代と一緒に授業受けた方が楽しく学べるだろうな」というのは5歳児以降に望むべきことだと痛感しました。

通わせる時のコツ
前述した通り3歳までは「親が学んで子供に教える」という意識で通った方が良いです。
なので家庭で適度に復習する場を設ける必要があるので「教室行った時だけ学んでくれたら良いか」だと通わせる意味はないです。
復習といっても単語数個教えて歌うぐらいなので苦ではないです。
また教室にもよりますが、3歳まではマンツーマンか生徒2組までの少人数制で教えてくれる方が子供が集中しやすく効果的かもしれません。


📕教材3: 英会話教室(オンライン)

体験でやってみましたが3歳児未満にはオンラインレッスンはお勧めしません。
幼児は集中力が短いため、興味をそそられない動画は1分も集中して見てくれず画面のそばから離れていきます。
ましてやオンライン授業だと教師と目が合わないため自分に話しかけられていると気づかず全然画面を見てくれません。
結局親だけが授業を受けている形になりますので、子供と一緒に学びたいという方にはあまり向かないです。


📕教材4: 英語の絵本

英語の通信教育や英会話教室に通うと教材としても付いてきますが、大きめの本屋(紀伊國屋・ジュンク堂)でも沢山英語の絵本を取り扱っています。
最近では日本語の絵本にも英語表記があったりするので取り入れやすいですよね。

0〜1歳児むけ絵本は、ほぼ絵+単語なので親も読めると思います。
2歳児以降の絵本には結構がっつり英語の文章が入ってきますが、無理に親が読まなくても大丈夫です。
絵本の音声CDが付いてたりダウンロードできる本もあったり、ポピュラーな絵本であればYouTubeなどで英語ネイティブの方が読んでくれてる動画もあるので、そちらを使ってあげると良いと思います。
もし慣れてきて読めそうであれば親が読めるところは読んであげると尚良いと思います!


最後に

色々書きましたが、あくまで私の娘の例であって、全員に当てはまることではないです。

幼児の第二言語習得は夢がありますが、親が無理しない程度に取り組むことがとても大事だと思います。

幼児は親の気持ちにとても敏感なので、親が面倒くさいな…やりたくないな…と思うと、その気持ちは子供に伝わってしまい、子供もやる気を失いかねません。

親が楽しく取り組むと子供も比較的楽しんで取り組んでくれるので、第二言語取得に緊急性がない限りは無理しないペースで取り組んでいきましょー!


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