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ウェルビーイングと私 まじこ

「箸が転んでもおかしい年頃」という言葉がある。
もうずいぶん昔のことにはなるが、高校から大学に入ってすぐの頃は、たしかにちょっとしたことに笑ったり、多少の悩みがあっても楽しく日々を過ごしていたことが多かったように思う。
今思うと、この頃はちっちゃいけど毎日たくさんのハッピーを感じていたのだろう。

その後、新卒で入社した会社は自由闊達な社風で、驚くほどに遊び上手な方たちが多かった。そんな先輩たちと過ごすうちに、私も仕事もプライベートも充実した日々を送るようになり、学生時代ともまた違うハッピーを感じていた。
それが私の原動力にもなり、職業人として仕事の厳しさや辛さも乗り越えてきたように思う。

しかし、いつの頃からだろうか、そのハッピーが一瞬の喜びにしかならず、以前のような私の力になることは減っていった。
さらに30代半ばから仕事と介護を両立する生活を10数年過ごし、両親を見送ったあとは責任感だけで仕事を続けていたように思う。

入社当時に感じた自由闊達だった社風は、経営者が変わっていくにつれ変わり、いつの間にか私は会社生活に窮屈さを感じることの方が多くなっていた。
そうこうするうちに会社が大きく変わることになり、早期退職制度を利用して退職した。
特に次の仕事を決めていたわけではなかったので、自分の拠りどころがどこにあるのか、何をしたらいいのか模索をする日々が続いていた。
ただ、次の道を探して学ぶことだけは続けていたので、そのおかげでようやく「ウェルビーイング」に出会う機会に恵まれた。

2019年1月の早朝、慶應大学大学院日吉キャンパスで開催された「ライフ・システム・デザイン講座」の中で前野隆司先生が何度も繰り返された「ウェルビーイング」という言葉を知った。
それまで私の中の辞書にはなかったウェルビーイング、それはこれまで感じてきた幸せやハッピーとは少し違うらしい。

辞書によると「健康」「幸せ」「福祉」
良き在り方、良好な状態。
健康とは体がいい状態であること
幸せとは心がいい状態であること
福祉とは社会をよりよい状態にすること

言葉としては、なんとなくわかったような気もしたが
健康・幸せ・福祉と3つ揃わないとだめなのかな
心がいい状態って具体的にどんなこと
よくわからないけど、なにか気になるから、と幸福学を学び始め、意識し、行動してみた

そして、shiawaseシンポジウムとも出会い、一参加者から翌年は実幸委員に参加、2022年3月は出展者も経験、この活動で関わった人たちからたくさんのウェルビーイング・シャワーをあびることができ、徐々に私の行動の力になっていった。

昨年から就いた仕事も、大変なことが一番多い職場といわれているが、ウェルビーイングのおかげで毎日変化の多いこの仕事にとても楽しく取り組むことができている。

ウェルビーイングとの出会いから3年、それは今では私の軸となり、身体・心・社会との関わりおいて居心地のいい状態にあることを心がけ、その状態を保つためにも、私はしなやかな強さも身につけたいと思っている。
まだまだウェルビーイング初心者の私が言うのはおこがましいかもしれないが、幸せのお裾分けをすること、そしてその幸せが伝播、循環していくことを願っている。

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