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二十四節気 「立冬」の香り

「冬の気立ち初めていよいよ冷ゆればなり」 『暦便覧』

“冬”の白い煙がしなやかに“立”ち込めて、首元を撫でるように、ひんやりとまとわりつく「立冬」の時。

時雨の隙間に流し込まれる少し焦げ臭い斜陽に、目覚める無邪気な雪蛍。
「ふらゆら」と揺れる白綿は、やがて白雪の六花へと姿を変えて、「ちらゆら」と舞い咲きます。
山や里では、華やかに咲かせた彩葉の宴が、いよいよたけなわ。
次第に色が洗い流されていく中、落とされる白い霜と白い吐息と白い静寂。

そんな色を失いゆく世界でも、時に訪れる柔らかな日々。
小さく咲かせる春の日和に、そっと心の結び目をほどかれて、思わず頬をすり寄せたりして…。
茜色の優しい陽射しに見守られながら、ふくよかな季節の扉が、少しずつ閉じられていきます。

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☂ 「立冬」な季節のアロマテラピー ☂

冬の香りがユラユラと漂い始めるこの時季。
日本付近を低気圧が通過して発達すると、一時的に西高東低の気圧配置を形成します。
すると、関東平野などでは“木”々の葉をカラカラに“枯”らす、冷たく乾いた北風がヒュルリンと吹き始めます。
いわゆる「木枯らし」の季節の到来です。

そんな北風に凍みる空の下では、急激な気温低下や乾燥により、肌荒れはもちろん、かゆみも発生しがちです。
寒さで皮膚の新陳代謝が抑制させられ、肌を守っている皮脂が減少してしまい、さらには、乾燥により肌の水分が失われるため、刺激に過敏になって、かゆくなるといわれます。
熱過ぎないお湯へ長湯にならない程度に浸かったら、風呂上りには乾燥が気になる部位へ保湿ローションやクリームを塗って、ケアしてあげるといいようです。

というわけで、ここでは水分と油分を同時に補給できるアロマボディークリームを作ってみませんか。
※尚、アレルギー性の皮膚炎やじん麻疹などは原因が全く別ですので、皮膚科を受診しましょう。

☂ お天気アロマレシピ ❆
【 立冬に活躍するアロマボディークリーム ~木の葉を枯らす北風で、肌を涸らさないために~ 】

[使用材料] 
ミツロウ6g
植物油30ml<スイートアーモンドオイルなど>
フローラルウォーター10ml<ラベンダーウォーターなど>
精油4滴以下<サンダルウッド2滴・ローズオットー2滴など>
✿ サンダルウッド ✿ 
(^_-)☆…隠し持つ大人の甘さとスパイシーさがちょっぴりセクシーな、お香のような香り。皮膚トラブルを改善し、肌を柔らかくする働きを持つ、美容にも力を発揮してくれる精油。
✿ ローズオットー ✿
(^_-)☆…しっとりとしたコクのある芳醇な甘さが包み込む、フローラルの香り。様々なスキンタイプに対応する、スキンケアに優れた精油。細胞の成長を促したり、炎症を抑制する力に期待できる。

[作成手順]
①植物油とミツロウを入れたビーカーと、フローラルウォーターを入れたビーカーを湯煎する。
②ミツロウが溶けたら、フローラルウォーターを少しずつ加え、ガラス棒などでよく撹拌する。
③クリーム容器に移し、あら熱が取れたら精油を加え、さらによくかき混ぜる。
※乾燥が気になる部分に薄く塗布して、事前にかゆみを緩和する。

[使用上の注意]
・基本的に、妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認し、場合によっては使用を控えること。
・精油は目や口に入れないこと。
・あらかじめ少量でパッチテストしてから使用すること。
・炎症がある部位、顔や敏感な部位、傷口へは使用しないこと。
・異常を感じた時は即使用を中止し、水でよく洗い流す。(必要であれば医師の診察を受ける。)
・精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
・衣服などへの色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・火気、火傷などに注意する。
・高温多湿を避けた冷暗所で保存。使用期限は1ケ月程度。
・適宜、換気を行いながら作業する。
・アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

※ 市丸数馬「お天気香るコラム」 バイオウェザーサービスより

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