見出し画像

少年の日の思い出。

タイトルは名作をそのまま借用してますが文学の話ではないです。
僕の小さい頃の話をしようと思います。


結論からいうと公園のベンチに挟まって出られなくなった話です。

……冷静に考えれば何故ベンチに挟まるような事態が起きたのか甚だ疑問である。しかし弱冠2歳の僕にはそれが1番合理的であったのだ。

当時僕は母親が弟を産む為所謂里帰りというもので祖父母の住む団地で祖父母と兄とで暮らしていた。
熱心に仮面ライダーの本を読み日々変身方法や来たるべき日の為に修行を行なっていたのだ。

そんなある日のことである。いつもの様に兄と団地の目の前にある公園で遊んでおり、おやつの時間なので兄とおやつを食べに家に戻ろうとしていた。僕と兄の距離は少し離れていて、動線上にアイツが佇んでいた。

彼の名はベンチである。

今でこそあまり見かけなくなった背もたれと座る部分のみに青いプラスチック板が拵えてあるタイプである。

普通に考えればベンチを回り兄の元へ向かうのが常だったのだが当時の私はそのまま突っ切る方が楽である。と考えたのだ。幸いな事にスキマも結構ある。

いざ行かん、と僕はベンチの潜り抜け兄の元へと向かうのだ。
頭は通った。問題はお腹である。そこで次にお腹を引っ込める事にした。よし少し進んだぞ。あとはこれでつっきるのみだ。しかしここで止まってしまう。そうなのだ。お腹を引っ込めたところまでは良かったのだが、幼少期の腹筋なんぞ皆無なのだ。すぐに戻ってしまい上手い具合にひっかかってしまったのだ。

続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?