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ビジネスの世界でプロフェッショナルを目指すという事

うちの会社の行動指針。いろいろと書いていますが、「チームの勝利の為、それぞれがプロフェッショナルとして自律的に行動する」です。

プロフェッショナルな個人が集まったプロフェッショナルチームを作っていこうという考えですね。プロスポーツの世界のように、個人と会社が実績とポテンシャルと目標を共有して契約するという形になればなあと想定しています。

夢の為に真剣に向き合うプロスポーツの世界

スポーツの世界が魅力的に映るのって、そのスポーツが単に鑑賞していて面白いというのがまずありますが、そこで活躍する選手や監督、または裏で支えるメンバーの言動に惹かれるという所もありますよね。
多くの場合、登場人物は夢の為に頑張っていて、自己との対話やチームプレーなどを通して様々なストーリーが生まれるという点がとても大きな魅力だと思います。

でもそれって当然ですが、彼らがそれぞれ自分の仕事に真剣に取り組むからこそ生まれること。そして、そういった仕事を極めた人は、人格的にも大きく成長していく。
そういう世界に本当に憧れます。
夢を実現する為、自分の仕事に真剣に取り組み、チームで力を合わせてひとつひとつ勝利を重ねていくという世界で自分も生きていきたいなとすごく思うのです。

そんな理想を重ね合わせ、うちも「プロスポーツの世界のように」と書きましたが、その世界が本当にすごく厳しいのも知っています。

一軍のレベルになく試合に出られない人は、年俸が上がらないのは当たり前。怪我をしたり、一軍に出られない状態が続くと戦力外通告され解雇となります。だから彼らは、一軍で活躍できるよう必死で練習する訳です。
繰り返し書きますが、小さい頃の夢を実現する為であったり、もしくは自ら立てた目標を達成する為、皆それぞれの課題を持って自主的に技術向上や体力アップ、メンタルトレーニング、そして体調管理に取り組む訳です。

それだけやっても、長くプロの世界で活躍できる人というのは、ほんの一握り。
生まれ持っての才能・強みを練習で伸ばし、チームの勝利に貢献することは当然として、監督交代で大きく変わる事もある「チームの方針」をその都度的確に理解し、自らの役割をチームで確立し続けられた人だけが、長くプロの世界で活躍することが出来ます。

いやもう、こう書いてみて思いますが、本当に厳しいですよね。ビジネス環境にここまでの厳しさを求められたら、たまったもんじゃありません。

それでも、年々競走が激化するビジネス環境

そもそもプロスポーツの世界が厳しいのは理由があって、チーム数もプレイヤーの人数も限られているから。チーム数もプレイヤー人数も制限のない、いわゆる一般的なビジネス環境はここまで厳しくする必要はありません。多様な企業が無数に共生できる世界ですからね。

でも、ビジネスの世界が弱肉強食の世界であるのは間違いなく、あらゆる商品やサービスがコモディティ化していき、人口減少が加速していくこの時代、その競争が激化する一方であるのも事実です。
この厳しい環境に適応できない企業は潰れていく運命にあり、その中で勝ち残り続ける為、企業経営者は絶えず必死に戦っておる訳です。まあ人によるけど。

なので、その企業の構成員である各メンバーも、主体的な学習で自らの強みを伸ばし、チームの方針に従って自らの役割をチームで確立し、弱肉強食の世界の中で企業の勝利に貢献し続けることが求められて然るべきじゃないかと思っています。

企業の勝利に貢献できなければ、長くその企業で活躍することは出来ず、チームにフィットできなければ年俸が下がる事も仕方ないのではないかと。
終身雇用が当たり前だった時代から見ると、本当に世知辛い世の中になったよねえと思いますが、これはもう多くの企業が抗えない時代の流れです。

デービッド・アトキンソン氏は「日本は中小企業が多過ぎる」と指摘していますが、確かに低賃金・低生産性から脱却できない中小企業は淘汰されて然るべきかもしれません。

【日経ビジネス】デービッド・アトキンソン「生産性向上へ最低賃金を上げよう」
https://business.nikkei.com/atcl/forum/19/00024/081900008/?P=3

生産性を上げ、所得を上げ、長時間労働から解放される事は、少子化対策に大きな意味があります。
つまりそういう意味でも、特に中小企業において個人のプロフェッショナル化は強く求められていかなければいけないのではないでしょうか。

ちなみに、何を以ってプロフェッショナルと呼ぶのか。
定義はいろいろとあるでしょうが、ざっくり書くなら、上記で書いた視点を理解した上で実践しており、チームに貢献する事でチームから必要とされている事が条件じゃないかなと思います。

個人のプロフェッショナル化が進んだその先に

今後、拘束時間で賃金を得ようとしか考えない人は低賃金で留まり、成果で会社に貢献しようとするプロフェッショナルな人だけが高い給与を獲得できるという傾向はより強くなっていくと思いますが、これは頑張った人が報われるという点で、とても健全な方向であると思います。

では、低賃金の人は先がないのかと言われたらそうでもなく、そもそも多様な企業が無数に共生できる世界ですから、A社で活躍できなかった人もB社では活躍できるかもしれません。今は個人でも仕事をしやすい時代ですから、フリーランスとして生きていくのも良いでしょうし。

更に言えばね、今の一般的なビジネス環境で能力を発揮することだけが才能ではありませんからね。今はお金とは無縁の世界でしか発揮できないという能力でも、将来的にそれがお金を生むかもしれませんし、そもそもお金というツールが生活にはあまり必要がなくなる時代だって来るかもしれず。

人それぞれ価値観はいろいろですが、個人的にはお金を稼ぐという事を優先して、自らの才能や好きな気持ちを制限するのはあまり良くないと思っています。才能や好きをお金と結び付ける努力はした方がいいですが、金銭的な成功だけが成功じゃありません。

数十年後には、才能・能力の発揮の仕方がもっともっと多様になり、誰もが自らの使命に従い、自分の人生を生きていけるような時代になればいいなという希望を込め、そんな社会に少しでも貢献していく為にも、今日もまたプロフェッショナルチーム作りに取り組んでいければと思います。


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