安倍首相辞任の会見、プレゼン屋としての技術的感想。


自分で原稿をぎりぎりまで推敲し、プロンプタなしで(ときどき手元原稿見ながら)話しているのだと思う。この方が、ずっといいのにね。話す速度も、プロンプタ原稿読むより、さらに遅くなっている、ときどき、つまる。これが安倍さんの自然な演説速度なんだと思う。いつも考えてきたこと(改憲とか拉致問題)については、自然に速度が速くなり、語気が強めになる。緩急強弱、プロンプタ会見よりも、ずっと自然にメリハリがついている。顔の表情も豊かだ。

プロンプタ読んでいた今までの演説会見のときは、「間を開ける」「強調する」とか、演出指示が書かれていて、そうやっているのがわかる。そういうのは、全く伝わらない。

今日は、自然に、言葉に詰まる。気持ちから、自然と、目を伏せる。

ボディランゲージも大きくなっている。ロボットのような顔を左右に振るのではなく、顔の上下、肩の動きなど、動きのバリエーションが多く自然。言葉だけではない、語り手の気持ちとともに、伝わるものがある。

これだけ長く務めた首相を、任期途中で辞める無念。このように語ることは、人生で、最後だろうという思い。内容はともかく、プレゼン技術面で言うと、首相人生、ベストの会見だったのではないかと思います。

ということは、今までプロンプタ会見をさせて、演出つけていた取り巻き連中が、かなり無能だったのだと思う。操り人形として首相を使いたかったのだろう。反政権の人たちは、安倍さんだけではなく、安倍さんを利用して国政を思いのままにしようとしていた官邸黒幕が、今後どうなるのかも注目する必要があると思います。

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