見出し画像

財務はそこにある可能性を形にする仕事。大手金融会社のバリキャリが宇宙ベンチャーにジョインした話

第8弾となる今回のメンバーインタビューに登場するのは、2021年8月にCFOに就任した北原です。金融機関時代の経験やワープスペースとの出会い、そしてCFOとして取り組んでいきたいことを訊きました。

やりがいのある仕事がしたい。飛び込んだのは外資系金融機関

-北原さんは、ワープスペースにジョインして半年、CFOに就任して2カ月を迎えるタイミングですね。まずは業務内容を教えてください。

画像1

10月6日にシリーズAラウンドのファイナルクローズを発表させていただきましたが、直近はそれに向けた財務戦略の策定や投資家候補の皆様からいただく質問事項への対応などを行っていました。

-前職では、どんなお仕事をされていましたか。

フランス系金融機関で、機関投資家向けの金融商品の企画営業、海外発行体のIR対応、グリーンボンドの推進等をしていました。新卒で金融機関に入って以来、金融一筋。宇宙関連のお仕事をするのは、今回が初めてです。

-金融関連の仕事に就いたきっかけは何だったのですか。

学生時代に就職活動中に面接を受けた際、「やりがいがある仕事ができそうだ」と感じたからです。始めからこの分野に絞っていたわけではありません。

当時は総合職で採用される女性は一握り。私は仕事とプライベートのメリハリが付けられる働き方をしたいと思っていたのですが、女性がしっかり働ける環境が整っている企業は少なかったですし、男性も休みを返上して働いている人ばかりだったのです。

そのような中、大学の先輩から「外資系の企業は女性もいきいきと働いている」という話を聞きました。それで面接を受けに行ったのが、新卒で入った金融機関です。自分がどういう仕事をするのかイメージがしやすくて、「こういう会社でこんな人たちと働けたら良いな」と思って、入社を決めたのを覚えています。

-ということは、海外の同僚やクライアントと仕事をする機会も多くありましたか。

そうですね。1日の半分は海外とやりとりをしていましたし、海外に出張することも多かったです。

実は、私は両親の仕事の都合で小学生の4年半をサウジアラビアで過ごしました。そういうバックグラウンドもあって、海外は子どもの頃から身近でした。

-なかなか珍しい経験ですね。

サウジアラビアでは飲酒や女性の運転が禁止されているなど、日本と異なる風習があります。制限もありましたが、みんな楽しんでいました。知り合いの家族と一緒に車で砂漠を越えて、海に行ったのは、良い思い出です。日本のお米が食べられなかったのは寂しかったですが、その分ヨーロッパのお菓子が手に入るので、不満はありませんでしたよ(笑)。

こうやって、その場の空気感を肌で感じるのが好きで旅行にはよく行くので、海外出張もいつも楽しんでいました。

入社の決め手は、人と街

-すごくエンジョイされていたのが伝わってきました。ところで、転職を考えたきっかけは何だったのでしょうか。

前職の金融機関では、東京拠点にセールス&トレーディング部門に所属しながら、女性の活躍を推進するネットワーク、プラスティック削減運動を推進する委員会を立ち上げました。

画像3

そこにある可能性を形にしていく仕事が好きなのです。社内でほかにやりたいことを探してみても、一通り全部やってしまった。やり尽くしてしまったような感覚があったので、何か新しいことを始めてみようと思い立って、金融機関以外に目を向け始めました。

-パワフルですね。ワープスペースとの出会いは?

筑波大学出身の友人が同窓会で「宇宙ベンチャーで財務を担当してくれる方を探している」という募集を知り、私に声をかけてくれたことです。

-それまで、宇宙開発や宇宙ビジネスにはどういう印象を持っていましたか。

ニュースで見て、少し知っている程度です。でも、宇宙ビジネスに大きな可能性を感じていましたし、好奇心にかられていました。それに、旅行が好きなので、いつかは宇宙旅行にも行ってみたいとも思っていました! 宇宙旅行の予約が始まったと聞いて、その情報は追っていましたよ。だから、宇宙の話が聞けるならぜひということで、カジュアル面談をお願いしたのです。

-入社の決め手になったのは、何ですか。

内定承諾の決断は早かったです。まずオフィスに来たときに、筑波が好きだと感じました。

画像4

公園が多くて、自然が身近にありますし、街が発展しているのも好印象。スマートシティ化に向けた取り組みにも関心がありました。

それから、CEOの常間地さんとCTOの永田さん、ゼネラルマネージャの東さんたちが話している雰囲気が良かったんですよね。この場所でこの人たちと過ごせたら、面白いだろうなって。

SDGsにも関心があってその観点からも、インフラ事業には興味がありました。どういう仕組みがあれば、もっと世の中が良くなるのだろうとよく考えていて、ワープスペースの事業を聞いたときに、地上にもメリットを還元できそうだとイメージが湧いてきました。

-宇宙ビジネスに挑戦することに、不安はありませんでしたか。

家族に「宇宙の仕事をする」と伝えたら、みんな喜んじゃって(笑)。

私は、新しい分野での仕事に挑戦したかったので、実はAIやブロックチェーンなど新しい技術に関連するベンチャー企業に勤める友人に話を聞いていました。だから、ベンチャー企業での働き方や収入のイメージは多少できていましたし、入社してみてもギャップはさほど感じていません。加えて、フレキシブルな働き方ができることも入社を決めたポイントのひとつです。

縁の下の力持ち

-ワープスペースで財務を担当しているなかで、難しいと感じることはありますか。

前職のクライアントは、何かを検討するときは十分に分析できる情報をすでに持っている大企業が中心でした。でもベンチャー企業は、何もかもがこれから新たに作っていく段階にあります。だから判断するのは難しいですね。良い意味でも悪い意味でも、可能性しかないのです。でも、その可能性に共感して、たくさんの人が集まって来てくれていて、やりがいを感じます。

-北原さんが考えるCFOの役割は何ですか。

ワープスペースには、「こういう世界を作っていきたい」というビジョンがあります。でも、それを実現させるためには、どうしても資金が必要です。逆にいうと、資金があればできることの幅が広がります。

画像2

エンジニアや事業開発を担当するメンバーにスポットライトが当たるなら、上手く輝ける土壌を整えるのがCFOの仕事です。これまでにやってきた金融の知見を活かして、ワープスペースのみんながやりたいことを効率的に実現できるようにサポートしていきたいです。

今は目の前のことで少しバタバタしていますが、ワープスペースのことを皆様にもっと知っていただけるよう、しっかりと情報発信していくことも重要な役割だと考えています。

-最後に、ワープスペースの行動指針「Compass of Behavior」について、お聞きします。北原さんが大事にしているのはどれですか。

Our Compass of Behavior
01. Leap
02. Goal oriented
03. Decide with fact
04. Chase one chance
05. Resilient spirit
06. Respect your crew
07. Love family
08. Adventure
09. Be attractive

そう言われて、パッと思い浮かぶのは、「Leap」と「Respect your crew」です。

「Leap」は、柔軟な発想で物事を考えて、意思決定をしていこうという姿勢を表しています。ベンチャー企業には何かと制約がありますが、「お金がないから仕方ない」なんて縮こまらずに、常に行動できる会社だと良いですよね。逆に会社が大きくなっていくと失われがちな部分でもありますから、大事にしていきたいですね。

「Respect your crew」は、相互理解と尊敬の姿勢を表しています。ワープスペースには、色々な分野の専門家が揃っています。年代を問わず、気兼ねなく自由に意見を交わせるカルチャーがあるんですよね。何か意思決定するときは、それぞれの意見を聞くので、誰も埋もれないんです。優秀な人材が本当に活躍できる場所だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?