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「違和感」 2年・田部井悠

違和感を感じることが多い。

サッカーに関わる時間は特に。

そういえば外池さんも

「違和感を大切にしよう」

と、ミーティングで言っていた。

じゃあ具体的に

「違和感」

とは、どんなものだろうと考えてみた。


最近感じた大きな違和感といえば

「早慶戦」

なんと言っても

ゴリ(加藤拓己)の劇的な決勝ゴール

その前に

自分は早慶戦のメンバーには入れなかった。

そのため当日の仕事はチーム付き。

ピッチに立っている選手

ベンチの選手

スタッフ

監督

みんなが喜びを爆発させていた姿を

ベンチ裏から

間近で見ていた。

遅れて千田が飛び込んでいく姿も。

ただ、自分の体は動かなかった。

終了間際の劇的なゴール

しかも、決めたのは同期でもあるゴリ

でも、自分はベンチ裏に座ったままその姿を見ていた。

なぜかって

悔しかったから。

勝ったのに悔しい。

なんとも違和感のある文章だ。

ただ自分は

嬉しさよりも悔しさの方が大きかった。

自分が何度もイメージした姿を

同期であるゴリが

目の前でやってのけたのだから。

その姿を目に焼き付けて誓った。

「来年は俺が主役になる」

って。

そんな中

ボトルの回収が終わった頃

太一君からこう言われた。

「来年はお前がMVPや」

と。(覚えてますか?超嬉しかったです。)

太一君がそう思った理由は分からないけど

そんな出来事もあり

少なくとも

来年の早慶戦の目標は明確になった。

違和感を感じたことによって。

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勝ったのに悔しい。

自分のサッカー人生には

もう1つ似た経験がある。


それは高校時代。

全国制覇した時。

「自分がいなくても日本一取れたな」

そう思った。

率直な感想だった。

もちろん嬉しくなかったわけじゃない。

ただ

大したプレーをしたわけでもなく

結果も残せなかった自分に

腹が立った。

玉井さんからも言われた

「不完全燃焼だったね」

と。

その通りだ。

悔しかった。

よりその悔しさを大きくしたのは

高校選抜に入れなかったこと。

いまだに千田がいじってくるけど

弟の涼を含め育英からは5人

高校選抜に選ばれた。

大したプレーをしていないのだから

仕方ないかもしれないが

目指していたところに届かなかった。

悔しさだけが残った。

だからこそ

「早稲田での4年間で、必ず1番になる」

すなわち

育英の同期は勝たなきゃいけないライバル

という明確な目標ができた。

日本一になったピッチで

悔しさを感じた。

普通に考えれば

違和感でしかない。

ただそう感じたからこそ

大学でも燃え尽きず

高校の時以上に熱量を持って

サッカーに打ち込めているのだと感じる。

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自分にとって

「違和感」

とはどんなものか。

それは

「自分はこれからどうありたいか、そのためにどうするべきかを示してくれるもの。すなわち自分が進んでいく道標となるもの」

だと感じた。

ちなみに

違和感という言葉の意味を調べたら

心理的にしっくりこない感覚

と出てきた。

まさにこれである。

もし自分が

早慶戦のメンバーにも入れずに

ゴリが点決めてしっくりきてたら

納得のいくプレーができてない

日本一にしっくりきていたら

プロになるという目標から

遠ざかっていたと思う。

目標をぶらさないためにも

感じた違和感を

自分に落とし込んでいく。

今回ではサッカー面での話しかしていないが

普段の生活から 

違和感を感じることは多々ある。

自分が感じた違和感を大切にし

日々を生きていく。

違和感を感じた時こそ

自分が成長できるチャンスなのだから。

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田部井 悠(たべい ゆう)
学年:2年
学部:スポーツ科学部
経歴:前橋FC(高崎市立群馬中央中学校)→前橋育英高校

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