女と暮らしてる女の恋愛遍歴 〜大学生時代〜

みっちりと1人の人と向きあう経験をした高校生時代を経て、大学では初めて本質的に「交際」と呼べる経験をすることに。今回の相手P氏は男性である。

入学した大学は地元以外の出身者が多く、ほとんどの人はアパートで独り暮らしをしていた。親の干渉もなく自由に人を家に呼べるので、付き合ってるカップルの多くはすぐに半同棲状態になる。私もそんなことしてたな〜。

やっぱりリーダーが好き

大学でも合唱系サークルに入った私、そこで次なるお相手と出会う。高校時代から引きずっていたB氏への思いも薄れた1年と2年の間の春休み、私たちの学年の学生指揮者であるP氏とお付き合いすることに。P氏が気になり始めたのは彼が指揮者に決定する前だと思うけど、結果的に部長や指揮者など「リーダー」をしてる人に惹かれる私。

P氏の特徴はまず、そのぽっちゃり系の体型。私はどちらかというと痩身の方より、体に厚みのある方に惹かれる傾向がある。高校時代のB氏や今の相方は「がっしり系」、今回のP氏は「ぽっちゃり系」。

内面的には、私なんかより余程女性的な細やかさのある人だった。部屋をお洒落にディスプレイしたり、誕生日に綺麗にアレンジメントされたお花をくれたり。書く字も女性みたいに丸っこいしねー。頭は良かったようだが大学に通うことが苦手で、結局中退して料理人の修行をしてた。いろいろあって、今はフリーでWeb系の仕事をしているとか。

自分の「だらしなさ」を知る日々

今回も私からの告白でお付き合い開始、でも今回はその前からお互いに意識してたことは分かってた。交際開始して程なく、P氏が私の部屋に入り浸るようになる。P氏はあまり授業には行かないが、サークル活動とバイトでそれなりに忙しそうだった。

P氏が家にいることで、だんだん「きちんと」生活することが出来なくなっていく私。朝もギリギリまで寝てたり、家の中のこともおろそかになったり。彼が悪いわけじゃないんだけど、誰かが一緒にダラダラしてたらそれに流されちゃうんだよねー。冬になると寒さも手伝って、私までもだんだん授業に行かなくなっていく。

それでもギリギリの単位で4年で卒業することはできた。2、3年の冬の分の単位を、4年の前期で頑張ってとったからな〜。卒論も就活もしながら追い上げたわ。そんな「単位のために授業に出る」学生だった私は、大学4年間をきちんと学業に費やせなかったわけで、そのことは今となっては悔いているよ。頭の柔らかかったあの頃、時間にも環境にも恵まれてたあの頃、もっと勉強しとけば良かった〜。まぁ本は今と同様、いっぱい読んでたけどね。

P氏といることで私は「自分がここまでだらしなくなれる人間なんだ」と言うことを知る。生活的には私の人生で最も乱れていた時代。それ以降の人生では「あの時代まで堕ちないように」を心掛けることで、最悪の状態になる前に自分を律するようになった。


どこまでも甘えさせてくれる人の存在

高校時代のB氏もかなり私の感情の波に付き合ってくれたと思うけど、やはり「恋人」とは違う訳で。P氏との付き合いで初めて「どこまでも甘えさせてもらう」経験をしたと言って良い。どうしようもなくだらしない自分も含めて、丸ごと全部の自分を受け入れてもらうというのは、とてもすごいことだと思う。

「どんなことがあっても味方になってくれる人がいる」というのは、何をするにも自分の心の拠り所となり自信にも繋がる。その反面、どんなことを言っても、しても許されるという状況は、気をつけないとどんどんワガママを言うようになるし、私のように自堕落な生活に堕しやすい。

そんなP氏とは卒業までに何度か、別れたりまたくっついたりを繰り返す。別れたのは「自堕落な自分と決別」するため、復縁したのは「2人の楽しさを知り、1人で過ごす寂しさを知った」からだな。要するに、P氏への気持ちとは無関係な理由。それに翻弄されたP氏、申し訳なかった。


大人の階段……登ったか?

P氏との付き合いで「夜のお付き合い」も経験したわけで、そういう意味でもいろんなことを知る機会を与えてくれた。P氏はとても紳士な人であり、初めての相手がそういう人物で本当に良かったと思う。

そして、今は女性と暮らしてる女であるが、P氏との交渉もきちんと楽しめたわけで、私は「性的に女性しか受け付けない女」ではないことが、この時点ではっきりしている。P氏以降も男性とのお付き合いはあり、私は「女性でも男性でもあまり区別なく好きになれる人」であると言える。というか、私にとって人を好きになる際の性別は、「太った人が好き」とか「背が高い人が好き」くらいの個性でしかない。

P氏とのお付き合いでちょっぴり大人になった?私。次は初めて本格的に女性とお付き合いする話〜。乞うご期待!

私の文章に少しでも「面白さ」「興味深さ」を感じていただけたら嬉しいです。