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【応援寄稿 v.13】SPACETIDE 理事兼COO 佐藤 将史さん

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ものすごく心強い方から応援寄稿が届きました。SPACETIDE理事兼COOで、あの有名なispaceにもいらっしゃる佐藤将史さんです。
もともといらっしゃったNRIを退職して、宇宙に全ブッコみをされたことも含め、宇宙産業におけるグローバルかつ重厚なネットワーク含め、僕ら宇宙スタートアップの人間からすれば、本当に頼りになる存在です。

本文中にも書いていただきましたが、メンタリングもしていただいていて、いつも気づきをいただいています。本当に心強いです。ありがとうございます!!
(常間地)
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皆さん、こんにちは。佐藤将史と申します。私たち一般社団法人SPACETIDEは、日本初の民間発宇宙ビジネスカンファレンス“SPACETIDE”を毎年開催している他、新しい宇宙ビジネスの潮流(NewSpaceと呼ばれる)にフォーカスした業界レポート”SPACETIDE Compass”の発行等、宇宙ビジネスを盛り上げる活動を行っています。

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ワープスペースさんとは、2018年5月に日本橋で開催したSPACETIDE 2018に、当時のCEOだった亀田先生にご登壇をいただいて以来のお付き合いです。その後、新CEOとして常間地さんを迎え、会社として大きくかじを切った過程を見てきました。エンターテインメント性のあるイベントを自ら開催したり、元SONYの出井さんのような著名人を仲間に引き入れたりと、今どきのベンチャー起業家らしい常間地さんの強烈なキャラが、ワープスペースという企業をこれまでとは異なるステージに引っ張っていっているように感じます。

創業者である亀田先生が地に足のついた技術を会社に注入し、それを引き継いだ常間地さんたち若い起業家チームがサービス・事業を創る。大学発ベンチャーとして理想的な軌跡を爆速で進んでいるのではないでしょうか。

今年度(2019年度)、私は茨城県「宇宙ビジネス創造アドバイザー」としてワープスペースさんら茨城の宇宙ベンチャーのメンタリングをする中でワープスペースさんのことをより深く知る機会を得ました。その中で感銘を受けたのが「宇宙と地球の常時接続」という事業コンセプトでした。

大量の小型衛星による地球観測や衛星通信は、コンステレーション(星座)と呼ばれています。コンステレーション・ビジネスは、新世代の宇宙ビジネスを象徴する事業の筆頭格で、世界中に新進ベンチャーがひしめくレッドオーシャンです。今や年間300基超の衛星が地球軌道上に打ち上げられ、軌道上には衛星がひしめきつつあります。あたかも、いつでも・どこでも宇宙と地球が繋がる時代が来たように思いますが、実際は一筋縄ではいきません。

地球表面は7割が海で、宇宙からの通信を受けるアンテナ(地上局)を置ける陸地が限られており、また、電波を使用する許諾を世界各国の政府から得ることも非常に手間がかかるのです。ワープスペースのビジネスは、この悩みを解決することで、宇宙と地球を常時繋げるためのサービスです。小型衛星ベンチャーたちの派手な構想を支える、縁の下の力持ちとも言えます。派手なキャラ?の常間地さんのイメージからはちょっと意外かもしれません(笑)

私は学生の頃、Yahoo!BBのADSL登場でインターネット常時接続が普及し、ネットが世の中を急激に変えていった“革命”の過程を、身を持って体験しました。宇宙と地球が常時接続する世の中が来れば、また、あの時のような革命が起きるかもしれない。ワープスペースの、一見地味に見えて、実は相当大きな構想には、とても期待しています。世界中の衛星プレイヤーを巻き込んで、つくば発の大きなうねりを創っていって欲しいと思います。


佐藤 将史
一般社団法人SPACETIDE共同設立者・理事兼COOとして、宇宙ビジネスカンファレンスの企画・運営を行う。大学院時代にはすばる望遠鏡のデータ解析の研究に没頭。東京大学理学部卒(2001年)・同大学院理学系研究科修了(惑星科学・2003年)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)MPP(公共政策学修士・2013年)。総務省「宇宙利用の将来像に関する懇話会」「宙を拓くタスクフォース」構成員。ビジネス+IT(ソフトバンククリエイティブ社)にて宇宙ビジネス関連記事を連載中。

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