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スタッフおすすめの本&映画~文芸書編パート1~

毎月2回発行しているメールマガジンのスタッフコラム「自然学校スタッフおすすめの本&映画」。自然、生き物、アウトドア、里山の暮らし等、私達の活動に関わる内容の本や映画をご紹介しています。
WEBマガジンでは、過去のコラムをジャンルごとにアーカイブでまとめていきます。随時更新予定です。(2020.10.4更新)

~文芸書編~
・薪を焚く
・マッキンリーに死す
・1万年の旅路
・ネコとタケ
・ぼくは原始人になった

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こんにちは。新潟のタクローです。

僕のおすすめ本は、ノルウェーの作家ラーシュ・ミッティング著「薪を焚く」です。

薪を焚く

晶文社『薪を焚く』
ラーシュ・ミッティング 著 朝田千惠 訳
発行年 2019年

昨秋何となく表紙が目にとまり、こんなタイトルの本があるんだなと表紙買いした本でしたが、予想以上に面白い。

木を伐って、割って、積んで、乾かし、燃やす。
暖を取るためのシンプルな行為だと思っていましたが、こんなにも書くことあるのかと感心しつつも、北欧のお国柄なのかそこかしこに薪火への愛を感じます。そして自分で何とかできるエネルギーって改めていいなぁと。

話の舞台はノルウェーのため気候的にもすべてがフィットしているわけではないけど、日本でも使えそうなアイデアもいっぱいです。

それなりに重労働な薪作りですが、読書後の昨冬はモチベーションが上がり
例年の数倍木を伐り薪割りをして思わず来冬に備えてしまいました。

焚き火好きな人にはもちろんですが、そうでない人にもおすすめ。
読んだら木が豊富な田舎暮らしがしたくなっちゃうかも。

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みなさんこんにちは
新潟のけにーです。

僕のオススメの本ですが長尾三郎さんの『死す』三部作です。

マッキンリーに死す

講談社『死す』(三部作) 長尾三郎 著
発行年 1984年~


・サハラ砂漠を単独で横断しようとして命を落とした上温湯隆さんの「サハラに死す」。
サハラ砂漠は、縦断は行われても横断にはルートがない。そのサハラ砂漠横断7000kmに単独で挑み命を落とした青年の挑戦。

・天才クライマーと言われた登山家の加藤保男さんの「エベレストに死す」。
友人を失い、手足の指を失いながら登り続け、エベレストに3度の登頂を果たし、命を落とした登山家の生涯。

・世界的冒険家植村直己さんの「マッキンリーに死す」。
日本縦断からエベレスト登頂、北極圏横断など、彼の冒険人生の全て。

3人はそれぞれ自分なりの命がけの冒険の中で命を落としています。
命を落とすことに対する賛否はいろいろとあると思いますが、命を落とす危険があることに踏み出し挑戦し続ける「情熱」には心が熱くなります。
この本を読むと、きっと体がうずうずしてきますよ。

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本校のたんたんです。

皆さん、1万年前の先祖がどんな人生を歩んだか想像できますか。1万年前というと単純計算で、300~500世代も前の時代。日本は縄文時代あたりでしょうか。

僕のおすすめしたい本は、ポーラ・アンダーウッド著の「1万年の旅路」。有名な本ですので、手にとってみた方も多いかも。

一万年の旅路

翔泳社『一万年の旅路 ネイティヴ・アメリカンの口承史』
ポーラ・アンダーウッド 著 星川 淳 訳
発行年 1998年

北米のネイティブアメリカン一族が、1万年以上の長い時間をかけてユーラシア大陸から移動してきた歴史を口承、つまり口伝で代々引継ぎ、一族の末裔である著者がまとめた壮大な物語(ノンフィクション)。

歴史の教科書で見たことのある洞窟で暮らしていたような人類が、物語の中で生きてます。

時間をかけてゆっくりと読むことをおすすめします。

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こんにちは。
本校の大嶽ことぴーまんです。

私のオススメ本のタイトルはネコとタケ。

ネコとタケ

岩波書店『ネコとタケ』
小方宗次/柴田昌三 著
発行年 2001年


何故、ネコとタケなの?インパクトありすぎです。
昨今、外で徘徊しているネコは嫌われ、里山を占有しつつあるタケ(孟宗竹)は邪魔者扱いされています。
現代社会では、ネコもタケも生きにくい世の中になっているかもしれません。
両者は本来自由な「生き方や成長」があるはずで、人間の都合で押さえつけられているのではないかと思うわけです。
私自身、家でネコを飼っており、尚且つ業務で竹林整備に係わっていることから、あらためて、ネコやタケの野生について、深い学びがありました。
その野生の本質を知ることにより、人間と生物の関係について、考えさせられる一冊でした。
ちなみに「マングースとハルジオン」など、他のシリーズも面白そうです。

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こんにちは!田貫湖のぴろしです。

本っていいですよね。
自分が体験したわけでもないのに世界の広さを教えてくれる。
文字が発明されて、「物事を伝える」ことは格段の進歩したでしょうね。

さて、僕が紹介したい本は、
マット・グレアムの『僕は原始人になった』。

僕は原始人になった

河出書房新社『ぼくは原始人になった』
マット・グレアム/ジョシュ・ヤング 著
発行年 2016年

彼は「太古の祖先の原始的な生活を営むことに挑戦することで、大地と心を通わせて、得られたものを地球に返したい。」という想いのもと、腰布にサンダルというスタイルで荒野を走り、狩猟採集をして生きる。

その体験と心の変化を記す中で、人間は驚異的な生命力を持っていることを教えてくれる。人間が野生の生き物であることを僕に思い出させてくれた。

人は「自然」を自分とは別物と見がちだけど、本来、人は自然の一部。
それを読むたびに感じさせてくれる、手元に置いて何度も読みたい1冊です。

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