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Grubhub、レストランへの電話注文でも手数料を掠め取る

Grubhubのような宅配プラットフォーマーはレストランから法外な手数料をとることで知られているが、米国ではレストランに直接電話しても、Grubhubから手数料を抜き取られる可能性があるという。

中間搾取のための恐ろしい電話番号の仕組み

Grubhubは、同社が生成する電話番号を介した注文でいかに中間搾取しているのか?その仕組みはこうだ。まず、レストランのGrubhubのページにレストランの電話番号ではなくGrubhubの電話番号が表示されることになる。この電話番号はレストラン独自の電話回線にリダイレクトされる(そもそもレストランは自分のGrubhubページに独自の電話番号を掲載することはできないため、レストラン運営者はGrubhubに電話番号を掲載した時点で中間手数料を支払わされることになるのだ)。しかもこうしたGrubhubのリダイレクト番号はレストランの直電の電話番号よりもGoogleの検索結果で上位に表示さレている場合が多いという。ほとんどの人は、レストランの電話番号をググっても、10回中9回は、そのレストランのGrubhubの転送番号が出てきて、利用者は気づかないままGrubhub電話番号出かけてしまうといった有様だ。これにより、一部の顧客はGrubhubのアプリすらインストールしていなくても(レストランと思われる)電話をかけるだけで手数料をGrubhubにより抜き取られるのだ。

Grubhubの番号がいったんダイヤルされると、発信者は「1を押して注文をしてください。他のすべての情報については2を押してください。」といったメッセージが流される。ここでの音声メッセージでは Grubhubについては一切触れられていないため、利用者が直接レストランに電話をかけてるかのように錯覚させているという。発信者が接続された後、プラットフォームはレストランに料金を請求することができる。各レストランの電話注文料金は、その平均売上のパーセンテージに基づいた一律の料金となる。

注文なしでも料金を請求

Grubhubは、同社が定めるアルゴリズムを利用して料金を請求する。これは、たとえば通話の長さなどの情報を基にして算出されるという。そのため電話が長いだけで注文がなかった場合もレストラン側に料金が請求される可能性があるという。レストランのオーナーは一定期間内にこの算出された電話料金にたいして異議を唱えることができるが、どの料金が間違っているかを確認するのはレストラン側の責任でおこなわないといけないという。

コロナ騒動で悪質な中間搾取に注目が集まる

こうした、SEOテクニックなどを駆使したプラットフォーマーの小規模レストラン事業者の搾取は長年見過ごされてきたが、このコロナ騒動において急速に注目を集めている。

ニューヨーク市議会は、コロナウイルスの緊急事態の間に実際に取引が行われなかった電話にたいして通話料を請求することをプラットフォームを禁止する法案を可決した。また、緊急時にプラットフォームが注文や配達のためにレストランに請求することができる料金にも上限を設けた。

昨年の投資家向け電話説明会で、GrubhubのCEOマット・マロニーは、現在進行中の集団訴訟の対象となっている電話手数料にたいして、「我々はこれが公正だと信じている」と自分たちのやり方を弁護した。

https://www.buzzfeednews.com/article/venessawong/grubhub-phone-order-call-fee-coronavirus 

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