放置したショートヘアーの夢
夢を追って上京して5年、いまだに私の生活はひどく現実的だ。昼まで眠りこけて、夜はネオンが光る街へ。まるで醜い小虫のように吸い込まれていく。
こんな生活のほうが、まるで夢みたい。早く醒めて欲しい。
*
あの街にいた私は、年齢よりも数段と幼く見えていただろう。周りの友達が化粧やおしゃれに目覚めていく中で、私は起きて3分で家を出ていたくらい、自分に無頓着だった。短く切りそろえていた髪はアイロンの熱で痛むこともない。伸ばせばお人形みたいにサラサラだろう。
家に出る前に1時間以