余白を持たせない。それが鉄則。
アシスタントの協力を得ながらサロンワークを長くしてきました。
その後、マンツーマンのサロンワークになってから、それぞれの良さを感じています。
そんなマンツーマンの中、アシスタントに協力を得ながらサロンワークをしていた頃を振り返ると、重要だったな。。。と思うことがあります。
今回はそのような内容です。
【結論から】
アシスタントには余白を持たせない。
自分で考える余白を持たせると再現性がなくなる。
伝えただけではできない。
徹底してやらせて報告させることが重要で、やりっぱなしになるような余白は持たせないこと。
自分で考えないと成長しないと言われるが、余白を持たせて再現性のない仕事の方がよっぽど成長しない。
徹底的に「型」を繰り返し、嫌というほど身につけさせることのほうが余程成長する。
【アシスタントとのサロンワーク】
ボクがサロンワークでアシスタントに協力を得ていた時は、ほぼ「型」が決まっていました。
時間、工程、共有の仕方。。。仕上げ前のちょっとした空き時間には「次回予約」を取らせる。
ほぼ「型」が決まっていました。
パーマのチェックも2.5回転のチェックで、新入社員の美容師ですらチェックができるような「再現性」のある「型」を共有していました。
時間・・・適正時間を徹底的に守る。シャンプーが少し遅いだけで、インカム(トランシーバーのようなもの)で常に「遅い」
工程・共有・・・全てはカルテに記載済み。口頭でプロセスや薬剤を聞くことはありえない。
鬼のようなサロンワークに聞こえると思いますが、自分自身の品質を保つためとアシスタントの成長を促すための施策です。
【余白はほぼない】
かなり賛否巻き起こしますが「余白」はほぼないです。
自主性を重んじていますが「場面」です。
サロンを運営する点では、個人の意見や考えを尊重はしますが、意思決定は店長であるボクがします。
こと、サロンワークに関しては「自分の型」にはめます。
つまり、サロンワークに「自主性」は必要ありません。
一日、多くのお客様が担当者を指名して来店します。
全ての責任は、指名担当者です。クオリティを保つ仕事をするのも担当者の仕事です。
アシスタントがその場その場で判断するような「余白」は品質を保つためには必要ありません。
【それでは育たないと言う】
このようなことを言うと「自主性は??」や「自分で考えない人が育つ」という意見を聞きます。
どうでしょうか??
もちろん、ボクはそのように思いません。
結論から言うと「余白」を設けると再現性がなくなり、個人の考えや価値観で判断をするようになるので、誤解が生まれたり、本人の勝手な解釈や判断により伝えたいことが薄まるリスクの方が大きいと思っています。
また、アシスタントの協力を得ないと客数を回せないほどのハイパフォーマーの仕事を、ひたすら手伝うことでそのアシスタントは「確実にレベルが上がる」わけです。
そこには、習熟度の低いアシスタントの解釈や判断は全く必要ありません。
ハイパフォーマーの仕事を間近で感じ、自分(アシスタント)の具体的な行動を常に評価をされ続けることが、大きな成長につながります。
当然、ハイパフォーマーはアシスタントの動きや、仕事の質に関しては「常に評価」することが、アシスタントの協力を得る責任になります。
ここを「優しさ」や「自主性」などの耳障りのいい言葉で「うやむや」にするので、アシスタントを引き上げることのできないサロン、先輩になると考えます。
【正統的周辺参加】
前にもブログに載せましたが「正統的周辺参加」という言葉があります。
簡単に言うと、、、
優秀な人の仕事をその周辺で見ることで、パフォーマンスやワード選び、立ち回りなどを身につけていく。。。ことです。
教育の本や、マニュアルのようなものには載せられない「言語化できない」学びです。
今はこのような学び方は「非合理的」と判断して、早々にスタイリストデビューさせることがトレンドです。
早期デビューは賛成ですが、「言語化できない」領域の教育は「正統的周辺参加」のように、ハイパフォーマーにつけて学ばせる(経験)ことがとても重要です。
早期デビューをさせるなら「ハイパフォーマー」につけるべきです。
美容業界は、正統的周辺参加と言う概念と親和性が高いと考えています。
【まとめると】
アシスタントには余白を持たせない。
自分で考える余白を持たせると再現性がなくなる。
伝えただけではできない。
徹底してやらせて報告させることが重要で、やりっぱなしになるような余白は持たせないこと。
自分で考えないと成長しないと言われるが、余白を持たせて再現性のない仕事の方がよっぽど成長しない。
徹底的に「型」を繰り返し、嫌というほど身につけさせることのほうが余程成長する。
アシスタントの協力を得ながら仕事をするスタイリストは、常に品質のチェックと良くも悪くも仕事の評価をするべきである。
みんなの日常のヒントになれば。
小学校入学の頃からなりたかった職業=美容師✄
高校生で美容業界に入り浸り。店長・スーパーバイザー・取締役を経て、美容業界を俯瞰して見ています🌈
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