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逆噴射小説大賞2020年投稿作まとめ&ライナーノーツ

1:真実は二つ、嘘は一つ
 来亜誠《らいあ まこと》はある日、恋人との思い出は電脳をハッキングされて植え付けれられた偽の記憶だと知らされる。

 去年の投稿作で「謎」を提示した作品が2次選考まで残ったので、今年も「謎」を提示する作品を出そうと思った。
 ただ、タイトルはもう少しぼかしたほうが良かったかもしれない。二人の女が嘘を言っておらず、他の誰かが嘘つきだとわかりやすく、あまり謎感が出てない。

2:人類最後のアイドル、星空”デーモンスレイヤー”きらら
 地球侵略のために魔界からやってきた悪魔たち。恐怖の象徴であるはずの彼らは、たった一人のアイドルに惨たらしく殺されていく。

 去年から逆噴射大賞に対し、私は自分の中でDOOM枠が出来ていて、敵を惨たらしく殺していく作品を必ず書くようにしている。
 キラキラとした歌詞にリンクして敵が惨たらしく死んでいくイメージが思い浮かび、これは使えると思って採用した。
 おかげでより一層ギャップが際立ってうまく行ったと思ってる。

3:機動想念ガランドウ
 東西に別れて内戦状態にある日本。一人のロボット乗りが戦場で目を覚ます。戦いが終わり、基地へと帰還するのだが……

 パイロットの意識をロボットの操縦システムに転送するアイデアにオカルトを付け加えてみた。
 パイロットが死んでも意識は機体に残るというのはすでにあるアイデアなので、そういう現象がなさそうな量産機の一般兵を対象にして、非現実的な現象で戸惑う雰囲気を少し強調してみた。

4:決戦防衛都市・東京
 自我に芽生えたインターネットが人類に牙をむく! 人類最後の砦となった東京を守るため、都知事は人類粛清都市に挑む。

 他の投稿作は「なぜそうなったのか」を意識し、評価されるのを目指した作品になったけど、こちらはそういう意識を忘れ、胡乱界隈の人達のニューロンを焼くことに特化して書いた。
 他の作品よりもかなり設定がころころかわって、最初は自我に芽生えた東京が人類を守るために戦うという設定だった。
 そこから、「都知事がパイロットで、東京の管理システムが搭載されたのなら、それは都庁である」という人型都庁のアイデアを思いつき、そのほうがより胡乱だと思って今の形になった。

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