本当の想い。

N「僕さ、最近小説とか書いてるんだけど。なんか、こう……『リアルな感情』の表現ができないんだよねぇ。助けでDちゃん」

D「わかったわ、N君。私は本物の小説家、君に『リアルな感情』の描写方法を教えることくらい、造作ないんだから」

N「ほんとう!? 教えて教えて!」

D「いいわ。
  まず、『感情を表現したい』って思ったら、実際に感じてみる事からなの。だから、自分にとってのリアルな感情が何か、思い浮かべてみて」

N「うーん……。リアルな感情、って、確かになんなんだろう……。……ダメだ、全然思い浮かばない。なんとかならないの、Dちゃん」

D「なら、仕方ないなぁ。僕が君に『リアルな感情』を教えてあげる」

N「わーい!」

D「じゃ、い、い、いくよ? 本当に一回しかやらないからね」

N「……? 突然どうしたの、Dちゃん?」

D「本当に、い、い、いくよ?」

N「早くしてよー」



D「じゃ、歯、食いしばってね?」

N「えっ?」

D(Nをブン殴る)
 「君は! いつもいつも! 私に頼ってばっかりで! 本当に! 疲れるの! ああもう、イライラしてくるわ!(続けて数十回ブン殴る)」

D「これで伝わったかしら? 私の『怒り』が」

N「ありがとう……伝わったよ……」

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