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異国の地で、日本代表として生きる。

わたしの妹マイちゃんと夫マツくん。
ふたりとも純粋な日本人だけれど、マツくんがブラジルのカポエラを長年やってきた縁で、家族全員でブラジルに引っ越してきたのがもう4年前。

いくつかのスーツケースを手に、男子3人と妊娠8ヶ月のお腹を抱えて、沖縄の宮古島からはるばるサルヴァドールまで。

そこから住む場所を決めて家を決めて…自宅で出産したのがわずか数カ月後。

このサバイバルぶり。
海外生活!という華々しいようなものとは程遠い?!大冒険。移住というより、きっとかつての移民に近い!!

こどもたちはたくましく、すぐにポル語を覚えはじめたそうで、今となってはポル語の方が得意なほど。巧みに話し、自分で買い食いしたり、おとなに交渉してなんかもらったり…!

生きる力の強い父と母。もともとはマッサージで生計を立てようと思っていたそうだけど、彼らが住み着いたCapãoという小さな村はスピリチュアル度が高く、マッサージの類は競合が多かった。

そこで、もともと二人とも得意で仕事にもしていた料理、それも日本食での商売をいろいろ試し、行き着いたのが、ここブラジルではもちろんポピュラーな SUSHI。かつてこの地に渡ってきた日系移民たちが広めた日本の味の代表だ。

ブラジルでは珍しく健康志向の人が多く、国際色も豊かなCapãoで、魚は使わずヴィーガンの寿司(卵は希望に応じて)を日曜に立つ市で販売。じわじわと人気を博し、今ではデリバリーの注文もコンスタントに入るほどになった。ただただ日本の味を押し付けるわけではなく、アボカドやマンゴーが好きだという要望を受けてのトロピカルなものや、ビーツで赤く染めたお米を使って見た目にも楽しいものなどバリエーションを増やした。

日本ではツルツルの面を表面にする海苔も、こちらのひとの嗜好に合わせて、ザラザラの面を表にして舌触りを出しているそう。

マグロの握りに見える赤いのは、生姜醤油漬けのトマト!フリットした寿司も大人気。

日本人として出せるものを全部出し、休みなく働く彼ら。こどもとの時間も大事にしながら家で働いて、今や5人に増えた男子たちは次々とケンカはするわウンチはするわおっぱいだ〜〜と、、、しっちゃかめっちゃかしながらも、着実にこの異国の地でファンを増やし続けている愛すべき、この村の família do Japão なのです。

つづく。

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