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久保建英を導いた、中西哲生の独自理論“N14中西メソッド”の正体|サッカーパパ・ママが知るべき最先端理論

6月22日・23日に開催された「WHITE BOARD CONFERENCE」では、「親が変われば、子供の未来が変わる」をテーマに、日本トップクラスの講師陣が登壇。世界で戦う選手の育成に必要なメソッドやマインドを余すことなく伝えた。

6月22日のセッション1に登壇したのは、中西哲生だ。久保建英(レアル・ソシエダ)や長友佑都(FC東京)らを世界で通用する選手へと導いた「N14中西メソッド」とは何か。主催者・北健一郎が聞き手を務め、その真髄を明らかにした。

ペットボトル乗せトレーニング

MC松村澪の紹介で登壇すると、まずは中西哲生がなぜパーソナルコーチになったのか、どのようにしてN14中西メソッドをつくり上げたのかを北健一郎が引き出していく。

名古屋グランパス加入や現役引退のタイミング、引退後にジャーナリストやコメンテーターとして活動していたことなどの巡り合わせがあり、中西は「(サッカー界の)すごい人に会って触れ、自らに落とし込んだ最先端理論を日本の財産に残したいと思った」と、指導者としての原点を明かした。

日本がワールドカップで優勝するために構築したN14中西メソッドとは、いったい何か。実際に指導してきた久保や長友の事例を出しながら説明するなか、北が「以前に見たことのあるペットボトルを頭に乗せるトレーニングは、どういう意味があるのでしょうか?」と問うと、中西は足元のペットボトルを頭に乗せる。会場での実演が始まった。

ペットボトルを落とさないようにバランスを保つのではなく、「正しく立てるかどうかの確認」とトレーニングの意図を説明し、斬新とも言える方法に秘めた論理をていねいに解説していく。

「両肩と股関節をつないだ線が平行四辺形になるように、両肩の高さを平行にキープした状態で左右に動けるようにする。頭は全体の体重の10%で、それをうまく使えないといい動きにならない」

一見すると読み取れない体の使い方=狙いを言語化し、久保のプレーにどのようにつながっているのかを中西が実際に動作を体現しながら効果を示すと、会場は納得の空気に包まれた。

メソッドはピッチを飛び出して

「ボールがない時にいい動きができないと、ボールを持った時にもいい動きができない」

中西は日常生活でもサッカーを意識した動作をすることの重要性を説く。中西自身も実践しており、例えば地下鉄の乗り換え時には多くの人が入り乱れる駅の構内で“プレーキャンセル”につながる動きを意識していると言う。

普段の生活で無意識にできるようになれば、サッカーでも実行できるようになる。天皇杯でJ1首位のFC町田ゼルビアに勝利した筑波大学蹴球部もトレーニングに取り組み、U-23アジアカップで得点を決めた内野航太郎は日常生活内での意識がサッカーのレベルアップにつながっていることを実感しているそうだ。日常も、トレーニングになる。中西の指導メソッドは、ピッチ内に留まらない。

今回のトークセッションでは、上記だけではなく体系化した独自のメソッドが実際の指導現場でどのように用いられているのか、どんな効果をもたらしているのかを中西と久保のやり取りを含めて網羅的に語られた。また中西が考える、明日から実践できる成長を促すコミュニケーションの取り方も紹介された。参加者が中西の実演シーンを写真や動画に収める姿もあり、積極的に学びを得ようとする空気が充満した濃密な45分となった。

【冒頭4分公開 #01】
中西哲生「久保建英を世界のトップへ導いた N14中西メソッドとは?」

【アーカイブ映像販売開始】

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