キミは友達が沢山いるフレンズなんだね


 皆さん、こんにちは。僕は友達が少ない、木賃ふくよし(芸名)です。
 個人的には、カテゴライズやジャンル分け、クラシフィケーションにはあまり意味がないと思ってるタイプです。


 ワタクシはメタルとハードロックを好みますが、メタルとハードロックの境界線って何? って言われても、まあ、何となく? フィーリングで? というぐらいでしか区別がつきません。
 どれだけサウンドがヘヴィでもメロディラインがポップだったら、それはやっぱりポップだと思うし、良くてハードロックなんじゃない?って思うし、最近はヘヴィロックってジャンルもあるらしいから、それなのかな?とか。
 だいたい、ロック→ハードロック→メタルという風にサウンドが変化していったバンドなんて山ほどあるし、このアルバムだけヘヴィ、この曲だけメタル、なんて例は幾らでも挙がる。

 無論、気に入ったサウンドやメロディラインがあったら、似たような音楽を探す時にジャンル分けが役立つとは思いますが、カテゴリ分けそのものに、大した意味はないと思うからです。

 究極的に、ワタクシは自分が心地良い音楽を聴きたいのであって、この音楽はメタルだ!と言われている音楽が聴きたい訳ではない。大槻ケンヂに言わせれば、菊池桃子さんはロックになるし。


 要するに、ワタクシは美味しいものを食べたいのであって、目の前にあるカニが、生物学的にカニなのかヤドカリなのか、よりも、美味いのか美味くないのか、に重きを置いているからだ。
 ただ、学術的な分析自体はとても面白いので、それには意味があると思います。要するに分類学上は共通項を見つけ出し、クラス分けする事こそが本質だと思うからです。

 で。なぜカテゴリ分けの話をするかと言いますと、


 友達って枠は、
 何処から何処まで?


 って疑問が昔からありまして。ええ。
 他人と、友達の友達、知り合い、友達、親友。だいたいこの五つぐらいに分けられる気がするのですが、

 友達の友達なんてほぼ「他人」じゃね?って思うし、一回会っただけでもお互いに記憶してたら「知り合い」なの?って疑問だし、それなりに何回も遊びに行ってるけど、別に好きじゃねーし、仲良くもない奴って「友達」なの? てか、友達って親しいから友達なんじゃないの? 「親友」ってなに? 友達にランク分けとかしちゃうの? 失礼じゃない?

 とか思ってしまうんですよ。

 あと、趣味的な会合でしか顔を合わさないけど、気も趣味も合うって人は友達に入れていいの? とか、めちゃくちゃ仲良くしてるけど、「同僚」って何か友達とは違う気がするんだよね、とか、すごいフランクに接してるけど「先輩後輩」って友達なの? とか言い出したらキリがないぐらい「友達」の領域がわからないんです。

 だから、


 「僕は友達が多いんですよー!」


 すっごーい!

 キミは友達が沢山いるフレンズなんだね!


 そんな風に言っちゃえる人は、全然信用出来ない。まったく。これっぽっちも。ミュージシャンの引退宣言より信用出来ない。

 さて。ワタクシの知り合いにカネシロさん(仮名)という人がいる。

 ワタクシには知り合いでしかないのだが、彼にとってはワタクシは友達なんだろうな、と思う訳です。
 彼はまさに、「僕、友達多いんですよ!」って言っちゃうタイプだから。うん。

 いや、彼のプライベートは知らないし知りたくもないし興味もないが、彼の話にはいちいち「〇〇さんとは友達でして」的な枕詞が入る。
 それって「名刺交換した」とか「会った事がある」とか、そんなレベルじゃねぇの?ってぐらい執拗に「友達」である事を乱発する。超サイヤ人も裸足で逃げ出すバーゲンセールだ。
 
 あと、今あなたが「友達」って呼んだ人をワタクシも知ってるけど、あの人、年齢的にもキャリア的にも大先輩ですよね? そんな大先輩を「友達」呼ばわりとか、畏れ多くてできんわ。無理。

 それに、先程あなたが「友達」って言ってた人と、ワタクシそれなりに付き合いがあるんですが、あなたの名前、カナシロって覚え間違ってましたよ?

 うん。やっぱりワタクシ、相手を「友達」と呼ぶには、相手に「友達」と思ってもらえてるって相互関係だと思うわ。恋愛的に言うと、片恋ってのは恋人たりえないんだろう。

 だからきっと、ワタクシはあなたを「友達」とは思わないし、あなたは他所でワタクシの事を「友達なんですよ」とか言っちゃったりするんだろうな。

 うむ。ワタクシはカネシロさんを友達とは思えないが、彼の言動を否定するつもりはない。何しろ彼はそこそこ大きい会社の代表取締役なのだ。
 立場的に顔つなぎは大事だし、どれだけ薄っぺらい関係でも、それをビジネスに活かすのは素晴らしい事だし、実際成功してるし、店を潰したワタクシとは大違いだ。彼のライフスタイルも、ビジネススタイルも好きじゃない。好きにはなれそうもない。しかし、そうやって努力して成功している人間としては、尊敬している。

 好きじゃないけど。



 で。ある年の年末。
 このカネシロさんと話す機会がありまして。ええ。まあ、年末なんで「お忙しいですか?」って社交辞令を投げた訳ですけど、  



 「めちゃくちゃ忙しくて、
 年賀状だけで、
 8000枚書きました」



 って、すげえなオイ。しかも、全部印刷とは言え、一言メッセージは手書きで入れているそうな。そーゆー所はホントに敬服するわ。いやぁ、「友達」が多いってのも楽じゃねえな。


 という事があった年末を通り過ぎて、正月も明けました。



 まあ、ウチには
 彼からの年賀状
 来なかったん
 ですけどね。



 (´・Д・)」 どうやらワタクシ、8000人いる友達にさえ含まれてなかったようですね。やったぜ!

 てか、Facebookを開くたびに「共通の知り合い」が多いため、



 知り合いかも

(`・∀・´)b


 【+友達になる】



 って

 カネシロさんが表示されるけど、全然なりたくない。きっと彼の方にも表示されてるだろうに、彼からの友達申請は来ない。やっぱり友達じゃなかったって事だな。良かった。


 ※ この記事はすべて無料で読めますが、ワタクシは友達が少ないので投げ銭(¥100)を待ってます。
 なお、この先には特に何も書かれてません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。