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徒手解説・胸後反(1)

こんにちは!
こちらは1月18日16時です!

先日、ツイッターにてお伝えしましたが、僕の高校時代からの先輩・渡辺剣史郎(BLUETOKYO)と共同で、新体操の基礎となる動き「徒手」と「バク転」の練習法についてを、共同で解説していきます!!

第一回の今日は、「胸後反」のタイミングについての解説です。

こちらの運動は、ラジオ体操第一の4つ目の運動から由来しているものです。

徒手においては、下半身の動きと上半身の動きを、合わせるべきタイミングで合わせることによって、綺麗な形・しなやかな見え方・強い屈伸運動を作り出すことができます。
まずは、こちらの映像をご覧ください。


体のどのパーツを合わせるのか

胸後反のタイミングにおいて気をつけるべきポイントは、

【屈伸・腕・頭】

の3つです。

・屈伸
足を大きく前後に開いた形をとり、さらにそこから股関節をもう一段階落とす。
大切なのは、”もう一段階落とす”ことです。
新体操でいう「深さ」とは、もちろん足の開き幅のことも言いますが、「真の深さ」はその”もう一段階”の落とし具合を言います。
そのためには、その深さまで持っていく勢いと、その深さにいたる事ができる柔軟性、その深さから元の位置に戻る筋力が必要になります。

・腕
胸後反は、腕を大きく開く運動を伴うのですが、その腕の動きの最終地点は、腕が1番大きく開ききったところです。
そのため、上記の屈伸の一番深い瞬間に、腕の開きの最終地点を合わせます。
胸後反は基本的には手をグーの形にして行いますので、その拳の先端の最終地点を屈伸と合わせるということになります。

・頭
胸後反を行うときには、頭は最大限まで後ろに傾けます。
専門用語では、”首を返す”と言います。(あご、頭、顔と言う時もあります。)
ということは…。
頭を最大限に傾けるタイミングを、先ほどの屈伸と腕に合わせるということになります。
頭の可動範囲は足や腕に比べて狭いので、最後まで首を返すのを我慢する意識が必要になります。

誤解されやすいこと

胸後反で誤解されやすいのは、腕の動きについてです。
先ほどの解説では、わかりやすいようにあえて”腕”という言い方をしましたが、本来は”胸”です。

この動きは、書いて字のごとく、「胸を後ろに反らせる」運動ですので、腕を動かしても胸が動いていなければ運動として意味をなしていません。

では、どうやって胸を動かすのか?

答えは、肩甲骨を意識するです。

人間の体の構造上、手を上にあげたまま後ろに反ろうとすると(腕を後ろに引こうとすると)、肩が肩甲骨に引っかかります。
逆に、手を横にして反ろうとしても、肩甲骨には引っかかりません。

腕の動きが肩甲骨に引っかかると、連動して胸が出るので、自然と胸後反ができます。
しかし、肩甲骨に引っかけないで後ろに反ると、出るのは胸ではなく腰になります。
(厳密に言うと、腰を反らさずに胸を前に出すには、そのためのお腹の筋力が必要です。)

つまり、胸後反は腕を開かないように意識をすると、より正しい運動の形に近づくということです。

まとめ

今日は屈伸・胸・頭の3点のタイミングを合わせるという解説でした!
最後に追記ですが、この解説では”最終地点を合わせる”ということに焦点を当てたのですが、さらに突き詰めるのであれば、全てのパーツを同時に動かし始めて、同時に終わらせるというのが理想です。

つまり、それぞれのパーツの動き出しのタイミングをバラバラにして、スピードは一緒。ではなく、それぞれのパーツの可動範囲は違えど、それぞれを同時に動かし始めて、スピードを調整し、同時に終わらせてこそ、「自然性」が生まれるということですね。

次回は、その3点の動かし方・練習の仕方を1つずつ細かく解説していきますので、お楽しみに!

では、また次回!

井藤 亘(いとう わたる)

・シルクドゥソレイユアーティスト(Cirque du Soleil)

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渡辺剣史郎(わたなべ けんしろう)
・BLUETOKYO(青森市観光大使)
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