年度末・新年度

都内の小さな保育園の園長です。

今日は年度最終日。
卒園児さんを送り出すだけでなく、他園や幼稚園に転園が多いのは小規模園の辛さ。

毎日、想いをかけて接してきた大切な子どもたちや保護者とのお別れ。毎年、本当に寂しい。
保護者の方と涙したり、感謝の言葉、温かいお手紙。寂しいけれど、この仕事をしていてよかったと最も実感できる日でもある。

だから少し感傷に浸りたい。

でも…でも…

最終園児を見送り、12時間後には新年度がスタート。感傷に浸る時間もない。
一気に明日、新入園児さんを受け入れる体制ための準備に突入。


ママの匂いもなく、おっぱいもなく、騒がしさで落ち着かず泣く赤ちゃんたち。
ママが突然いなくなり、何が起きているか分からくて泣きじゃくる1歳児さん。
泣き声を聞いて後ろ髪をひかれて涙する保護者のみなさん。

一気に空気感が変わる保育園。

学校や幼稚園と違い、春休みなんてない。

保育園ってなんでこんなに大変なんだろう。
現代社会での保育園や保育士の必要性と比例して社会的にもっと守られる存在として制度がより整備されたり、大変さに本当の理解が得られる日は来るのだろうか。

保育士の仕事は仕事なのか。
ボランティアなのか。
分からなくなるときもある。

職員も1年間の今日までの頑張りにひと息つきたいだろう。でも明日からの新たな園児さんや進級児の為に今夜も遅くまで頑張ってくれた。
本当に感謝しかない。保育園は本当に保育士の気持ちで成り立っている。

みんな、ハードワークに疲れてヘトヘトだけど。もう嫌だ!て投げ出したくもなるけど。

明日、初登園の子どもたちや保護者の皆様に会った瞬間、スイッチが切り替わるのだろう。
そしてかわいい子どもたちとの新しい出逢いにまた笑顔が溢れてしまうのだろう。

毎年3月31日は本当に気持ちがめまぐるしい。

全国の保育園、保育士の皆様、一年間本当にお疲れ様でした。

そして明日からまたお互いに頑張りましょうね。


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