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エッセイストになりたいねん

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自分の人生や日々の生活に起きたことをエッセイにしています。
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2019年12月の記事一覧

綿生さんちの素朴な毎日/昼と夜の混ざる時間

綿生さんちの素朴な毎日/昼と夜の混ざる時間

「内の光と外の光が混ざる時間が一番あかんねん」

夕方五時、廊下に車椅子を停めて庭の景色を眺めていると、刻一刻と空が夕方から夜へと色を変えていく。街灯が灯り、庭の向こう側の原っぱから鋭い光が差し込んでくる。夕暮れは綺麗だけど、この時間が一番苦手だ。自然の光と人工の光が混ざり合って、目の明るさをどこに合わせればいいのかわからない。

「いや、なんか文学的な表現やん」

私の苦手発言を聞いて家族はこう

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人の孤独を笑うな

人の孤独を笑うな

言葉にするのも憚るくらい、寂しい時間が毎日ある。

一人が怖い。

誰もいない家。動かない物質。このまま世界が滅んでいても気付かないくらいの静けさ。

私は一人が好きだと思っていた。
本当の一人になるまでは。

この一年と八か月の間に行った場所は、自分の寝室と、すぐ隣のトイレ、そこから目の前の階段を下って、脇にある和室。長く伸びる廊下と、その先の脱衣所、お風呂場、真横にあるトイレ。

どんなに多く

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分身

分身

私のもとにぬいぐるみのぴよちゃんがやってきたのは去年の6月頃のことだった。突然の奇病になって打ちひしがれている私のために家族が近くのショッピングセンターから買ってきてくれた。ぴよちゃんが来る前に何匹かのぬいぐるみがやってきたけど、抱き心地、触り心地、その両面を満たしていたのはぴよちゃんだけだった。私は毎日ぴよちゃんを抱いて過ごすようになった。寂しいから、だけの理由ではなくて、横向きに寝る時にクッシ

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悶絶級の生理痛が1ヶ月で急に改善したので実行したことを全部話します #2 (薬膳と食療養を始めたきっかけ)

悶絶級の生理痛が1ヶ月で急に改善したので実行したことを全部話します #2 (薬膳と食療養を始めたきっかけ)

そもそものきっかけは生理痛とは全く別のところにありました。私は「線維筋痛症」という病気の療養中で、これがシンプルに言うと全身が常に痛む謎の奇病なのですが、痛みの大小が血の巡りと大きく関係していることに気づきました。巡りが良いと痛みが少ないし、巡りが悪いと痛みも強い。

ところで一口に血を巡らせると言っても、外側からなのか、内側からなのか、少なくとも二通りあるようです。

私の場合、奇病で寝起きは特

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悶絶級の生理痛が1ヶ月で急に改善したので実行したことを全部話します #1(はじめに〜私の腹具合)

悶絶級の生理痛が1ヶ月で急に改善したので実行したことを全部話します #1(はじめに〜私の腹具合)

自分でもびっくりしているんですが、先月まで悶絶級だった生理時の痛みが、今月からほとんどなくなりました。え?こんなに痛くなくていいの?というくらい痛くない。痛くないって最高!!みんなにも知ってもらいたいぜ!!そう思って筆を取りました。

この先書いていきますが、取り組んでいたのは主に薬膳による食療養(体を内側から温める食生活の実践)です。なぜなら食いしん坊だから……!

本当に薬膳の導入だけでお腹が

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「好きな音楽を誰とも共有できない悩み」 #洋楽好きnoteユーザーあつまれの会

「好きな音楽を誰とも共有できない悩み」 #洋楽好きnoteユーザーあつまれの会

数日前まで、noteではハッシュタグ企画「#いまから推しのアーティスト語らせて」が開催されて大変盛り上がっていた。

面白い企画だなぁと思った一方、私は即座に投稿することを諦めてしまった。それはなぜか。

カーペンターズ。
キャロルキング。

彼らは私の敬愛してやまないミュージシャンだけど、そんな彼らについて語ったところでどうせ誰も読まないだろうな、そう思ったからだ。

カーペンターズとキャロルキ

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