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企業が補助金をもらう時に<裏で>注意すべきこと

只今1月末ですが、これより約3カ月間、うちは繁忙期に入ります。
この時期は、コンサルタントの方や第3セクター的組織、NPO等から3月末に仕上げないといけない補助金・助成金絡みのお仕事をたくさんいただけるんです。

毎年毎年ね、もう本当に有難い話ですよ。どれだけ短納期で無茶振りが激しくても、有難い事には変わりはなく、出来る限り柔軟に対応させていただこうと努めております。
ま、出来ない事は出来ない、無理なものは無理って言いますけどね。

そんな事は置いといて、所謂民間の企業がそういった補助金を取りに行く時、ちょっと注意が必要だという話を少々したいと思います。
人によってはそんなんただの妄想やんって捉えられるかもしれませんけど、私はこう思ってます。

補助金はもらうものではなく、借りるもの

公共性の高いサービスや社会貢献活動に取り組むNPOであれば、補助金をうまく活用しようと考えるのは自然な発想でしょうし、誠実に活動しているそういった団体には補助金はいいものだとは思っています。行政ができない所を補完するという意味でも。
いや、もちろん民間企業でも、受給資格を満たさないと受給できない訳で、真っ当に申請して受給できたのなら、それはそれでいいと思うんですよ。

でもね、それって実際には返す必要のないお金ではあっても、「借り」である事には間違いなく、違う形で「返す」必要があるという話なんですね。

つまり、社会から預かったお金なんだから、ちゃんと社会にお金として、または価値として返さないといけないという事だと思うのです。

補助金の受給ルールに正しく則っているか否か

例えば、とある事業を推進するのに一時的に資金が足りないので、何とか補助金をうまく活用して、それによって事業を大きくしてそれにより社会に還元するだとか、儲けて税金を納める事で社会に返そうと誠実に努力している会社であれば良いと思います。
それは真っ当な補助金の使い方。

ただ、世の中にはそういう企業ばっかりじゃないんですよね。

それまでに作った赤字を補填したいが為に、とにかく現金が欲しいが為に、補助金をする会社もある訳です。
まあ、そこまではいかなくとも、補助金を獲得することを目的に、特に必要のないものを作ったり、もしくは実際より大きく作ったように見せかけ懐に入れたりしていたら、そのお金と同等の「マイナス」の因子を抱えることになってしまうんですよね。

私利私欲の為であっても、お金を使うという行為自体は、社会への還元に他なりませんが、「補助金を使って事業を発展させる」という本来の約束や、「必要なものを作り、実際にかかった費用の3分の1を補助する」などというルールに従わず、嘘を付いた上にもらった金額以上の価値を社会に還元する努力を怠っておれば、それは自分の良心がマイナス因子を発動させてしまうと思っています。

必ず帳尻合わせが起こり、勝ち逃げは出来ません

一度マイナス因子を作ってしまったら、それを放出する為に自ら動いていく必要があり、それを怠っておれば、得たものはいずれきっちり取られてしまいます。

表向きには返そうと努力していると見せたところで、マイナス因子を本当に放出しているかどうかは自分自身の良心により、会社の場合は経営者・関係者の良心により、厳密に判断されてしまいます。

帳尻合わせはいつどんな形で起こるかわかりませんが、必ず起こります。
しかも、自分の望まない形で突然ドーンって起こったりするものだから、自分はなんて不幸なんだ・・・と思ったりしちゃうんですが、実はそれって因果応報やったりする訳なんですよね。

このプラマイゼロとなる「帳尻合わせ」は昔から人生ゲームのルールとして厳然として存在しており、だから仏教の世界には「喜捨」という習慣がある
訳で。。。

お金と一緒に動くもの

さて、マイナス因子を発生させる要因にはもうひとつあるんじゃないかと思っておりまして。

これも妄想だと捉えられても仕方ない話ですが、
お金の移動って紙切れや記録データが動くだけでなく、それを得る為の苦労が報われた喜びや、相手からの感謝や、恨みや無念の思いなどが一緒に動いてると思うんですね。

だからこそ、そういった一緒に動くものにきちんと向き合うというか、感謝し謙虚になるという事がとても大切だと思っています。

補助金というのは、同じお金であっても、「提供した価値の対価」として、いただいたお金とは違うものが動いてるんですよね。 
だって、審査員に「価値を提供しようとする行為」をちらっと見せて、もらえるお金なので。

補助金をそこまで言うのは言い過ぎですが、「悪銭身に付かず」というのと似た構造だと思ってます。
だからこそ、そんなお金を預けてもらっている有難さに感謝し、社会に還元しようとする事がより大事ですよねという話でした。


という訳で、
うちにとっては補助金・助成金によるお仕事ももちろん有難い限りでして、
とにかくエンドユーザーに喜んでいただけるいい仕事をして、一時金として預かったものを社会に還元するお手伝いが出来ればと思っておる次第です。




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