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デザイナーがマネージャーをやってみてわかったこと


はじめに

この記事は、デザイナーからマネージャーに転身して1年弱経った私が、その中で感じた変化だったり思いをつらつらと書いたものになります。これからのキャリア選択に悩んでいるデザイナーや、私と同じようにマネジメント初心者の方にとって、少しでも今後の参考になれたら嬉しいです。

この記事は Goodpatch UI Design Advent Calendar 2018の15日目の記事です。


なぜマネージャーに?

これについて書いてしまうと、今回の記事の趣旨とは違ってしまうので、簡潔に述べると、「一人のデザイナーとして、デザイナーが輝ける環境を作りたいと思ったから」です。
デザインの価値、デザイナー自体の価値を引き上げていくために、モノやコトを直接つくるだけでなく、それに従事する方たちにとって理想的な環境づくりをすることも必要なのでは?と感じたからです。
そもそも自分の頭の中では、「デザイナーは領域を決めるべきではない」という考えがあったのも、理由の一つになるかもしれません。


1年間どんなことしてきたの?

私の勤める、Goodpatchではユニット制を設けていて、各ユニットに1人マネージャーが付いています。
シゴトの内容としては、

・新規プロジェクトの商談
・プロジェクトへのアサイン
・プロジェクトの管理
・契約周り
・メンバーに対してのモチベーションケア
・メンバーの評価
・予算の管理
・ユニットの定例会議の運営
・中途&新卒採用
etc...

と多岐にわたります。デザイナーのときのように「狭く・深く」より「浅く・広く」様々な場面でスピーディーな判断が必要で、自分の視野や思考も今までとは違う分野で、かなり鍛えられたなと感じています。

上記に挙げた中でもっとも重きにおいたのが、「ユニットのメンバーに関すること」です。ここがデザイナーの時と最も違うポイントであり、マネージャーの醍醐味たるものかなと思います。


モノ/コトからヒトへ

デザイナーだった頃の意識の矛先はサービスやプロダクト、特にロゴやUI、ブランドサイトや空間などであって、自分のコミット量に比例するようにクオリティーが上がっていって、ゴールにもっていくようなイメージでした。(上記左図)

一方で、マネージャーになってからは、その対象がヒトに変わります。具体的には自分のユニットのメンバーたちを中心に、クライアントの方々や社内でも関わる人達は多いです。
特にメンバーたちとは、毎週30分の1on1を実施していて、そこではプロジェクトの進捗だけでなく、仕事の中での悩みや、キャリアへの不安、週末あった楽しかったことや音楽の話、といろんな話をクローズドな空間で行っています。
自分も含めて、ヒトである以上、気分の浮き沈みや、人生での悩みは日々変わっていきます。「最高!」の時もあれば、「ムカつく!」って時もあります。
最初、今までのデザイナー的なスタンスのままの自分は、「あれ?自分はこれだけコミットしているのになぜメンバーはモチベーションが上がらないんだろう?」と考えていたり、揺れ動く相手のモチベーションについていけなかったりと、なかなかうまく立ち回れませんでした。

今思えば、それはそうなんです。自然と同じく、ヒトの心もゆらぎのあるものですから。しかし、当時の自分はそう思えなかった。

悩みの中で気づいたことが、自分のモチベーションの在り処についてでした。


変わるべきなのは、自分のマインドセット

デザイナー時のモチベーションは自己承認型で、自分のデザインしたものが誰かのためになるということでした。かつ前述の通り、それは自分のコミット次第で決まるという考え方。
しかしながら、マネージメントはヒトが相手なので、そんなりすんなりうまくはいきません。

そこで自分のマインドセットの中で変わった部分を後述していきたいと思います。(これは意識してやったというよりは、自然とそうなっていったって感じです。)


自分ではなく、メンバーの成功が何よりの喜びになった

どんな小さなことでも、メンバーの成功や成長を間近で見られる瞬間は何にも代えがたいもので、デザイナーの時に感じていた高揚感とは比べ物にならない喜びがあります。
別に自分が特別何かをしたわけでなくても、自分が関わったメンバーがいい仕事ができていることに喜びを感じるようになりました。


上から指示するのではく、となりで一緒に走っていく

マネージャーになる前のマネージャーのイメージは「上司」であり、上から指示して仕事をさせるものなのかな?と考えていました。そのために尊敬されるべき上司像を目指して、できずに悩む時期もありました。

ですが、そういうスタンスだと、デザイナーたちのモチベーションは上がらない上に、いくら頑張っても尊敬はされません。
そうではなくて、サッカー部のマネージャーのように、メガホン片手にお互いの役割を理解しながら、一緒に走っていく。一番の理解者であり、応援者であることを志しています。
(ただ時には、上司として伝えるべきことは伝えなくてはならないと思います。)


良い時も悪い時も、自然なことと捉える

前述のように、人なのでモチベーションにも人生にも浮き沈みがあります。良い時はいいのですが、悪い時に直面した時に、毎回それを無理やり上げようとしてもうまくいきません。天変地異でも起こらない限り、干潮がすぐに満潮にならないのと一緒です。
そうではなくて、良い時も悪い時もこちらが逃げずに一緒にその気持ちに向き合うこと。ダメだったとしてもいい。最悪だったとしてもいい。大切なのはじゃあ次どうしよっか?って思えるようになること。
そのために、心の棚卸しをして次に向かう準備を一緒に行う。1人で抱えるよりも、人との対話することで自分も気づいたり、悩みがすっと解決することもあります。


「尊敬」よりも、「信頼」を

もちろん、圧倒的にできる人で、たくさんの尊敬を集めリーダーシップを撮っていくマネージャー像もありますが、自分はそれ以前にまずは信頼関係を構築しなければ、何を言っても分からないor分かってもらえないという結果になってしまうのではないかと思っています。
スティーブン・R・コーヴィーの7つの習慣の中に「信頼残高」という概念が出てきますが、これがとっても分かりやすいです。

信頼をお金に例えていて、例えば、相手の信頼を損なうようなことをすれば、残高が減っていってマイナスになってしまう。それが一気に失うこともあれば、ちょっとずつ減っていくこともある。
信頼とは蓄積されるものであって、かつ一度信頼関係を築いたと思っても、自分が気づかぬうちに減ってしまうこともある。
そのためには、とにかく継続的に相手を理解し続けること、そして何より、メンバーを誰よりも信頼し尊敬することかなと思います。


おわりに

どんな職種も一緒かと思いますが、マネジメントには答えはなくって、常に人と向き合いながら常に悩み考えやっていくものだと思います。だからこそ、やりがいがあるのかもしれません。

今回はかなり抽象的なまとめになりましたが、もっと具体的な1on1での気づきや、デザイナーの採用や評価での気づきなど、またの機会にまとめられたらなと思います。

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