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大人の読書感想文:ホモデウス

 やっと読み終わりました。超長編。それにしても読みにくかった~。
一昔前に比べて洋書の翻訳版が読みやすくなったとはいえ、私の読解力ではようわからん比喩や遠回し表現のオンパレードでキツかったです。

 とはいえ、内容としては超骨太。まだ読んでいない人にはお勧めです。将来を知るために必読書という意味では、LIFE SHIFTやアフターデジタルなんかにも通じるものがあると思います。

 みらいけんの後藤所長から「原田さんがまだ読んでないのは意外」と言われるほど、私が知りたかった人間の本質とデジタル化の未来について総括的に書いていてビリビリと感じまくる本でした。

 人間は急激に進化しすぎたので、動物だった時代の感性や性質を無視をしているかも知れませんが、遺伝子的にはそれほど進化はしていないんですよね~。じゃあ、これだけの栄華を極めている要因はなにか?端的にいうと情報ネットワークの広がりだった!!というお話。

 じゃ、その情報ネットワークをうまく制御していたのは何者か?というと国家だったり、宗教だったり、企業だったり。。。と、情報の非対称性をうまく活用し、人間を信じ込ませることでうまく活用していた支配層。被支配層は限られた情報の中で「自分の正義」をうまくコントロールされて、充実した日々を過ごすことができるので、局在的に見ればwin-winであるという事。

 ま、正直、このロジックは個人的には好きではないが、双方が幸せだったら、それも一つの生活の形なのかも知れないが。。。(ごめんなさい。それでも私は宗教を好きにはなれないです。初詣行ったり、クリスマスを祝うのは好きですが。。。)

 この本の約8割は、そんな過去の人間界の出来事からを解析していて、残り2割で将来の人間像に迫るような構成です。

 じゃあ、未来の人間をコントロールするのは何なのか?というと、膨大なデータを握っている「何か」であり、それはもう一段バージョンアップした人間と機械の複合体≒ホモデウスではないか?というお話。

 その片鱗は既に我々の生活に見えていて、日常品の購入はAmazon、見てる映画はNetflix、聞いている音楽はSpotifyのリコメンドに左右されている。もしかしたら、それらのデータが集まれば、
「あなたの恋愛相手はAさんですが、結婚相手としてはBさんが89%の可能性で推奨されます」
とか
「今のあなたのスキルでの年収は500万円です。今後はマネジメントを学ぶため早稲田の経営工学科に通いましょう。投資回収は3.5年の予定です。」
なんて未来が待っているかも。

 でも、そのリコメンドに踊らされる人と、うまく活用し自らをバージョンアップする人。ここで新たに人間の種類が分かれていくのでは?あなたはどっちにつきますか?

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