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きみがしらないひみつの三人

友人から借りた本で、忘れられない絵本があった。

アタマはかせと、ハートおばさんと、いぶくろおじさんのでてくるお話。

きみが生まれた日、
三人のともだちがやってきて、
きみのからだのなかで
はたらきはじめた・・・・・・。

アタマはかせは、頭の中に住んでいて、経験したことをカードに書きとめてくれる。寝ている間にカードの整理をしてくれる。たまに怖い夢をみるのは、はかせがカードの整理を間違えた時だそう。

ハートおばさんは、左胸に住んでいて、色んな気持ちのお世話をしてくれる。涙でびしょびしょの気持ちは乾かしてくれるし、壊れた気持ちはのりでなおしてくれる。落ち込んだときはアイロンをかけてくれる。そして誰かを好きになった時のために、ひとつひとつの気持ちを大切にしまっておいてくれる。

いぶくろおじさんは、台所で働いていて、冷たいものは温め直し、熱いものは冷ましてくれる。暴飲暴食をした日にはげっぷをさせたり、日々守ってくれている。

3人は仲良しだけど、たまにケンカをする日もある。
頭と心と身体のバランスが大事。ということを教えてくれる。

そんな3人は、この世とお別れする日まで一緒にいてくれる。
そして、この世を去った後もお仕事をしてくれる。

そんなお話。


ふと、また読みたいなーと思っていたある日、娘が「ハートおばさんのお話、読んだことあるよね。ハートおばさんはアイロンかけてくれるかな?」と言った。「アイロンをかけて欲しいような、なにか悲しいことがあった?」と尋ねるとそうじゃないけど、ハートおばさんはお仕事してるかな?アタマはかせはお仕事してるかな?おじさんはお腹で働いているかな?って思っただけだよ。」そして「あの本また読みたいね。」と言った。

偶然にも、同じ本をまた読みたいと思っていたんだなーと思って、なんだか嬉しかった。

さっそく自宅用に購入し、改めて読んでみると以前読んだときよりも胸にジーンとくるものがあった。

子どもたちの中にいるであろう3人組には、元気な状態で働いてもらえますように。もちろん、自分自身の3人組も大切にしよう。

人が生まれてから一生をおえるまでの頭と心と体の不思議な働きを描く素敵な絵本。


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