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エッセイストになりたいねん

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自分の人生や日々の生活に起きたことをエッセイにしています。
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2019年3月の記事一覧

十二の小話(尻道楽/メルカリ/エムグラム/音声入力セクハラ/ピザ野菜説/お調子者/褒め力/繰り返される増改築 など)

十二の小話(尻道楽/メルカリ/エムグラム/音声入力セクハラ/ピザ野菜説/お調子者/褒め力/繰り返される増改築 など)

スマホにエッセイ用のネタ帳をつけているのだけど、アイデアばかりで結局執筆にいたることがなく埋もれていくエピソードが山ほどある。

そこで今回は不遇にもエッセイ化されなかったエピソードを一挙公開しようと思う。一生書かないよりはここでざっくばらんにでも日の目を見させてあげる方が、ネタも喜ぶというものだろう。

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・尻道楽(持て余した母性編)

人間社会とも縁遠くなり完全に母性を持て余してい

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うつ伏せの愉しみ

うつ伏せの愉しみ

うつ伏せは身体に悪そうなイメージがある。でも果たして本当にそうなのか? という話だ。だいたい天才っぽい人は「常識を疑え」みたいなことを言っている。天才というのは疑り深い生き物なのだ。もっと大げさに言えば疑心暗鬼。天才でいるのもなかなか大変そうだ。

私は一日の大半を仰向けもしくは椅子に座って過ごしている。仰向けは良い。気道が確保されているところが特に良い。しかし一日中仰向けになっているとさすがに飽

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話しかけてオーラ

話しかけてオーラ

どうも昔から人に話しかけられることが少ない。高校生の時もそうだった。入学初日、人見知りのあまり自分からは話しかけることができなかった私は、代わりに「話しかけてオーラ」を全力で発していた。うおおおお! 話しかけてくれ! 頼む! 話しかけてくれえーー!!

そんな見えない努力が実を結ぶことはもちろんなく、私は誰からも話しかけられることなく高校デビューを果たした。なぜだ。こんなにも全力で背中で語っている

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武田鉄矢と段差と弱音

武田鉄矢と段差と弱音

私は武田鉄矢。いいや違う、私は武田鉄矢によく似た女。伸びきった黒髪がボサボサに絡まる様はまるで金八先生のようだ。どういうことだ。伸びきった髪というのはラプンツェルのように美しいはずではなかったのか。私はなぜ塔の上のラプンツェルになれなかったのか。なぜ私は、もとい鉄矢は今日も物思いに耽るのだ。塔の上で。というか、実家の二階で。

いくら武田鉄矢だってたまには弱音ぐらい吐きたくなる。考えないようにして

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大喜利コンプレックス

大喜利コンプレックス

大喜利が下手なのをずっとコンプレックスに思っている。「大喜利が下手」というのはつまり、「大喜利」という形式でお題を出された時に良い回答が思いつかない、ということだ。

別にそんなこと気にする必要もないと思われるかもしれないけど、そんなこと言ったって私は大喜利が下手な自分が許せなくて苦しいのだ。大喜利が下手なんて、笑いを愛するものとしては致命傷である。面白い人はだいたい大喜利が上手い。逆に「大喜利が

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人生がときめかない散らかしの呪い

人生がときめかない散らかしの呪い

部屋の中が混沌としている。聞きもしないCDが段々に積み上げられ、収納用のバスケットには雑然と日用品が詰め込まれている。あっちも物。こっちも物。こんなに物っていったっけ? ここまで物を集め倒した過去の自分を恨めしく思う。

物を買うのは簡単だけど捨てるのは大変だ。品物によってはお金もかかる。私はアパートの退去で嫌というほど物を捨てる羽目になり、心が千切れそうなくらい痛い目に遭っていた。欲しくもない物

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ド根暗涼子の生活

ド根暗涼子の生活

私は根暗だ。それもドが付くほどの根暗だ。日々どんなにおどけてみせようが楽しげに過ごしてみようが、ふとした拍子に根暗な考えが頭をもたげる。根暗はどう頑張っても根暗なのだ。根暗の星に生まれた根暗のサラブレッド。それが真の私の姿なのだ。だから自分のことをド根暗涼子だと思うことにしている。

自分をド根暗涼子だと認識すると途端にじわじわと可笑しな気持ちになってくる。根暗な思考に頭が支配されても、「まあ、ド

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