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#002/レタッチのジャンル

うえんつです。レタッチャーです。

レタッチのジャンル

レタッチをする、、と言ってもレタッチする対象がありますよね。
とりあえず撮影対象で無理やりジャンル分けしてみました。
具体的なレタッチ内容書くと大変なのでものすごくざっくりです。

☆人物系
ポートレイトや集合写真、ファッションや化粧品の広告などの人物顔アップやバストアップのいわゆるビューティ、CDなどのジャケットやアーティスト写真など。
人がメインに撮影されているもの。
肌修正や切り抜き、たまに背景差し替えたりなど状況や人のコンディションによって色々。
☆商品系
小型家電から大型家電、ジュースやビール、化粧品、など、この世に売り出されている商品の宣伝広告やパッケージなど。
撮影でのいわゆる「ブツ撮り」と呼ばれるもの。
整形ムラの修正やピント違い、パーツごとに合成など状況によって色々。
最近の家電系は3DCGが増えてるでしょうか。
☆フード系
食べ物です。某ファーストフードなど食品が主役の広告やメニュー、レトルトや冷凍食品などのパッケージ、などなどいわゆるシズル感が必要なものも。
もちろん撮影時点で美味しそうなのですが、さらに美味しく見えるように。
お菓子のパッケージとかも。
食べ物の色をしっかり出したり、など。
☆車系
車など大きくて自由自在にライティングができないもの。
レタッチもですが撮影も大変です。大きな鏡面のブツ撮影なので、撮影するセットも大きくなります。
ただ最近は広告で使われるものやカタログなどほとんど3DCGですよね。
☆建物
建築写真や不動産系?
パース補正や余計なもの消したり。
こちらも不動産系のマンションなど、まだ建ってなかったりするものは3DCGですよね。僕が1番関わったことが少ないジャンルです。
☆風景
風景のみ。観光関係の広告など。
空だけ合成や山だけ差し替えたり紅葉の色だしたり。
☆割と点数の多い合成もの
映画のポスター、最近では2.5次元舞台系も?某テーマパークの広告など。
3DCGも使ってたりとにかく大変なやつも。
撮影は基本合成用の素材だったりで合成点数が多いもの。
上記のジャンルが大量にオーバーラップしていて明らかに時間がかかるもの。
音楽系のジャケット写真など、昔は大変なもの多かったような。
切り抜き修正、合成、ライティング合わせたりトーン合わせたり。
☆その他
上記に当てはまらないもの。
最後に書きますので一旦忘れて下さい。

ジャンルはあるけど

とりあえずざっくり分けて、話が広がれば、、と思いましたが、
僕が面識のある方はあまりレタッチのジャンル偏っていないような。

10年前はもう少し偏りがあったような気がします。20年前なんてもっと明らかに偏りがあったんじゃないでしょうか?
僕が社会人になった2002年頃は、
ようやく広告写真もデジタルで撮影できる環境が整ったくらいでした。

今みたいに撮影全てがデジタル化されていないし、
広告写真の世界で、ブツも人物もジャンルに偏らず上手く取れるフォトグラファーは限られた人だけだったように感じます。
レタッチャーも同様で、僕が入った最初の会社は当時ブツやフードの撮影のレタッチが多かったし、撮影部門の方での人物の撮影もあったと思いますが、比率はかなり少なく、ゆえに人物のレタッチの案件数も少なかったはず、、(外部のフォトグラファーから人物のレタッチが飛び抜けて信頼されてる方はいましたが)。

今はたくさんの事例があり、参考になる書籍や成果物なども多いし、
インターネットで情報が共有されることが増えたおかげで、
レタッチャーもフォトグラファー同様、
得意不得意はあるにせよ色んなジャンルができる人が増えたと思います。

それと広告の仕事だと、1つのビジュアルを仕上げるにもジャンルがオーバーラップしてることの方が多く、
必然的に様々なものをレタッチする機会が増えたこともありそうです。
例えば人物が商品を持っていたり、人物メインだけど後ろに車があったり、
人物と食品の絡み、など、仕事をお願いする立場側からすればビジュアルのチェックの相手が一社や一個人で済むので、なるべく一つの場所で完結させる、などレタッチの効率を求められたことで、個々のクオリティが底上げされてる感じでしょうか。

専門性

なのですが、
一つのビジュアルの中に人物と商品があって、
同じフォトグラファーによって撮影されてることもありますが、
人物と商品で別のそのジャンルに専門的なフォトグラファーが撮影してることもあります。
そういう場合など、
商品はこのレタッチャー、人物はこのレタッチャー、
などレタッチャーも別々な場合もあり、
よりそのジャンルに専門性の高い個人や会社が関わり、
一つのビジュアルを作っていることもあります。

広告の現場などでは、
ビューティのレタッチならこの人、
髪のレタッチならこの人、と名前があがるほど頭ひとつ抜けているスペシャリストなレタッチャーがいるのも事実で、
感性や経験、そのジャンルへの造詣が重視されている職業でもあります。

あくまで僕が見てきた光景なので、ちょっと違う、ということもあるかもですが、デジタルの進化とともにそれまで人物しか撮影してなかったフォトグラファーもブツに挑戦したり、逆も然りで、フォトグラファーと一緒でレタッチ(グラフィック)の表現の幅も広がりましたよね。

とここまで書いておいて忘れてました。
ジャンルの、その他、です。
レタッチという仕事の守備範囲が個々の能力やテクノロジーの進化などと一緒に広がっていて、
スペシャリストとは逆の、ジェネラリスト的な話なのですが、
ちょっと長くなりそうなので次の記事か別の記事にします!
(♯004で書いています)
そういう人増えてますよね、、たぶん。

次回は、レタッチの仕事の流れ、です。

ではまたー。

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