ふつうの1日(味見はおいしい編)

今日は夕食を早めに作った。

いつもの月曜日の夜は、小学校2年生になる双子たちが習い事に通っているので、なにかにつけて夜の時間が遅くなってしまう。

でも今日はちがった。

冷蔵庫にあった鶏肉を、食べやすい大きさに切って、皮目から焼いて、
そこに玉ねぎを入れて、
ニンジンも入れて、
茹でておいたブロッコリーも入れて、
炒めて、柔らかくなるまで煮て、
そこに、シチューの素を入れて、牛乳を入れて更に煮込んだ。

おいしい香りがキッチンに立ち込めると、双子たちが入れ代わり立ち代わりやってきて、「ちょっとお味見しましょうか」と申し出る。

ちょうどお腹が空く時間なのだな。

よしよし

「それでは味見係に任命しましょう」

ちょっと大げさに、味見担当者として、小さい器に、ちょっと多めに具を入れた。

「わぁ〜おいしそう〜」と味見を始めた双子たち。

口々に、「おいしい!」「GOOD」「天才」「これは今までのメニューの中で上位に入る美味しさ」などと褒めてくれる。

お腹が空いている時間の味見ほど美味しいものはないでしょう。

「まだ味見あるよ」と伝えると、ニヤッとした双子たちは、器をもってキッチンに並んだ。

今度は、小さい器に山盛りの味見を入れた。

またもや、すごい勢いで食べている。

息子が、「これはパンが合うんじゃない?」と言い出す。

そう、パンと一緒に食べたらおいしいと思うよ。

ということで、トースターで食パンを焼き、シチューと合わせて食べだした。

「さっきより、もっと美味しいーーー!」と良いながら頬張っている。

作ったご飯を美味しい。と言って食べてもらえるのはありがたいことだ。

結局双子たちは、好きなだけ「味見」のおかわりを続け、夕飯のために作ったおかずはどんどん減っていった。

娘が、「パパがかわいそうだから、お皿に入れておいてあげる?」と言う。優しさ…と思いながらも、

「あとで温めるから、フライパンにいれたままでいいよ」と伝えても、

「でも、食べに来るかもよ」と言う。

そこまで言うなら、とお皿に双子父の分だけ取り分けた。

すると、すかさず「まだ残りある?」とカウンターキッチンから身を乗り出してきた。

なんだ、まだ食べたいから、先に双子父の分を確保したのか、笑。


結局2人は、小さいお皿で何杯もおかわりを続け、夕飯用に用意した4人前のおかずを、父の分をのぞいて食べきってしまった。

普段、食事として食卓に並べると、食べるのは遅いわ、しゃべるわで、時間ばかりが過ぎていき、私のイライラは募るばかりなのに。

空腹と味見のハーモニー恐るべし。

主食もおかずも、合間に出した副菜も平らげたので、今日の夕食はこれにて終了!

双子が小さい頃は、2人を座らせて、時間を決めて、いただきますをして。とやってきたけど……。

母8年目。

こんな夕食の日もあるよね。
自分の中で幅をもたせられるようになった気がする。

なんといっても、食事で出すはずだったおかずを全部食べきってしまったので、今、我が家の冷蔵庫には食べれるものがない。

味見って美味しいものだ。


でも、私は知っている。

これに味をしめて、毎日、味見作戦にして、今日と同じように、少量づつ出してみたところで、それはそれで上手く行かないだろう。

今日の夕飯はこれでよかった。
みんな笑顔で美味しく食べれてよかった。

こんな日もいい。



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