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はじまりは、夏だった。

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文:菊池百合子



「本番いきまーす!」「本番!!」

いつものかけ声で、現場に緊張が走る。
カチンコの音が響いた瞬間、そこは映画のワンシーンだ。


思い返せば、あの夏が私のはじまりだった。

きっかけをくれたのは、人生で一人目の「師匠」。


中学3年生の夏休み、私が没頭したのは映画の現場だった。

ひと夏をかけて中学生が映画をつくるワークショップに参加していた。映画監督が講師を務め、プロの機材で映画を撮っていく。

そこで出会った、彼。

すべてが圧倒的だった。


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