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コンドームの正しい使い方とは?サイズや付けるタイミングも知りたい【医師監修】

■コンドームの使い方が分からない…どうすれば?

コンドームは男性の陰茎(ペニス)に被せて使う避妊具です。
世の中には色々な避妊方法がありますが、コンビニやドラッグストアで購入できるため、若い世代の方であればコンドームを使用するのが一般的でしょう。

しかし、コンドームを用意してはいるものの

「使い方がよく分からない」
「どのタイミングで使えばいいかわからない」

というカップルが多いのも事実です。

コンドーム正しい使い方を教わったことがない方は自己流で使用することになります。
コンドームは使い方やタイミングを間違えると十分な避妊効果が得られません。コンドームの装着で失敗するケースは14%。悲しい思いをしないためにも、セックスを経験する前にコンドームの正しい使い方を覚えておくことが大切です。

自分のカラダと未来、彼との健康な関係を守るために、コンドームの選び方使い方について覚えておいて欲しいことを解説します。

■コンドームの基本を学ぼう!

コンドームは、最も多く使用されている避妊具です。
その歴史は思いのほか長く、紀元前3000年頃には現在のコンドームの原型ともなるものが生まれ、1800年代後半に現在の形状と同じようなコンドームが生まれたそう。

コンドームという名前は、開発した医師の名前が「コンドーム」であることに由来していると言われています。そんな歴史が長いコンドームですが、よく見られる疑問をまとめてみました。

・コンドームはどこで買える?
コンドームはコンビニ、薬局、ドラッグストア、インターネット通販などで購入することが可能です。購入に年齢制限はありませんので、誰でも自由に手に入れることがあります。

お店で買うのが恥ずかしいという方は、インターネット通販がおすすめ。もちろん中身が分からないようなパッケージで送ってくれますし、コンビニで受け取ることができるサイトもありますよ。

・コンドームは誰が準備すればいいの?

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コンドームは男性が装着する避妊具です。そのため、コンドームの準備・管理・装着男性の役目と思われがち…。
しかし、セックス2人で行う行為。どちらか片方だけに責任や役目を押し付けるのは間違っています。

特に女性は正しい避妊をしなければ身体も心も大きく傷つくことになります。女性も主体的に避妊できるよう、セックスをする可能性があるときは常に持ち歩いておくのが理想的です。

・コンドームはどこに保管すればいいの?

コンドームは柔らかいゴムでできていますが、強い刺激が加わると破損しやすいため丈夫なアルミのフィルムで個包装されています。
ちょっと乱暴に扱っても問題ない…とコンドームを無造作に財布や筆箱などの中に保管している方もいますが、これもNG!

硬貨や筆記用具によってフィルムやコンドーム自体に小さな破損が生じることがあります。避妊効果がなくなってしまうので、コンドームはカバンの内ポケットなど摩擦刺激起こりにくい場所保管するようにしましょう。

・ずっと前に買ったコンドームを使ってもよい?

コンドームは食品や薬のように口にするものではありませんが、実は使用期限があります。ゴムは時間が経つと劣化する素材であるため、使用期限が切れたコンドームは破損しやすい状態となっています。

急にセックスするムードになり、慌てて以前買ったコンドームを使うのはNGです。必ず使用期限を確認するようにしましょう。
一般的なコンドームの使用期限は5年ほどですが、高温多湿の場所に保管していた場合は、劣化が早まっている可能性も。

使用期限がすぎていなくても、装着した際に伸びが悪いなど違和感があるときは使用を控えましょう。

・たくさん種類があるけど…どれを選べばいい?

現在、コンドームはさまざまなタイプのものが販売されています。
非常に薄いタイプのもの、外側にイボのようなものがついているもの、内部に殺精剤が塗ってあるもの…。どれを選べばよいか迷いますね。

そんなときは、インターネット通販などでどんな商品があるのかパートナーといっしょに見て選ぶのがおすすめ。
避妊二人で行うものですから、避妊する意思があることを確認する意味でも、「どんなゴムがいい?」と話を振ってみましょう。

■コンドームの正しいつけ方とは?

最近ではコンドームの正しいつけ方を性教育の授業で学ぶ学校も増えていますが、まだまだ本当の正しい使い方を知らないという方が大半でしょう。
避妊に失敗しないためにも正しいタイミング手順で装着できるようつけ方を覚えておきましょう。

・コンドームをつけるタイミングは?

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コンドームは射精の直前につければよいと思っている方もいますが、精子は射精のときだけ放出されるわけではありません。
いわゆる「ガマン汁」の中にも精子は含まれています。

避妊に失敗しないためには、性的興奮が高まって陰茎がしっかり勃起した段階でコンドームを付けるようにしましょう。

・コンドームはどうつける?

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コンドームのつけ方のポイントは、「スムーズに手早く」すること。
コンドームは先端が突起状になっている「精液だまり」があります。アルミ個装から取り出したら、まずは精液だまり軽くつまんで陰茎の先端に置きます。

そして、そのままスルスルと陰茎にそって丸まったゴムを広げるように根元まで覆いましょう。
精液だまりをつまんで被せることで、コンドームと陰茎の隙間に空気が入り込むのを防ぐことができます。

また、装着時に注意したいのは、裏表を間違えないこと。

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精子だまりが上に向くのがです。装着後に裏表が反対であることに気付いたら、外して新しいものを使用しましょう。
裏表を直して再利用すると表側に精子が付着している可能性もありますので一度つけたものは必ず処分してくださいね。

・包茎なんだけど…そのままつけてもよい?

包茎の方は、そのままコンドームを付けるとピストン運動の際にコンドームが脱落してしまう可能性があります。装着するときは、必ず皮を根元まで引き下げて亀頭を露出し、その状態でコンドームを被せるようにしましょう。
真性包茎の方は、痛くないところまで皮をおろしてから装着してください。
※真性包茎の方はセックスをして痛みを感じるときには、治療が必要な可能性があります。放置せずに泌尿器科を受診しましょう。

・コンドームの外し方は?そのまま捨ててよい?

彼が射精したあとは、そのまま余韻に浸っていたいものですが、射精が終了したらできるだけ早く陰茎を膣内から抜くようにしましょう。
射精後の陰茎はどんどん小さくなっていきますから、そのまま膣内に入れっぱなしにしているとコンドームから精液が漏れることもあります。

コンドームを外すときは、念のため破損がないかチェックし、根元からつけたときとは逆方向にスルスルと取っていきます。そして、精液が漏れないようしっかりと口を縛ってティッシュやトイレットペーパーに包んで「燃えるゴミ」に出しましょう。
そのままの状態で捨てるのはマナー違反なので気を付けて下さい。

■コンドームは身体を守る道具!セックスに必須です

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コンドームは望まない妊娠を防ぐだけでなく、性感染症を予防する働きもあります。男女ともに自分と相手の身体を守る道具なのです。

しかし、誤った方法で使用すると避妊に失敗してしまうことも少なくありません。今回ご紹介した正しい選び方つけ方を参考に、快適で安全なセックスライフを送るようにしましょう。

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・医師監修:成田亜希子先生

一般内科医として幅広い分野の診療を行っている。
保健所勤務経験もあり、感染症や母子保健などにも精通している。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会、日本健康教育学会所属。




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