世界最高のライブステージセットを巡る冒険
コンサートはステージがあってなんぼ。
ディスプレイを何十枚も使うライブはもちろん、
ソロでの弾き語りにしろ、
そこにはステージがあって、オーディエンスがいる。
ということで、今回は僕が独断で選んだ最強のライブステージセットを
9つほど巡る冒険をはじめようかと。
Daft Punk - ALIVE Tour
あーいきなり来ちゃったよ、ダフトパンク。
ご存知の方も多いはず、
サマーソニック2006で日本でも披露された伝説のピラミッドステージ。
2006年にこのステージセットをみたならば、
一生記憶に刻み込まれること間違いなし。
アーティストとしても全盛期の頃のライブなので、
観客のノリもよく、いい時代だったんだな、と今見ても楽しめる。
SFっぽい世界観に引きずりこむ、見事なステージデザイン。
Beyonce - Formation World Tour
女性アーティストも負けちゃいない、ということであのお方が登場。
マドンナやレディ・ガガの演出にも負けることのない、
日本でも話題になったビヨンセのライブ。
巨大な長方形のディスプレイがぐるぐる回り、
そこにビヨンセが大きくそびえ立つ。
(言葉にあらわすとあれだけど)
生でみるとインパクトは相当大きそう。
ビヨンセといえばビーチェラも有名だけど
ステージセットというよりは演出力という感じがするので
「Formation World Tour」の長方形ディスプレイを紹介。
Rolling Stones - A Bigger Bang Tour
ロックンロールのコンサート、といえば
あの大御所ローリングストーンズを紹介しないわけにはいかなくて。
いい動画がなかったのでわかりにくいけれども、
とにかく派手なステージセット。
ステージ上の曲線部分(水色のところ)にもVIP席が設けられていて、
お金持ちはそこから見られる、という仕組みも。
いっつも同じセットリストなのに
やっぱりすごいストーンズ。
2005年の段階でこれはビビる。
ステージデザインは、かの有名なマーク・フィッシャー。
Kraftwerk - Minimum-Maximum Tour
テクノ界のビートルズとも称されるドイツのグループ、クラフトワーク。
Minimum-Maximum Tourにて、
アンコールが明け、いざ名曲「The Robot」が流れたと思ったら、
メンバーは誰もおらず、ロボットが4体……。
4台の [ 卓 卓 卓 卓 ] なステージセットは
最高にミニマル かつ かっこいい。
「The Robot」以外も
テクノロジーをふんだんに使ったライブステージ。
これも一つの頂点といってよいのかも。
ここ最近では、3D演出&立体サウンドにも挑戦したり、
・・・そりゃあサカナクションも真似したくなるわけなんです。
U2 - 360° Tour
「世界で最も良いライブを行う25バンド 第1位」に選ばれたことのある
アイルランド出身の世界的バンド、U2。
360° Tourでは、通常よりも25%多く観客を動員できる360度のステージ。
こういうリスクを冒せるほほどビッグなのがU2というモンスターバンドの魅力でもあります。
設営の様子をとらえたタイムラプス動画をみると、
「あ、これは日本じゃ無理だな……」というほどデカい。
スタジアム内に宇宙船を建設するような大工事。
ちなみにこのライブ、
ロサンゼルスからYoutube生配信をしており、
無料で観れたのはほんとにぶっタマげました。
(音楽アーティスト初のYoutubeでのライブ生配信ともいわれている)
そんな、いろいろと記録づくめのステージセットでした。
……2009年時点であれはすごかった。
他にも、
車を吊るして照明にしたりライブ中に大統領に電話中継をした
「Zoo TV Tour」だったり、
スーパーボウルハーフタイムショーのステージデザインに繋がった、
「Innocence + Experience Tour」だったり。
U2のすごいところはこの巨大ステージに飲み込まれず、
ちゃんとコンセプトや演出もバチっと合わせてくるところ。
ライブのお手本、といわれるのは納得。
……と、ここまで6組ほど紹介してきましたが、
なんだか欧米のアーティストばかり。
このままだと洋楽かぶれだと思われそうなので、
「ライブステージがすごい日本人アーティストって??」
というのを考えてみる。
ユーミン?サブちゃん?それともジャーニーズ?
なんて思いながら色々思い浮かべてみると……。
あ、いましたね。
絶対書き逃しちゃいけないあのアーティスト。
Perfume - Regrame Tour
パフュームですよ、パフューム。
ライゾマティクスによるテクノロジー演出。
世界一といってもいいぐらいのステージ。
正直なところ、生で見たことはないけれど、
この没入感は緻密に計算されたステージセットがあってのこと。
Travis Scott - Astronomical
これもSNSでかなり話題になった、
トラビス・スコットのメタバースライブ。
ヒップホップ系のコンサートも紹介しようと思い、
カニエ・ウェストにしようかと思ったのだけれども、
いま現状のアレだと紹介しづらい……。
ということでメタバース上のライブを紹介。
ステージをすべて仮想現実の中で完結させてしまうという
まさに現代の音楽体験。
フォートナイトのカルチャーともがっちりかみ合ったのが、
成功した理由のひとつかと。
ABBA - ABBA Voyage
これも正直"ステージセット"と言っていいか怪しいけれども、
2022年のアバのツアー。
気づいた方いると思いますが、
なんと映像の人物はホログラム。
日本でも初音ミクのホロライブはかなり話題になってた気がしますが、
「どこのバーでエルビスプレスリーのコンサートが見られるようになる」
と予言する人もいるぐらい、
ホログラムライブは今以上に一般的になると言われてたり。
生身の人をあまり使わずにこのクオリティーでやられると、
今のアーティストは商売あがったり、なのでは……。
Miley Cyrus - Bangerz Tour
最近見つけたマイリー・サイラスのライブ動画。
"衝撃度"という意味ではこれも凄い。
2分半ほどの動画なのでまず見てよ、というね。
アイデア勝負でもあるだけれども、
実際にこういうのを形にしちゃうのがすごい。
ある種の狂気です、これは。
デザインはあの有名なエズ・デブリン。
<番外編>
パリピでド派手なフェスといえばやっぱこれ。
Tomorrowland Festival
なにがすごいかって、
「こいつら、現実でメタバースやってんな」っていうぐらいすごい。
セットどころではない、
今までには考えられなかったような建築物がステージに。
TomorrowLandはすごいけど
これは単独ではなくフェスなので<番外編>ということで。
ステージセットといえども、
・レッチリのドラムセットを貼りつけたようなデザイン
・ピンクフロイドのベルリンの街を舞台にした「The Wall @ Berlin 」
・コールドプレイの観客が演出の一部になるリストバンド
などなど、細部のこだわりようは、
まだまだ挑戦できそう。
そんな中、最後に紹介したいのが・・・・
MSGスフィア
それがラスベガスで建設中の「MSGスフィア」。
なんとステージ全体を、
とんでもなく巨大なディスプレイの球体で包んでしまうという試み。
サッカー場 3つ分よりも大きいスクリーン(!)だそうで、
そのデカさが一発でわかるレベル。
内側の観客席のみならず、
外部からもディスプレイで中の様子が見えるという仕組み。
音漏れどころか、
外から無料でライブを楽しめちゃうわけです。
こけら落としのライブは、あのU2がやるという噂も。
「U2さっき出したじゃん」という声が聞こえてきそうですが、
さすがにこれはライブ体験というものを大きく変えてくれそうなもの、
なので無視できず最後に紹介。
……ということでいろいろ紹介しましたがそろそろこの辺で。
何もないシンプルなセットでも、もちろん十分に楽しい。
豪華=良い というわけではないけれども、
派手さを追求するこういう世界もあっていいかと。
生でみたら迫力もケタ違いなんだろうなぁ、と思うものばかり。
いや~世界はなんとも広い。
レディオヘッドや最近でいうとMIRRORなど、
ライブ設営の不手際による事故も目立つステージセット。
ライブ前、準備で時間がかり
「まだかよー!」っていう気持ちもわかるのだけれど、
こんなステージ建設を秒単位でこなす方のことを考えると
そんな偉そうなことも言えなくなるというか。
当初はアルバムのプロモーション的意味合いが強かったコンサート。
それがいつの間にか逆転し、リアル体験がより求められる時代に。
これから、コンサートはどうなっていくんだろう??
ほかにも、
「こんなアーティストのステージすごいんよ!」
というのがあればお気軽にコメント頂けるとうれしいです。
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