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2030年までの私の目標

だれひとり取り残さず、助け合うために国連193カ国のみんなの声で生まれた目標、SDGs(持続可能な17の開発目標)。私がSDGsを強く意識するようになったのは、1年ちょっと前に松尾沙織さんが代表を務めるACT SDGsが主催する勉強会に参加するようになってから。(その時の記事はこちら)それ以来、私は2030年までに達成すべきSDGsと絡め、自分自身の「2030年のありたい姿」を想像してきた。長引くコロナ禍で、長期的な視点で「ありたい姿」に向かうシナリオを描くことは難しかったが、最近になって神様に誓って最優先したい目標が見つかったので、久しぶりにnoteに綴ることにした。

1.息子の病気を治したい

2030年4月に息子は15歳の中学3年生になる。今みたいに可愛らしく「おかぁさま~だあぁいすき♥」って言いながら、ギュッとハグを求めてくることがないのは明らか(笑)であるが、好きな子ができたら躊躇なく教えてくれる距離感は保っていたい。それでもマザコンと揶揄われるようなことがあってはならない。「息子のありたい姿」を挙げればきりがないが、何より達成したい私の目標は、息子の身体を脅かしている悪いやつらの動きを止めて追い払うこと。2021年9月から始まった、悪いやつらとの闘いに何としても打ち勝つこと!!!

2.原因不明の脱毛と顔面の変色が出現

気になりだしたのは1年ぐらい前の2020年9月。当時5歳の息子の前頭部の中心から真っすぐ鼻筋にかけて、刀で切られたような一本の線が出現した。頭部にできた線には毛が生えず、成長に合わせて目立つようになってきた。そこで水イボの処置のために、たびたびかかっていたクリニックから地元の大学病院に紹介状をもらって受診したものの、どうにもできないので経過観察とあやふやな診断で終了。それから半年が過ぎると、顔面左側の目の下とあごの下の皮膚にいくらか変色がみられるようになった。変色はレーザー治療でどうにかなるかもしれないと、今度は姉の紹介で、都内の某クリニックを受診した。しかしこちらも同様に経過観察となり、半年後に再受診をアドバイスされるのみ。2か所の専門医に診てもらい、同じことを言われたのだから仕方がない。頭部の脱毛部分には広がりが見られて少し心配だけど、年末まで待つとするかぁ…。今の時点ではなす術なしであることを姉へ報告すると、機転を利かせて色々と調べてくれていた姉から盛り沢山な情報が返ってきた。「もしかしたら強皮症という難病かもしれないよ。このリンクを読んで、もう一箇所この分野の専門医にみてもらったらどう?」

3.初診で検査入院治療が決定

頼りなる姉からの薦めに背中を押された私は、再度水イボのかかりつけ医を受診して、東大病院強皮症センター長の浅野先生宛てに紹介状を書いてもらうようにお願いした。直ぐに予約の問い合わせをすると、一番早くて3週間後に予約可能として、初診日が決定した。せっかく押さえた予約がふっとばないように、それから3週間はコロナ感染対策を強化して、ソワソワしながら初診日を迎えた。大学病院だから一日がかりだろうし、せっかくだから東大キャンパス巡りでもしてみるかぁと夫にも休みを取ってもらい、緩いノリでいた自分達につきつけられた診断は、予想をはるかに超える大掛かりな治療法であった。

診断名は、限局性強皮症(剣創状強皮症)。「まずは病の進行度を調べるために2週間程入院してもらいます。病変が進んでしまった部分は元には戻りませんので、出来る限り早く治療をはじめた方がよいでしょう。この病の特徴として、階段状に病状が進行していく傾向があり、一旦落ち着いても再び悪化することを繰り返します。東大ではリウマチに有効な薬を投与する方法をとっていますが、毎月3日程度の入院が必要になります。」

毎月の入院治療は少なくとも5-6年は必要になるという説明を受けながら、どんどん息苦しくなって意識が遠のいていきそうな自分をどうにか奮い立たせて気丈に振舞うのがやっとであった。病院側に勧められた2週間後の入院日を更に2週間ずらしてもらい、少しだけ心の準備期間を確保した。

4.何でこんなことになってしまったのか?

起こってしまったことの原因を解明しようにも、そのメカニズムは不明という。今年7月に小児慢性特定疾患に追加されたばかりの病気で、登録に至ったのは東大病院強皮症センターチームが主体となって症例を集めたことによる成果の模様。10万人に2-3人という珍しい病気らしく、東大には全国そして海外からも同じような症状を訴える患者が集まって来るらしいという説明を聞き、「ああ待ったなしで診せて本当によかった。」と思うより他ない。

ヘルスケアに敏感な仲良しの友人に伝えると、真っ先に返ってきた返事は「強皮症について調べてみたけど、原因は予防接種にあるらしいって担当医からの説明はあった?」という自責の念を煽るような内容。確かに、「限局性強皮症の約10%の患者さんに、発症の直前に外傷、火傷、ワクチンを接種したなどの免疫応答を活性化するような外的な刺激が加わったエピソードを確認することができます。」という説明はあったけど、「原因は不明です。」とはっきり言われた。それでも、何でこんなことになってしまったのか、考えずにはいられない。生後に受ける一連の予防接種は用心して、単独接種を希望して受けていたのだけど、それでもダメだったってこと?なら、予防接種は断固拒否して、保育園に預けることもしなければよかったのか?

そもそも、息子は4年間の不妊治療を経て、3度目の体外(顕微)受精で授かったミラクルベイビーだった。もしかしたら、その人工的に誘発された細胞分裂の過程で何かしら悪影響を及ぼす要因があったのではないか?これまで普通に生活してきたのに、これから5-6年は毎月3日間の入院治療が必要になるなんて、、、何でこんなことになってしまったのか考えると、眠れなくなる。。。

やるせない気持ちと自責の念に苛まれながら、突如としてふりかかってきた小児の難病を患った子の母として、これからどうしていったらいいのかモヤモヤと悩みながら入院までの1ヵ月があっという間に過ぎてしまった。

5.いざ、出陣!

運よく、テレビドラマ『ドラゴン桜』を息子と一緒に見ていた影響で、【東大ってすごい!】というイメージが既に出来上がっていた息子は、東大に2週間留学(我が家では入院を留学と呼ぶことに。。)を抵抗なく受け止めてくれた。少し目立ち始めた(禿)について、保育園のお友達や保護者から「どうしたの?」と指摘されると、「東大に行くから大丈夫」と少し鼻高々で受け流していたらしい。(息子よ、やるではないか!)幸い、未就学児は保護者の24時間付添が認められたので、私も一緒にプチ東大留学へ、いざ出陣!!!長くなってしまったので、この続きはまたの機会に。(つづく)

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